ゆうちょ銀行は、日本郵政グループの中核企業として、全国の郵便局ネットワークを通じて金融サービスを提供する銀行です。
200兆円を超える巨額の資金を運用する世界有数の機関投資家として、マーケットビジネスが収益の柱となっています。
小さなお子様からお年寄りまで、幅広いお客様に良質な金融サービスを提供する社会インフラとしての役割を担っているのが特徴です。
本記事では、ゆうちょ銀行の年代別・役職別の平均年収や、中途採用の難易度についても解説します。
ゆうちょ銀行への転職・就職を考えている方は、ぜひ本記事を参考に情報を集めてくださいね。
本記事の要点はこちら
ゆうちょ銀行の平均年収は?
ゆうちょ銀行の平均年収は約716万円です(2025年3月期有価証券報告書より)。
平均年齢45.6歳、平均勤続年数21.0年となっています。
ゆうちょ銀行の年代別年収は?
年代 | 平均年収 |
---|---|
20代 | 372万円 |
30代 | 503万円 |
40代 | 676万円 |
年功序列の傾向があり、年齢とともに着実に年収が上がる給与体系です。
ゆうちょ銀行の中途採用率は?
具体的な数値は公開されていませんが、平均年齢45.6歳、平均勤続年数21.0年から、中途採用を積極的に行っていると考えられます。
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ゆうちょ銀行の平均年収は716万円|同業他社との比較
ゆうちょ銀行の平均年収について、詳しく見ていきましょう。
有価証券報告書によると、ゆうちょ銀行の平均年収は716万円です。
平均年齢は45.6歳、平均勤続年数は21.0年で、安定した雇用環境が伺えます。
一方でOpenWorkによる現職・元社員の口コミでは、平均年収は494万円となっており、有価証券報告書の数値と開きがあります。

これは有価証券報告書が管理職を含む全従業員の平均値であるのに対し、OpenWorkの回答者には若手社員が多く含まれているからだと考えられます。
ゆうちょ銀行と他社の年収を比較
企業名 | 平均年収 | 平均年齢 | 平均勤続年数 | データソース |
---|---|---|---|---|
ゆうちょ銀行 | 716万円 | 45.6歳 | 21.0年 | 有価証券報告書 |
三井住友銀行 | 830万円 | 40.7歳 | 16.3年 | 有価証券報告書 |
みずほ銀行 | 758万円 | 39.8歳 | 17.2年 | 有価証券報告書 |
りそな銀行 | 705万円 | 42.1歳 | 18.5年 | 有価証券報告書 |
三井住友信託銀行 | 798万円 | 41.2歳 | 15.8年 | 有価証券報告書 |
同業他社と比較すると、ゆうちょ銀行の平均年収は716万円で、メガバンクの中では中位の水準です。
三井住友銀行の830万円、三井住友信託銀行の798万円と比べると低めですが、りそな銀行の705万円とはほぼ同水準といえるでしょう。
ただし、ゆうちょ銀行は平均年齢が45.6歳と他社より高く、平均勤続年数も21.0年と長期雇用の特徴があります。
これは郵政民営化後も公務員的な安定性を重視する企業文化が根強く残っているためと考えられます。
ゆうちょ銀行における給与体系|年代別・役職別の年収は?
