弁護士の転職は難しい?転職市場の実態と成功のポイントを解説

弁護士の転職は難しい?転職市場の実態と成功のポイントを解説

弁護士としてのキャリアに悩み、転職したいけれど、本当に踏み出していいのだろうかと迷っている方は少なくありません。

特に「現在の転職市場はどうなっているのか」「自分の経歴でも通用するのか」と不安を感じている方もいるでしょう。

弁護士の転職は、一般的な職種とは異なる事情やハードルがあり、闇雲に動くとミスマッチやキャリアの停滞を招きかねません。

そこで本記事では、弁護士の転職が難しいといわれる背景や、転職を成功に近づけるためのポイントを解説します。

編集部

転職に向いている人・向いていない人の特徴を解説しますので、記事の内容を参考にしてください。

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目次

弁護士の転職が難しいと言われる3つの理由

弁護士は国家資格を保有しているのにもかかわらず、転職活動が思うように進まないケースは珍しくありません。

ここでは、弁護士の転職が難しいと言われる理由を3つ解説します。

弁護士の転職が難しいと言われる3つの理由

弁護士数が増えて案件の取り合いになっているから

司法制度改革に伴い法科大学院制度が導入され、新司法試験の合格者数は旧司法試験時代と比べて一時的に大きく増加しました。

2000年代初頭には約2万人規模だった弁護士数は、現在では約4万6,000人と、およそ倍以上に膨らんでいます。

編集部

人数が急増した一方で、分野によっては法律サービスの需要が十分に伸びておらず、案件の獲得競争が激しくなっています。

弁護士が増加したことは転職市場にも波及しており、限られたポストに多数の弁護士が応募する構図が当たり前です。

その結果、採用側は応募者をより厳しく見極めるようになり、実務経験や専門分野、事務所とのカルチャーフィットなど、多面的な評価が行われるようになっています。

参考:日本弁護士連合会

AIや他士業の台頭で弁護士需要が変わってきたから

契約書レビューや法的調査など、これまで弁護士が時間をかけて対応してきた定型業務の一部は、近年ではAIツールで効率化できるようになってきました。

自動化の流れを受け、従来型の法律事務所のなかには、定型業務を前提としたポジションの採用数を抑える動きも見られます。

同時に、行政書士や司法書士など他士業との役割分担も進んでおり「誰に頼むべきか」という選択肢が増えた結果、弁護士へのニーズの質も変わりつつあります。

編集部

単純な手続きや書類作成だけでは、弁護士ならではの価値を示しにくくなっているのが現状です。

そのため、従来どおりのスキルセットのままでは評価されにくくなり、弁護士の転職難易度も確実に上がっています。

スキル・年収の格差が広がり転職条件が合いにくいから

五大法律事務所や大手に所属する弁護士と、地域の中小事務所で働く弁護士とでは、年収だけでなく、携わる案件の規模・経験値・人脈などに大きな差が生まれています

この格差は転職活動にも直結し「今の年収水準を維持したい」「ここから特定の専門分野に軸足を移したい」といった希望条件を満たす求人が限られ、結果として転職のハードルが高くなるケースが少なくありません。

インハウス(企業内弁護士)を目指す場合も、多くの企業が法律事務所での実務経験や専門性を重視するため、経験が浅い段階では選考を突破しにくい現実があります。

編集部

そのため、転職先との条件面のミスマッチをあらかじめ認識し、自分がどこまで妥協できるのかを整理しておくことが重要です。

現職でのポジションや担当案件、成果を丁寧に棚卸ししたうえで、応募先が求めるスキル・経験とのギャップを客観的に確認しておく必要があります。

弁護士の転職市場の現状|法律事務所・インハウス別に解説

弁護士の転職先は、法律事務所とインハウスローヤー(企業内弁護士)に分かれます。

それぞれの市場動向や転職難易度は異なるため、自分の希望するキャリアに合った方向性を見極めましょう。

弁護士の転職市場の現状

法律事務所の転職市場・難易度

法律事務所から別の法律事務所への移籍は、弁護士にとって最も一般的なキャリアパスです。

なかでも、M&Aや国際仲裁、知的財産など専門性の高い分野で実績がある弁護士は、事務所の規模にかかわらず声がかかりやすい傾向があります。

編集部

一方で、特定分野に強みを持たない弁護士の場合、とくに大手事務所への転職はハードルが高くなることが少なくありません。

その反面、特定分野に特化した小規模事務所や中堅規模の事務所では、専門分野とのマッチングを重視するため、自身のキャリアと事務所の取扱分野が重なれば、十分にチャンスはあります。

