【2025年最新版】証券保管振替機構の年収・給与を解説！平均年収902万円

証券保管振替機構は、日本の証券決済インフラを支える重要な役割を担う企業です。

上場株式をはじめ、公共債・社債・短期社債・投資信託など電子化された証券の振替業務を一手に担っています。

金融市場の根幹を支える独占的地位にあることから、安定した高収入に期待できます。

本記事では、証券保管振替機構の年代別・役職別の年収や、中途採用の難易度についても解説します。

証券保管振替機構への転職・就職を考えている方は、ぜひ本記事を参考に情報を集めてくださいね。

本記事の要点はこちら

証券保管振替機構の平均年収は902万円｜同業他社との比較

証券保管振替機構の平均年収について、詳しく見ていきましょう。

OpenWorkによると、証券保管振替機構の平均年収は902万円です。

年収範囲は649万円〜1,200万円と幅広く、平均年齢は35歳となっています。

証券会社、投資ファンド、投資関連業界の平均年収780万円と比較すると、122万円高い水準にあることが分かります。

証券保管振替機構と他社の年収を比較

企業名	平均年収	平均年齢	データソース
証券保管振替機構	902万円	35歳	OpenWork
日本証券金融	854万円	非公開	OpenWork
日本取引所グループ	約900万円	非公開	OpenWork
東京証券取引所	約850万円	非公開	OpenWork

同業他社と比較すると、証券保管振替機構の年収水準は業界トップクラスです。

特に日本の証券決済インフラを独占的に担う企業としての地位が、高い年収水準を支えています。

また、平均年齢35歳という若い年齢層でこの年収水準を実現していることも、同社の給与制度の手厚さを示しているといえます。

金融業界の中でも安定性と高収入を両立できる数少ない企業として、転職市場でも高く評価されているのが現状です。

証券保管振替機構における給与体系｜年代別・役職別の年収は？

証券保管振替機構の給与体系について、年代別・役職別の詳細を見ていきましょう。

同社は典型的な年功序列制度を採用しており、年次に応じて着実に年収が上がる仕組みとなっています。

特に調査役への昇進が年収アップの大きな転換点となっており、30歳前後で年収1,000万円台に到達するケースが多く見られます。

役職別の年収

まずは証券保管振替機構の役職別年収を解説します。

OpenWorkの口コミによると、課長職で1,100万円〜1,300万円、調査役で900万円〜1,300万円、担当職で500万円〜900万円の年収レンジとなっています。

調査役への昇進は8年目付近、課長への昇進は15年目付近が目安とされており、年次に応じた安定したキャリアアップが期待できます。

ただし課長以降のポジションは限られているため、管理職への昇進は競争が激しくなるでしょう。

年代別の年収

年齢	平均年収
1年目	400万円
2年目	500万円
3〜7年目	500〜750万円
8年目（調査役）	850万円
30代前半	900〜1,000万円
30代後半	1,000万円
40代（課長）	1,100〜1,200万円

証券保管振替機構の年代別年収を詳しく見ると、新卒入社から着実な昇給カーブを描いているのが特徴です。

特に注目すべきは、30歳前後で年収1,000万円に到達する点でしょう。

これは調査役への昇進によるもので、基本給の大幅なアップに加えて残業代も含めた結果です。

40代で課長職に昇進すると、さらに年収は1,100万円〜1,200万円台に達し、金融業界でも高水準の待遇が期待できます。

残業代

証券保管振替機構では、残業代の支給制度が非常に整備されています。

給与制度の特徴： 賞与額が低いので高給は主に残業代によるもの。 サービス残業は一切無く100パーセント支給。

引用：OpenWork

月間の残業代は7万円〜10万円程度が平均的で、年収に占める残業代の割合も相当な水準です。

ただし近年は働き方改革の影響で残業時間の管理が厳しくなっており、以前ほど残業代による年収アップは期待できない状況といえるえしょう。

特にIT部門では恒常的に残業が発生する一方、業務部門では残業時間削減の取り組みが進んでいるとのことです。

IT部門は恒常的に残業が発生するが、業務部門は残業時間削減の働き方改革の煽りを受け、残業代が削減されている様子。

引用：OpenWork

賞与（ボーナス）

証券保管振替機構の賞与制度は、金融業界の中でも手厚い水準です。

口コミによると、年間で月給の5〜6か月分程度の賞与が支給されており、年間200万円〜360万円の賞与を受け取っているケースが報告されています。

各種手当は特段ないが、基本給賞与は低くない水準かと。 業績が安定しているため、賞与もほぼ横ばい。前年度評価により賞与や昇給幅が多少異なるが、小さい差であり年功序列。