ゆうちょ銀行の給与体系について、年代別・役職別の詳細を見ていきましょう。
基本的には年功序列の給与制度を採用しており、勤続年数に応じて着実に年収が上がる仕組みとなっています。
また、営業実績に応じた営業手当や、各種手当制度も充実している点が特徴です。
役職別の年収
OpenWorkの口コミによると、ゆうちょ銀行の役職別年収は以下のようになっています。
- 主任以下:年収400万円台
- 課長代理:500万円台
- 担当課長:600万円台
- 部長:700万円台
- 店長:900万円以上
ざっくり言うと主任以下は年収400万代、課長代理が500万〜、担当課長が600万〜、部長が700万〜、店長が900万以上となる。入社してから8年くらいは収入面で辛抱が必要。
引用:OpenWork
最短11年目からグループリーダー(管理職)に昇進すると年収は900万円~1,100万円程度になりますが、これは相当優秀な場合の例とのことです。
最短15年目あたりから担当部長になる人が出てきており、この段階から残業代がつかなくなるという特徴があります。
年代別の年収
年齢 | 平均年収 | 年収レンジ | 月給目安 |
---|---|---|---|
25歳 | 372万円 | 282万円~490万円 | 31万円 |
30歳 | 503万円 | 382万円~663万円 | 42万円 |
35歳 | 610万円 | 463万円~803万円 | 51万円 |
40歳 | 676万円 | 513万円~890万円 | 56万円 |
45歳 | 704万円 | 534万円~928万円 | 59万円 |
50歳 | 712万円 | 541万円~939万円 | 59万円 |
55歳 | 727万円 | 552万円~958万円 | 61万円 |
ゆうちょ銀行の年代別年収を詳しく見ると、30歳で500万円を超え、その後35歳で600万円、45歳で700万円を超えていることが分かります。
また5歳刻みで比較すると、25歳から30歳の伸びが最も大きく「131万円」の増加が見られました。
一方で、45歳以降の昇給ペースは緩やかになる傾向があり、50歳以降はほぼ横ばいとなっています。
これは管理職への昇進タイミングによって年収の伸びに差が生まれるためと考えられるでしょう。
残業代
ゆうちょ銀行では、残業代は基本的に全額支給される仕組みとなっています。
OpenWorkによると、月間残業時間は平均13.0時間と比較的少なく、ワークライフバランスが重視されている環境です。
口コミでは「残業代はしっかり出る」「忙しい月も給与の事を考えれば頑張れた」という声が多く見られます。
役職が着くまでは基本給はやや控えめ。ベースアップも5000円弱/年と物足りない。残業代はきっちり出る。
引用:OpenWork
主任クラスは残業代込みで約500万~700万円、係長・MGクラスは約700~900万円。課長・GLクラスは約900万円~1100万円くらいと思われます。基本給はメガバンクよりは低く地方銀行よりやや高いくらいのレベルであり、残業代である程度補完されています。
引用:OpenWork
ただし、中途入社の専門役の場合は22時以降の時間外労働に対してのみ残業代が支給されるという例外もあるようです。
店舗によって残業の頻度に差があり、支店長の方針によって働き方が左右される側面もあるでしょう。
賞与(ボーナス)
ゆうちょ銀行の賞与は、年2回(6月・12月)に支給される仕組みです。
2024年度の賞与は年間4.3ヶ月分が支給されており、安定した賞与水準を維持しています。
評価によって支給額が変動し、標準のC評価で4.3ヶ月分、上位評価を獲得すると追加支給があります。
営業部門では通常の賞与に加えて営業手当も年2回支給されるため、実質的な賞与額はさらに高くなります。
口コミでは「賞与も安定的にもらえる」「以前より増えたが、かつての制度の方が良かった」という意見が見られました。
若い頃は年収的に少ない方なのかもしれないが長くいれば確実に上がっていく 役職にもよるが40代前半で平均年収600~700万円台といったところ。 福利厚生もしっかりしており、社宅制度や家賃補助制度などあるので若い頃少し我慢できればそれなりの生活ができる 賞与も安定的にもらえる
引用:OpenWork
営業店所属であれば、月給+賞与(営業手当が年2回、夏季冬季のそれぞれの賞与)が支給されます。組合の推進もあり、月給は以前より増えましたが、個人的には月給が少なくとも賞与を多くもらっていたかつての制度のほうが気に入っていました。
引用:OpenWork
各種手当
ゆうちょ銀行では、基本給に加えて様々な手当が支給されています。
主な手当として、住宅手当は月額27,000円が上限で支給されますが、都市部では負担が大きいという声もみられました。
住宅手当は家賃の額によって変わるが27000円が上限であるため都会であれば負担は大きい。
引用:OpenWork
地域手当は勤務地によって異なり、本社勤務の場合は基本給の12%が上乗せされます。
扶養手当や都市部での物価手当(3~12%)も支給されますが、近年は各種手当の廃止や減額が進行中とのことです。
ただし、中途入社の専門役については住宅手当や扶養手当の支給がないという制約もあるようです。
男女の年収差
ゆうちょ銀行では、男女の年収差について具体的な数値は公開されていません。
ただし、OpenWorkの口コミでは「最近の傾向として女性の昇進が早い」というコメントが複数挙がっていました。
また、「昨今の情勢で女性の方が昇進しやすい」という意見もあり、女性のキャリア推進に積極的な姿勢が伺えます。
課長代理の最短は29歳。昇進するかは所属長の恣意的要素が強い。最近の傾向として女性の昇進が早い。
引用:OpenWork
昇進のタイミングで評価を付け回す傾向にあり、また昨今の情勢で女性の方が昇進しやすいというのは、どこの日系企業でも見られる光景だと思うが、またそれはこの銀行においても同様である。
引用:OpenWork
年功序列の給与体系により、同じ役職・勤続年数であれば男女で大きな年収差は生じにくい構造となっています。
むしろ昇進機会の面で女性により多くのチャンスが与えられている傾向があるといえるでしょう。
ゆうちょ銀行の働き方|残業時間・離職率・福利厚生は?