職務経歴書を作成する際は、担当した案件の種類・規模・自分の役割を、可能な範囲で数値や具体的な指標とともに記載しておくと、採用担当者に実力をイメージしてもらいやすくなるでしょう。

インハウスローヤー(企業内弁護士)の転職市場

近年、上場企業や大手スタートアップを中心に、インハウスローヤーの需要が急速に高まっています。

日本組織内弁護士協会(JILA)の統計によると、企業内弁護士の数は2010年代以降に急増し、2025年時点で約3,500人に達しています

コンプライアンス強化・グローバル展開・M&Aの活発化といったビジネス環境の変化が、インハウスローヤーの需要を後押ししているといえるでしょう。

編集部

企業顧問業務や契約交渉・コンプライアンス関連の経験を前面に出すと、書類選考で有利に働きます。

企業法務部は「狭き門」なのか?実態を解説

企業法務部門への転職は難しいイメージを持たれがちですが、一概にそうともいえません。

特に、成長中のIT企業やスタートアップでは、自社の法務機能をゼロから構築できる弁護士を積極的に採用するケースが見られます。

また、外資系企業では英語対応が前提となるため、TOEIC800点以上のスコアや海外留学・外資系案件の経験がある弁護士にとっては、比較的ライバルが少ない狙い目のポジションになることもあります。

法務部門のポストは表に出にくい非公開求人も多いため、転職エージェントを活用して情報収集することが転職成功へのポイントといえるでしょう。

弁護士の転職が特に難しいケース

弁護士の転職自体が難しいわけではありませんが、特定の希望条件や経歴によっては転職活動が長期化しやすいケースがあります。

事前に難易度の高いケースを把握しておくことで、内定を獲得しやすくなるでしょう。

弁護士の転職が特に難しいケース

五大法律事務所への転職を希望するケース

西村あさひ法律事務所、長島・大野・常松法律事務所をはじめとする、いわゆる五大法律事務所への中途入所には、新卒採用以上に高い水準が求められます

求められるのは、ビジネスレベル以上の英語力に加え、国際案件や大型M&Aの実務経験、そして高い論理思考力や対人折衝力です。

編集部

そもそもの採用枠が非常に少ないうえ、国内外のトップ大学やロースクール出身者との競争になるケースも珍しくありません。

そのため、一度ほかの事務所で経験を積んでから転職で狙うよりも、新卒や司法修習修了直後の段階で入所を目指す方が現実的だといわれるほど、ハードルの高い転職先です。

専門分野を大きく変えるケース

刑事弁護から企業法務へ、家事事件から金融規制分野へといった形で、これまでとまったく異なる専門領域に移ろうとする場合、転職の難易度は一段と上がります。

弁護士の採用では即戦力が重視されることが多く、未経験分野では、その分野で実績のある弁護士との競争で不利になりやすいからです。

とはいえ、刑事事件で培った被疑者・被告人対応や、事実認定・証拠評価のノウハウを内部通報制度の構築に生かすなど、これまでの経験と新しい分野をつなぐストーリーを示せれば、転職の可能性は十分にあります。

分野を変えたい場合は、一気に大転換を狙うのではなく段階的なキャリアの移行も視野に入れつつ、自身の経験が新分野でどう転用できるのかを丁寧に言語化することが重要です。

転職回数が多いケース

弁護士業界においても、短期間での転職を繰り返している経歴は採用担当者にマイナスの印象を与える場合があります。

編集部

特に、1〜2年以内の転職が複数回続いている場合、定着しないのではという懸念を持たれやすいです。

転職回数が多い場合は、各職場での具体的な成果や身につけたスキルを明確に示し、転職のたびにキャリアが積み上がっていることを伝えましょう。

「なぜ転職を重ねてきたのか」という問いに対して、一貫したキャリアビジョンに基づく説明ができるかどうかが、選考通過のポイントです。

初めてインハウスに転職するケース

法律事務所から企業内弁護士へのインハウス転向は、単に働く場所が変わる以上の変化を伴います。

法律事務所では依頼人のために法的論点を深掘りすることが求められますが、インハウスでは会社全体の利益を見据えたうえで、ビジネス上のリスクを許容可能な形に落とし込む判断が必要だからです。

