EY新日本有限責任監査法人は、グローバルに展開するEYの日本におけるメンバーファームで、監査・保証業務を中心とした会計系プロフェッショナルサービス企業です。
アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドの日本法人として、最先端のデジタル技術を活用した保証業務やアドバイザリーサービスを提供し、資本市場と世界経済における信頼の構築に貢献しています。
本記事では、EY新日本有限責任監査法人の平均年収や年代別・役職別の年収や、中途採用の難易度などを解説します。

EY新日本有限責任監査法人への転職・就職を考えている方は、ぜひ本記事を参考に情報を集めてくださいね。
本記事の要点はこちら
EY新日本有限責任監査法人の平均年収は?
EY新日本有限責任監査法人は、監査法人業界において高い年収水準を誇る企業として知られています。
OpenWorkによると、EY新日本有限責任監査法人の平均年収は807万円となっており、年収範囲は250万円から4,050万円と幅広い分布を示しています。
この年収データは636人の回答者による実際の給与情報に基づいており、監査法人業界の中でも競争力のある水準といえるでしょう。
EY新日本有限責任監査法人の年代別年収は?
年齢 | 推定年収 | 推定範囲 |
---|---|---|
25歳 | 637万円 | 460万円〜882万円 |
30歳 | 746万円 | 539万円〜1,032万円 |
35歳 | 824万円 | 596万円〜1,141万円 |
40歳 | 893万円 | 645万円〜1,236万円 |
45歳 | 975万円 | 704万円〜1,349万円 |
50歳 | 1,090万円 | 787万円〜1,509万円 |
年代別の年収を見ると、25歳の時点で600万円台後半という高い水準からスタートし、年齢とともに着実に上昇していく傾向が見られます。
50歳時点での推定年収は1,090万円となっており、監査・会計業界における専門性の高さと経験の積み重ねが年収に反映されているといえるでしょう。
また、各年代において年収レンジが幅広く設定されているのは、職階や担当業務、評価によって給与に差が生じるためと考えられます。
EY新日本有限責任監査法人の中途採用率は?
EY新日本有限責任監査法人の中途採用率は公表されていませんが、中途採用を積極的に行っており、多様なバックグラウンドを持つ人材の採用に注力しています。
公式サイトの採用情報によると、現在も複数のポジションでの中途採用募集が行われており、監査業務をはじめとしたさまざまな領域で経験者の採用を強化しています。
特に公認会計士資格を有する経験者については、シニアスタッフ以上のポジションでの採用が多く、即戦力として期待されています。



過去5年以内にEY新日本有限責任監査法人に在籍していた方を対象とした「ジョブ・リターン制度」も設けられており、一度退職した職員の復帰も積極的に受け入れているのが特徴です。
EY新日本有限責任監査法人の平均年収は807万円
EY新日本有限責任監査法人の平均年収は807万円となっており、監査法人業界の中でも高い水準を維持しています。
この年収水準は、同社が提供する高品質な監査サービスと、グローバルネットワークを活用した付加価値の高い業務によって実現されているものです。
職種別に見ると、平均年収は以下のとおりです。
- 公認会計士:907万円
- 会計士:844万円
- 監査職:815万円
いずれも800万円を超える高い年収水準となっており、専門性に応じた適切な報酬体系が構築されているといえるでしょう。
EY新日本有限責任監査法人と他社の年収を比較
監査法人名 | 平均年収 | 参照 |
---|---|---|
EY新日本有限責任監査法人 | 807万円 | OpenWork |
有限責任あずさ監査法人 | 801万円 | OpenWork |
有限責任監査法人トーマツ | 795万円 | OpenWork |
PwC Japan有限責任監査法人 | 772万円 | OpenWork |
4大監査法人との年収比較では、EY新日本有限責任監査法人は807万円と最も高い水準に位置しています。
OpenWorkのデータによると、4社はいずれも大きな差はないものの、EY新日本が頭ひとつ抜けた水準であることがわかります。
監査法人業界全体として年収水準は高く保たれており、EY新日本有限責任監査法人もその中で特に競争力のある報酬体系を提供している企業といえるでしょう。
年収面だけでなく、グローバルネットワークを活かした海外駐在のチャンスや、デジタル技術を活用した先進的な監査手法への関与など、キャリア形成の面でも魅力的な環境が整備されています。
EY新日本有限責任監査法人における給与体系|年代別・役職別の年収は?