ゆうちょ銀行の働き方について、残業時間や離職率、福利厚生の実態を詳しく見ていきましょう。
郵政民営化後も公的機関としての性格を残しており、ワークライフバランスを重視した働き方が特徴的です。
また、全国に展開する郵便局ネットワークを活用した独自のキャリアパスも用意されています。
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残業時間
項目 | 数値 | 備考 |
---|---|---|
月間残業時間 | 13.0時間 | OpenWork調査 |
有給消化率 | 89.8% | OpenWork調査 |
ゆうちょ銀行の月間残業時間は平均13.0時間と、金融業界の中では比較的少ない水準です。
有給休暇消化率も89.8%と高く、ワークライフバランスを重視した働き方が実現されていることが分かります。
「働き方もホワイトなので、タイムパフォーマンスが悪いわけではない」という口コミがみられる一方、店舗によって残業の頻度に差があり、「残業は支店長次第」という声もありました。
ずっとフラット。あまり給与面でいいという部分はない。ただし働き方もホワイトなので、そういった意味ではタイムパフォーマンスが悪いわけではない。
引用:OpenWork
店舗によって毎日残業のところもあるが正直言って支店長次第みたいなところはある。基本給が少ないので稼ぎたい人は残業の多い店舗でもいいと思う。
引用:OpenWork
離職率・平均勤続年数
ゆうちょ銀行の平均勤続年数は21.0年と、非常に長期間の雇用が特徴的です。
これは郵政民営化前からの公務員的な安定性を重視する企業文化が根強く残っているためと考えられます。
基本的には20代から定年まで給料がずっと右肩上がりで、役職が上がらない場合も細々と給料は上がり続ける仕組みです。
ただし、OpenWorkの口コミでは「金融機関志望で就職した人は離職率が高く、そうでない人は低め」という傾向も指摘されています。



他の金融機関との賃金ギャップを感じて転職を検討する人がいる一方で、安定した雇用を求める人には魅力的な環境といえるでしょう。
福利厚生
制度名 | 内容 | 備考 |
---|---|---|
住宅手当 | 月額27,000円 | 上限額 |
社宅制度 | あり | 若手社員向け |
地域手当 | 基本給の3~12% | 勤務地により変動 |
扶養手当 | あり | 廃止方向で減額中 |
通勤手当 | 最安値ルート | 人事部が検索した金額 |
ゆうちょ銀行の福利厚生は、郵政グループとしての充実した制度が特徴です。
若手社員向けの社宅制度があり、「福利厚生もしっかりしており、社宅制度や家賃補助制度などあるので若い頃少し我慢できればそれなりの生活ができる」という評価があります。
一方、中途入社の専門役については、住宅手当や扶養手当の支給がないとの情報もあることから、年次や年齢で待遇が変わる可能性があります。
キャリアパス
ゆうちょ銀行のキャリアパスは、基本的に年功序列の昇進制度となっています。
一般的な昇進ルートは以下の順序であり、主任までは一律昇進しますが、課長代理からは差が出始めます。
- 役なし
- 主任
- 課長代理
- 担当課長
- 部長
- 店長
課長代理の最短昇進年齢は29歳で、優秀な人材は比較的早い段階で管理職に昇進できる仕組みです。
市場部門などでは「プロ職制度」があり、公務員的な年収制度から外れた年収アップが見込めるキャリアパスも用意されています。
ただし、昇進については「所属長の恣意的要素が強い」「評価者の裁量がかなり大きく、主観に左右される」という課題も指摘されているのが現状でしょう。
ゆうちょ銀行はどんな会社?|年収が高い理由・今後の展望も解説
ゆうちょ銀行がどのような会社なのか、事業内容や企業としての特徴を紹介します。
日本郵政グループの中核企業として、独自のポジションを築いている企業の実態を理解していきましょう。
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主な事業・サービス内容
項目 | 内容 |
---|---|
社名 | 株式会社ゆうちょ銀行 |