法律家としての思考からビジネスパーソンとしての思考へのシフトに適応できるかどうかが、初めてインハウスに転職する際のポイントとなります。

面接では、事務所時代に培ったビジネス感覚や、顧問企業との折衝経験などを具体的に語れると、採用担当者の安心感につながるでしょう。

転職活動が難航しやすい弁護士の特徴

転職市場の環境だけでなく、転職活動の進め方によっても内定を獲得できるかどうかが変わります。

転職が長引いている弁護士に共通して見られる特徴を把握しておくと、自身の転職活動を見直すきっかけになるでしょう。

自己分析が足りず強みを言語化できていない

日々の業務に追われているうちに、自分がどのようなスキルを身につけてきたのか、改めて整理できていない弁護士は多いものです。

法律の仕事をしてきたという大きなくくりではなく、どの分野の、どんな規模の案件を、どのような役割で担ってきたかを具体的に言語化できないと、選考で埋もれてしまいます

編集部

弁護士は論理的思考力に優れた方が多いですが、その力を自己アピールに向けられていないケースは意外と多いです。

職務経歴書を書く前に、担当してきた案件の種類や成果、工夫した点を箇条書きにしてみることから始めると、自分の強みが見えやすくなります。

応募先との条件・キャリアにギャップがある

希望する年収や働き方の条件が応募先企業の想定と大きくずれている場合、書類や面接を通過しにくくなります。

特に法律事務所からインハウスへ転職する際は、年収が一時的に下がるケースも珍しくないため、事前に相場を調べておくことが重要です。

編集部

また、応募先が求める専門分野や経験年数と自分の経歴が合っているかを、応募前に丁寧に確認することも欠かせません。

「とりあえず応募してみる」という姿勢は転職活動の長期化を招きやすいため、採用要件との一致度を冷静に判断したうえで応募先を絞り込みましょう。

転職の軸が曖昧なまま動いている

今の職場を離れたいという気持ちだけで転職活動を始めると、どんな職場に移っても不満が生まれやすく、結果的に短期離職につながるリスクがあります。

編集部

転職の軸とは、何を優先して次の職場を選ぶかを明確にしたものです。

「専門性を深めたい」「ワークライフバランスを改善したい」「年収を上げたい」など複数の希望がある場合は優先順位をつけることで、応募先の絞り込みがスムーズになります。

軸が定まっていると面接での受け答えにも一貫性が生まれ、採用担当者への説得力が高まるでしょう。

志望動機を明確に伝えられない

御社の業務内容に興味がありますのような抽象的な志望動機は、弁護士の採用現場ではほとんど印象に残りません。

採用側が知りたいのは「数ある事務所・企業の中で、なぜここなのか」という納得感のある理由です。

そのため、応募先の事業内容や直近の法的課題、業界のトレンドをあらかじめリサーチし、自分の経験やスキルがどのように貢献できるのかまで踏み込んで言語化しておくことが重要です。