引用：OpenWork

個人の評価による差はそれほど大きくなく、安定した賞与水準が維持されているのが特徴です。

利用者である証券会社等の金融機関の動向を参考に賞与額が決められるため、市場環境に左右されにくい安定性も魅力といえるでしょう。

各種手当

証券保管振替機構の各種手当については、他の金融機関と比較して控えめな水準となっています。

支給条件は「実家が会社から遠い、役職なし等」の基準があり、該当する社員に限定されています。

その他の手当については、口コミでは「各種手当は特段ない」「手当の数が少ない」との指摘が見られました。

福利厚生は目立ったものはなく、家賃補助が一定の基準（実家が会社から遠い、役職なし等）の下、月3万円支給される程度。

引用：OpenWork

ただし、基本給自体が高水準に設定されているため、手当が少なくても全体の年収では十分な水準を確保できているのが実情でしょう。

男女の年収差

証券保管振替機構における男女の年収差について、明確なデータは公開されていません。

年功序列の給与体系であることから、性別に関わらず勤続年数と役職に応じた処遇が期待できると考えられます。

また、証券決済という専門性の高い業務領域では、個人のスキルと経験が重視される傾向にあります。

女性の働きやすさについても、金融インフラを支える安定した事業性質から、長期的なキャリア形成が可能な環境が整っているといえるでしょう。

証券保管振替機構の働き方｜残業時間・離職率・福利厚生は？

高い年収水準で注目される証券保管振替機構ですが、働き方の実態はどうなっているのでしょうか。

残業時間や離職率、福利厚生制度について、実際の社員の声を基に詳しく見ていきましょう。

残業時間

項目	数値	備考
月間残業時間	27.2時間	OpenWork平均
残業代支給率	100%	サービス残業なし
月間残業代	7〜10万円	口コミより

証券保管振替機構の残業時間は、月間平均27.2時間となっています。

口コミでは「1営業日あたり2時間程度」「月間30〜40時間」という声が多く、金融業界としては標準的な水準といえるでしょう。

特筆すべきは残業代の100%支給で、サービス残業は一切ないと複数の口コミで言及されています。

ただし、近年は働き方改革の影響で残業時間の管理が厳格化しており、以前ほど残業による年収アップは期待できない状況です。

離職率・平均勤続年数

証券保管振替機構の離職率について、具体的な数値は公開されていません。

ただし、口コミの傾向を見ると、「在籍5〜10年」「在籍10〜15年」の社員が多く、比較的安定した雇用環境であることが推測されます。

一方で、「メガバンクや大手生保にも劣らない水準」「転勤がないことや役職定年がないことを考えると恵まれた水準」という評価もみられました。

評価については不平不満ばかり言っている人も一部います。上位ポストは出向者で占められるのであきらめムードもありました。

引用：OpenWork

30歳手前で調査役になり、年収は1000万を超える。 特に賞与が６か月程度と厚い。今年はベースアップもあった。 メガバンクや日系大手生保にも劣らない水準で、ほぼ転勤がないことや 役職定年がないことを考えると、恵まれた水準であると思う。

引用：OpenWork

金融業界特有の転勤がないことや、証券決済インフラという安定した事業基盤が、長期勤続を支える要因となっているでしょう。

福利厚生

項目	内容	対象
家賃補助	月3万円	30歳まで（条件あり）
健康保険組合診療所	診療・薬剤割引	全社員
外部委託福利厚生	ジム・映画割引等	全社員
退職金	高水準	全社員