本社所在地 | 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 |
従業員数 | 10,952名 |
設立 | 2006年9月1日 |
資本金 | 35,000億円 |
業務内容 | 銀行業 |
ゆうちょ銀行は、日本郵政グループの中核企業として2006年に設立された銀行です。
主要事業は貯金業務、貸出業務、有価証券投資業務、内国為替業務、外国為替業務等の包括的な金融サービスの提供となっています。
全国の郵便局ネットワークを通じて、小さなお子様からお年寄りまで幅広い顧客層にサービスを展開している点が最大の特徴です。
200兆円を超える巨額の資金を運用する世界有数の機関投資家として、マーケットビジネスが収益の重要な柱となっています。
近年はプライベートエクイティファンドや不動産ファンドなど、戦略投資領域を拡大しており、リスク管理すべき対象資産もバラエティに富んでいるといえるでしょう。
年収が高い理由
ゆうちょ銀行の年収が高い理由として、まず巨額の運用資産による安定した収益基盤が挙げられます。
200兆円を超える資金運用により、マーケットビジネスが収益の柱となっており、その収益性が従業員の給与水準を支えています。
また、全国24,000拠点以上の郵便局ネットワークという他社にない独自のインフラを持っており、これが競争優位性となっているのも理由のひとつです。
さらに、日本郵政グループとしての社会的責任を果たすため、優秀な人材を確保・維持する必要があり、それが適切な給与水準の維持につながっています。
ただし、日本郵政グループ3社(ゆうちょ銀行、かんぽ生命、日本郵便)で給与制度が統一されている点は知っておいてください。



「収益を上げているグループだけを賃上げするわけにはいかない」という制約が、現在のゆうちょ銀行にはあります。
今後の展望
ゆうちょ銀行の今後の展望として、デジタル化の推進と新規事業領域への参入が重要なテーマです。
郵便局ネットワークを活かしたデジタル金融サービスの拡充により、さらなる利便性の向上を目指しています。
また、プライベートエクイティファンドや不動産ファンドなど、戦略投資領域の拡大を通じて収益源の多様化にも着手しています。
リスク管理の高度化にも取り組んでいることから、数理的な知識を活かしたリスクマネジメント能力がが求められるでしょう。



社会変革や新たな価値創造を通じて「最も身近で信頼される銀行」としてのポジションを確立していくビジョンを掲げています。
まとめ
ゆうちょ銀行の平均年収は有価証券報告書によると716万円で、メガバンクの中では中位の水準にあります。
年功序列の給与体系により、25歳で372万円からスタートし、30歳で503万円、40歳で676万円と着実に年収が上がる仕組みです。
最短11年目でグループリーダーに昇進すると年収900万円~1,100万円に到達し、優秀な人材には早期の昇進機会が用意されています。
働き方については月間残業時間13.0時間、有給消化率89.8%と、ワークライフバランスを重視した環境が整っています。
平均勤続年数21.0年という数字が示すように、安定した雇用環境で長期的なキャリア形成が可能な企業です。
200兆円を超える巨額の資金運用を手がける世界有数の機関投資家として、スケールの大きな仕事に挑戦できる魅力があります。



ゆうちょ銀行は、金融業界での安定したキャリアを求める方や、社会インフラを支える仕事にやりがいを感じる方におすすめです。
運営者情報
「トレオンメディア」は東京都渋谷区にオフィスを構える株式会社トレオンが運営しています。当社は厚生労働省から有料職業紹介事業の認可を取得し、求職者の転職支援や求人企業の採用活動のサポートをメインに活動しております。
会社名 | 株式会社トレオン |
所在地 | 東京都渋谷区恵比寿西1-33-6 1F |
公式サイト | https://tleon.co.jp/ |
法人番号 | 6011001157541(国税庁) |
有料職業事業厚生労働大臣許可番号 | 13-ユ-316110(人材サービス総合サイト) |
適格請求書事業者登録番号 | T6011001157541(国税庁) |
2025年8月時点