インハウス転職であれば、企業が手がける事業領域に関わる法的テーマについて、自分なりの見解や問題意識を持って面接に臨みましょう。

志望動機の中で「なぜこの組織でなければならないのか」を具体的に語れると、熱意と説得力が伝わりやすくなり、選考での印象は大きく変わります。

弁護士が転職を考える主な理由

弁護士が転職を考えるきっかけはさまざまですが、多くのケースでは職場環境やキャリアの方向性に関する悩みが背景にあります。

転職理由を明確に把握することは、次の職場選びで同じ失敗を繰り返さないためにも重要なプロセスです。

ワークライフバランスを改善したい

大手法律事務所では、大型案件が動く時期を中心に深夜・休日対応が続くことも珍しくありません。

結婚・出産・育児といったライフイベントをきっかけに「もう少し働き方を整えたい」と感じて転職を検討する弁護士は多いです。

特に企業内弁護士は、一般的に事務所よりも残業が少なく有給休暇も取りやすい傾向があるため、ワークライフバランスを改善したい方から人気があります。

ただし、企業内弁護士の求人数は少ないため、転職エージェントを通じて求人を提案してもらうと、内定獲得に近づけるでしょう。

人間関係や事務所の雰囲気が合わない

法律事務所は少人数体制で働くことが多く、パートナーとアソシエイトの関係が転職理由になるケースも少なくありません。

上司にあたるパートナー弁護士との相性がよくない場合、業務のやりにくさだけでなく、評価やキャリアアップの機会にも影響が出ることがあるからです。

編集部

また、事務所全体の文化が自分の価値観と合わない場合も、モチベーションの低下につながりやすいです。

転職を検討する際は「次の職場では何が変わればよいのか」を具体的に言語化しておくと、応募先を絞り込む基準が明確になります。

専門性をさらに高めたい・分野を変えたい

現在の事務所では取り扱う案件の分野が限定されており、別の領域にも挑戦したいという成長意欲が転職のきっかけになることもあります。

編集部

例えば、一般民事を中心に扱ってきた弁護士が、テクノロジー法務や国際取引の分野に移りたいと考えるケースです。

専門性を変える転職は難易度が高い一方で、新しい分野への熱意と自己研鑽の姿勢を具体的に示せれば、選考で一定の評価を受けることは可能です。

弁護士になって後悔している人の転職パターン

弁護士になることを目指して長年努力してきたにもかかわらず、思っていたのと違ったと感じる方も一定数存在します。

代表的な後悔の理由としては、業務の地道さや体力的・精神的な負荷の大きさ、人間関係のストレス、収入が期待を下回ることなどが挙げられます。

弁護士として働くことを後悔しているケースでは、弁護士資格を活かしつつ別の職種・環境に移る方も多いです。

編集部

法務コンサル、官公庁へ転職するケースも増えています。

弁護士資格は法律の世界以外でも高く評価されるため、「弁護士として働く」という枠にとらわれず、幅広い選択肢を検討してみましょう。

一般企業やハイクラス向けの求人を取り扱う転職エージェントは以下の記事で紹介していますので、あわせて読み進めてください。

関連記事:ハイクラス向け転職エージェント20選を比較!年代別のおすすめや転職の実態も解説

弁護士の転職は何歳まで可能?年代別の実情

ここでは、年代別の転職事情を解説します。

弁護士の転職は何歳まで可能?

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20代弁護士の転職

20代の弁護士の転職は、今後のキャリアを左右する重要なタイミングです。

司法修習を終えて弁護士登録してから数年以内の20代は、転職市場においてポテンシャルを高く評価されやすい時期といえます。

実務経験が浅い場合でも、吸収力の高さや柔軟性、今後の成長への期待が重視されることが多く、特にスタートアップや成長企業のインハウスローヤー採用では、伸びしろを評価される場面が少なくありません。

編集部

一方で、五大法律事務所への転職については、20代後半など実務経験が十分でない段階ではハードルが高いのが実情です。

大手事務所への移籍を視野に入れる場合には、まず現在の職場で担当分野の案件にしっかりと取り組み、成果や専門性を示せる実績を積み上げることが優先されます。

20代の転職支援に強い転職エージェントを知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

関連記事:20代におすすめの転職エージェント比較ランキング|第二新卒・ハイクラス・IT別に厳選

30代弁護士の転職

弁護士として5〜10年の実務経験を持つ30代は、転職市場においてもっとも需要が高い年代といえます。

専門分野での実績が積み上がっており、かつ新しい環境への適応力も十分にある年齢として、法律事務所・インハウスを問わず多くの求人に応募しやすいです。

ただし、30代後半になるにつれて「マネジメント経験があるかどうか」を問われるケースが増えるため、アソシエイトの指導経験やプロジェクトリード経験が差別化のポイントになります。

編集部

転職エージェントへの登録から内定まで3〜6か月程度を見込んで、余裕を持って転職活動を始めましょう。

30代におすすめの転職エージェントは以下の記事で解説していますので、あわせてご覧ください。

関連記事:30代向け転職エージェントおすすめ比較|ハイクラス・IT・女性別に紹介

40代弁護士の転職

40代になると転職の選択肢は絞られてきますが、高度な専門性やネットワーク、マネジメント経験を持つ弁護士には依然として需要があります。

特に、M&A・金融規制・知的財産といったニッチで高度な分野の第一線で活躍してきた弁護士は、大手企業から直接オファーを受けるケースも珍しくありません。

一方で、未経験分野へのキャリアチェンジや年収ダウンを伴わない転職は、40代になると難易度が上がります。

編集部

これまで培ってきた人脈を活かしたリファラル転職も、有効な手段の一つといえるでしょう。

40代の転職事情は以下の記事で解説していますので、あわせて読み進めてください。

関連記事:40代ハイクラス転職の実情は?年収傾向・成功のコツを解説!