証券保管振替機構の福利厚生は、全体的に控えめな内容となっています。

家賃補助は30歳までの若手社員に限定されており、「実家が会社から遠い、役職なし等」の条件を満たす場合に月3万円が支給されます。

特徴的なのは、JPX等の関係者との出資により運営される健康保険組合の診療所が会社近くにあり、医療サービスをお得に受けられる点です。

外部委託の福利厚生サービスもありますが、「ジムや映画に少し安く行ける程度でほとんど使えない」との評価が見られます。

一方で退職金は高水準とされており、長期勤続のメリットは大きいといえるでしょう。

外部委託の福利厚生サービスもあったがジムや映画に少し安く行ける程度でほとんど使えない。JPX等の関係者との出資により運営される健康保険組合の診療所が会社近くにあり、薬が安くもらえる。

引用：OpenWork

総じて給与はメガバンク、大手地銀、信託などと比較してもそん色ない水準で、退職金が高め、役職定年が60歳間際であることなどを鑑みると良い方なのではないかと思われる。

引用：OpenWork

キャリアパス

証券保管振替機構のキャリアパスは、明確な年功序列制度に基づいています。

典型的なキャリアの流れとしては、入社から8年目で調査役に昇進し、15年目あたりで課長職に昇進するのが一般的です。

評価制度については、「上司の好き嫌いで決まる」「形だけの制度」など、評価の公平性に疑問を持つ声が複数見られました。

評価制度はあってないようなもの。 上司の好き嫌いで決まるため、上司ガチャ次第。

引用：OpenWork

一方で、「業務内容と比較して良い待遇」「40歳くらいまでは給与面で恵まれている」との評価もあり、キャリアの初期〜中期段階では魅力的な環境といえるでしょう。

証券保管振替機構はどんな会社？｜年収が高い理由・今後の展望も解説

高い年収水準で知られる証券保管振替機構ですが、どのような事業を行っている会社なのでしょうか。

同社の事業内容と年収が高い理由、そして今後の展望について詳しく解説します。

主な事業・サービス内容

項目	内容
社名	株式会社証券保管振替機構
本社所在地	東京都中央区日本橋兜町7番1号
従業員数	266名
設立	2002年
資本金	42億5,000万円
年間収入	非公開

証券保管振替機構は、日本の証券決済インフラの中核を担う企業です。

主力事業は、上場株式をはじめとする各種証券の保管振替業務で、具体的には株式等振替業務、一般債振替業務、短期社債振替業務、投資信託振替業務などを手がけています。

これらの業務は日本の金融市場において欠かせないインフラ機能であり、独占的な地位を築いています。

また決済照合システムや一般振替DVP業務、外国株券等保管振替決済業務なども展開し、国内外の証券取引を支える重要な役割を果たしています。

2002年の設立以来、日本の金融市場の発展とともに成長を続け、現在では従業員266名の組織となっています。

年収が高い理由

証券保管振替機構の年収が高い理由として、まず事業の独占性が挙げられます。

この独占的地位により、安定した収益基盤を確保できているため、従業員への還元も手厚くなっています。

事業の安定性が給与水準の維持に寄与していることは、OpenWorkに寄せられた多くの口コミからも推測できます。

また、証券決済という高度な専門性が求められる業務であることも、高年収の要因といえるでしょう。

今後の展望

証券保管振替機構の今後の展望について、金融市場のデジタル化の進展が大きな影響を与えると考えられます。

証券のペーパーレス化やデジタル証券の普及により、同社の役割はますます重要になってくるでしょう。

特に、ブロックチェーン技術や分散台帳技術の活用による次世代決済システムの構築は、同社の事業領域拡大の可能性を秘めています。

一方で、口コミでは「東証大証の統合による給与レンジの調整が、機構にも波及するのではないだろうか」との指摘もあり、関連機関の動向が給与制度に影響を与える可能性があります。

まとめ

証券保管振替機構の年収について詳しく解説してきました。

平均年収902万円という高水準を実現している背景には、日本の証券決済インフラを独占的に担う特殊な事業領域があります。

特に注目すべきは、30歳前後で年収1,000万円に到達する給与体系です。

新卒入社してから8年目付近、調査役への昇進が大きな転換点となっています。

残業代の100%支給や安定した賞与制度など、働く環境も整備されており、金融業界の中でも恵まれた待遇といえるでしょう。

一方で、福利厚生は控えめで、管理職への昇進機会も限定的といった課題もあります。