弁護士の転職を成功させる4つのポイント

転職市場での競争に勝つためには、準備の質が大きく結果を左右します。

弁護士としての専門性を最大限に活かしながら、戦略的に転職活動を進めるための4つのポイントを解説します。

弁護士の転職を成功させる4つのポイント

自己分析を丁寧に行う

弁護士経験が長くなるほど、自分が何を得意としていて、何に向いているかを俯瞰的に見る機会が減ってしまいます。

転職活動を始める前に、担当してきた案件の種類・規模・役割・成果を書き出し、得意なことや避けたい環境を整理する自己分析から始めましょう。

編集部

自己分析をすることで、応募先の絞り込みや面接での受け答えが格段に良くなります。

自分一人では気づきにくいこともあるため、信頼できる同僚や先輩弁護士、あるいは転職エージェントに相談しながら進めるのも効果的です。

強みを活かせる転職先を選ぶ

自己分析で明らかになった強みと、応募先が求めるスキルセットが重なる転職先を選ぶことが、内定獲得のポイントです。

「なんとなく知名度が高いから」「給与が高そうだから」という理由だけで応募先を決めると、書類選考や面接で説得力に欠けてしまいます。

自分の専門分野や業界知識が活かせる転職先を軸に置きながら、そこに年収や働き方などの条件を組み合わせて候補を絞っていくと、転職活動全体の精度が上がるでしょう。

応募先の情報を念入りに集める

応募する企業や事務所の情報を深く調べておくことは、志望動機の説得力を高めるうえで欠かせません。

特にインハウス転職の場合、応募先企業が直面している法的課題を把握したうえで面接に臨むことで「この人は本気で自社を志望している」という印象を与えられます。

法律事務所への転職では、その事務所が得意とする分野や最近手がけた大型案件を事前に調べておくと、面接での会話が深まりやすいです。

編集部

IR情報や採用ページ、業界誌などをフル活用して、応募先への理解を深めておきましょう。

円満退職できるよう早めに計画を立てる

弁護士は進行中の案件を抱えていることが多く、退職のタイミングが難しい職種の一つです。

内定が決まってから急いで退職の意向を伝えると、引き継ぎに十分な時間が取れず、依頼人や事務所に迷惑をかけてしまうリスクがあります。

そのため、転職活動を始める段階から「いつ頃までであれば退職できそうか」という大まかなスケジュール感を持っておくことが大切です。

編集部

転職先との入社日についても余裕を持って交渉できるよう、事前に見通しを立てておきましょう。

弁護士の主な転職先

弁護士の転職先は法律事務所だけにとどまりません。

弁護士資格と法的知識はさまざまな職場で価値を発揮できるため、幅広い視点で転職先を検討することが重要です。

関連記事:弁護士からのおすすめ転職先7選!キャリアアップ・働きやすさを両立させるには?

法律事務所(国内大手・準大手・ブティック型・外資系)

法律事務所への横移動は、弁護士の転職先として最も一般的なルートの一つです。

国内大手・準大手事務所は、安定した報酬や大型案件に関与できる点が大きな魅力ですが、その分、採用基準は高く、英語力やこれまでの実務実績が重視される傾向にあります。

一方で、特定の分野に特化したブティック型事務所は、その分野での経験や専門性を持つ弁護士にとって相性が良く、大手事務所よりも採用のハードルが低くなるケースもあります。

編集部

自分の得意分野を明確にし、その分野で強みを発揮できる環境を選ぶことが重要です。

外資系法律事務所については、グローバル案件に携われる機会や高水準の報酬が魅力となりますが、ビジネスレベルの英語力がほぼ必須要件となります。

英語でのコミュニケーション能力や、クロスボーダー案件での実績があるかどうかが、採用時の大きな判断材料となるでしょう。

外資系法律事務所や外資系企業で求められる英語力の目安は以下の記事で解説していますので、あわせてご覧ください。

関連記事:英語ができなくても外資系に転職できる?必要な英語力・TOEIC目安・対策を解説

インハウスローヤー(一般企業の法務部門)

インハウスローヤーは、近年人気が高まっている転職先の一つです。

大手製造業、金融機関、ITメガベンチャー、外資系企業など採用企業の業種は幅広く、企業ごとに求められる専門分野も異なります。

報酬が法律事務所勤務よりやや低くなる場合もありますが、安定した労働環境や福利厚生の充実、事業の成長を間近で感じられる点が大きな魅力です。

編集部

とくにM&Aやスタートアップ関連の案件を経験してきた弁護士は、成長企業のインハウスで高く評価される傾向があります。

法務職への転職難易度を知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

関連記事:法務職の転職は難しい?狭き門である理由や未経験者の転職難易度を解説

コンサルティングファーム

戦略コンサルや総合系コンサルティングファームでは、リーガルリスクの分析やコンプライアンス体制の構築支援など、弁護士の知見を活かせるポジションが設けられています。

法律知識に加えて、経営課題を俯瞰する視点やクライアントとの高いコミュニケーション能力が求められるため、企業顧問業務の経験が豊富な弁護士に向いている転職先です。

近年はリーガルテック系のコンサル需要も伸びており、テクノロジーへの関心が高い弁護士には新たなキャリアの選択肢になっています。

コンサルティングファームへの転職支援に強い転職エージェントは以下の記事で紹介していますので、あわせてご覧ください。

関連記事:コンサル業界おすすめ転職エージェント18選!選び方や注意点と合わせて解説

自治体・任期付き公務員

自治体や国の機関では、弁護士資格を持つ任期付き公務員の採用が定期的に実施されています。

配属先としては、内閣法制局や各省庁の法務・訟務部門などが代表的で、公的機関での法的業務に携わりたい弁護士に適した選択肢です。

報酬水準は一般的に民間より低めですが、社会貢献を実感しやすいことや、安定した就業環境を重視する弁護士にとっては魅力の大きい転職先です。

任期は通常2〜3年程度で、終了後に元の法律事務所へ戻ったり、別の組織へ転じたりするケースも多く、中長期的なキャリア戦略の一環として検討する価値があります。

ひまわり求人求職ナビを使った求人の探し方

ひまわり求人求職ナビは、日本弁護士連合会が運営する、弁護士と司法修習生向けの求人・求職情報サービスです。

法律事務所や企業・団体、官公庁・自治体などが直接掲載した求人情報を閲覧でき、弁護士および司法修習生を対象とした募集が多数集まっています。

一般の転職サイトには掲載されない法律事務所や公的機関の求人も多いため、弁護士として転職活動や就職活動を行う際には、必ず確認しておきたいプラットフォームといえるでしょう。

もっとも、非公開求人や転職エージェント経由でのみ応募できる求人は掲載対象外であるため、弁護士の転職支援に強い転職エージェントも併用しつつ、より幅広い選択肢を確保することが重要です。

ひまわり求人求職ナビはあくまで情報源として活用し、気になる法律事務所や企業については、自ら追加で情報収集したり、転職エージェントを通じて内部事情を確認したりすることをおすすめします。

【中途採用】弁護士の転職におすすめのエージェント

弁護士の転職を効率よく進めるには、転職エージェントを活用することが重要です。

ここでは、弁護士をはじめとするハイクラス人材の転職支援に強い2社を紹介します。

弁護士の転職におすすめのエージェント

※クリックすると読みたい箇所にスキップできます

JACリクルートメント|30代・ミドルの転職に強い

JACリクルートメント
JACリクルートメントの特徴
  • ミドル・ハイクラス転職に強みがある
  • 外資系・グローバル企業の求人比率が高い
  • ホワイトカラー職種の求人紹介に強みがある

JACリクルートメント(ジェイエイシーリクルートメント)は、30代以上のミドル・ハイクラス人材の転職支援に特化した転職エージェントです。

外資系企業や国内大手企業との強固なつながりを持ち、法務・コンプライアンス領域のポジションも多数取り扱っています

編集部

弁護士の転職支援においては、インハウスローヤーや法務部長クラスのハイクラス求人に強みがあります。

コンサルタントが企業の採用担当者と直接やり取りしているため、求人の背景や求められるスキルセットについて詳細な情報を提供してくれるのが特徴です。

JACリクルートメントは、年収600万円以上を目安としたハイクラス転職を目指す30代・40代の弁護士に特に向いている転職エージェントといえるでしょう。

概要
サービス名JACリクルートメント
運営会社株式会社ジェイ エイ シー リクルートメント
公開求人数57,660件
対応地域全国
公式サイトhttps://www.jac-recruitment.jp/
※2026年7月時点

関連記事:JACリクルートメントの評判・口コミは?門前払いされる?真相とハイクラス転職のコツを解説

ASSIGN|20代で年収を上げたい人向けの転職エージェント

ASSIGN
ASSIGNの特徴
  • 20代・30代に特化したサービス
  • AIキャリアシミュレーションを提供
  • ハイエンド案件を幅広くカバーしている

ASSIGN(アサイン)は、20代を中心としたキャリアアップ転職に特化した転職エージェントです。

編集部

成長企業への転職支援実績が豊富で、平均年収アップ額の高さが特徴の一つとなっています。

弁護士としての専門知識を武器に、リーガルテック企業・スタートアップ・コンサルファームへのキャリア移行を目指す20代の弁護士に向いている転職エージェントです。

担当アドバイザーがキャリア設計から面接対策まで一貫してサポートしてくれるため、初めての転職活動でも安心して進められるでしょう。

「弁護士としての経験を活かしつつ、年収を上げたい」と考えている20代の方は、ASSIGNの無料相談から試してみてください。

概要
サービス名ASSIGN(アサイン)
運営会社株式会社アサイン
公開求人数非公開
対応地域非公開
公式サイトhttps://assign-inc.com/agent/
※2026年7月時点

関連記事:ASSIGN(アサイン)の評判はやばい?口コミとメリット・デメリットを解説

弁護士の転職でよくある質問

弁護士の転職について、多くの方が抱える疑問をまとめました。

インハウスと法律事務所で年収はどれくらい違う?

一般的に、大手法律事務所のアソシエイトの年収は800〜1,500万円程度が目安とされる一方、インハウスローヤーは600〜1,000万円程度が多い傾向があります。

ただし、外資系企業や大手上場企業のインハウスでは1,000万円を超えるケースもあるため、企業規模や業種によって大きく異なります。

弁護士の転職に英語力は必要?

求められる英語力は、転職先によって異なります。

外資系法律事務所や外資系企業のインハウス、五大法律事務所のコーポレート部門ではビジネスレベルの英語力が必須です。

一方、国内法律事務所や日系企業の法務部門では英語力がなくても応募できる求人は多いため、志望先に合わせて対策を考えましょう。

残業が少ない法律事務所はある?

残業時間が少ない法律事務所はありますが、求人票の情報だけでは判断しにくいのが実情です。

そのため、転職エージェントを通じて内部の働き方を事前に確認することをおすすめします。

転職エージェントと転職サイトはどちらがいい?

弁護士が転職活動を行う際は、非公開求人を豊富に抱え、書類選考や面接対策のサポートも受けられる転職エージェントの利用をおすすめします。
一方で、転職サイト(ひまわり求人求職ナビ・弁護士ドットコムキャリアなど)は、市場動向の把握や情報収集の手段として便利です。

転職エージェントの伴走サポートを受けながら進めていくのが、効率的な方法といえるでしょう。

まとめ

弁護士の転職は、弁護士人口の増加やAIの台頭、スキル格差の拡大といった構造的要因から、難易度が高い側面があります。

その一方で、インハウスローヤーの需要は年々高まっており、特定の専門性を持つ弁護士へのニーズは依然として高いです。

転職を成功させるうえでは、自己分析を丁寧に行って自分の強みを言語化し、その強みを活かせる転職先を戦略的に絞り込むことが重要です。

さらに、応募先の情報収集を徹底して説得力のある志望動機を準備し、余裕を持った退職スケジュールを設計することで、転職活動を効率的に進めやすくなります。

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編集部

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