EY新日本有限責任監査法人では、職階に応じた明確な給与テーブルが設定されており、経験年数と専門性に基づいた体系的な報酬制度が構築されています。
基本給に加えて残業代、賞与、各種手当を含めた総合的な給与体系となっており、職員のライフステージや働き方に配慮した制度設計が特徴です。
ここでは、EY新日本有限責任監査法人の詳細な給与体系について、役職別・年代別の年収から各種手当まで幅広く解説します。
役職別の年収
EY新日本有限責任監査法人では、以下のように明確なキャリアプランが設けられています。
- スタッフ
- シニア
- マネージャー
- シニアマネージャー
- パートナー/エグゼクティブディレクター
OpenWorkの口コミによると、職階ごとの年収目安は概ね以下のとおりです。
職階 | 年収目安 |
---|---|
スタッフ | 550~700万円 |
シニアスタッフ | 700~900万円 |
マネージャー | 850~1,050万円 |
シニアマネージャー | 1,200~1,300万円 |
パートナー | 1,500万円〜 |
ただし、マネージャー以上は管理職扱いとなるため残業代が支給されず、シニアスタッフからマネージャーに昇格する際に一時的に年収が減少するケースもあるようです。
マネージャーは管理職であるため残業代が支給されなくなる。この際ハードワーカーなシニアがマネージャーに昇格する時に年収換算で減給する傾向にあるため不満の原因になっている。
引用:OpenWork|年収・給与|スタッフ、在籍3〜5年、現職、男性
年代別の年収
年齢 | 推定年収 | 推定範囲 |
---|---|---|
25歳 | 637万円 | 460万円〜882万円 |
30歳 | 746万円 | 539万円〜1,032万円 |
35歳 | 824万円 | 596万円〜1,141万円 |
40歳 | 893万円 | 645万円〜1,236万円 |
45歳 | 975万円 | 704万円〜1,349万円 |
50歳 | 1,090万円 | 787万円〜1,509万円 |
年代別の年収推移を見ると、20代後半から30代前半にかけて大幅な年収上昇が見られます。
この時期は、公認会計士試験に合格後、スタッフとして実務経験を積み、シニアスタッフへ昇格するタイミングにあたります。
その後、30代前半以降にマネージャー昇格を目指すのが一般的で、年収も800万円台から900万円台へと成長していきます。
40代に入ると、シニアマネージャーやディレクターといった上位職階への昇格に伴い、年収1,000万円を超える水準に到達するケースも多くなります。
公認会計士登録を経てシニアになる、シニアを4年程度経て昇格試験をパスしマネージャーになるなどの職階の昇格を果たすと基本給が上がる。
引用:OpenWork|年収・給与|スタッフ、在籍3〜5年、新卒入社、男性
残業代
EY新日本有限責任監査法人では、非管理職に対して残業代が全額支給される制度となっています。
月間の残業代は職階やチームなどによって異なりますが、月5〜20万円ほど支給されているケースが多いようです。
マネージャー以上は管理職扱いとなるため残業代は支給されませんが、その分基本給の水準が高く設定されており、総合的な処遇バランスが図られているといえるでしょう。
給与制度は、残業時間に依存します。残業の多いチームなどの場合には、残業代が月10万以上でるので、給与面も充実します。
引用:OpenWork|年収・給与|スタッフ、在籍3年未満、新卒入社、男性
賞与(ボーナス)
EY新日本有限責任監査法人では、年2回の賞与支給制度が設けられており、個人の評価と法人の業績に基づいて支給額が決定されます。
OpenWorkの口コミデータによると、賞与の年間支給額は職階によって大きく異なり、スタッフレベルで100~150万円、シニアスタッフで150~200万円程度が一般的な水準のようです。
マネージャークラスになると、年間300万円を超える賞与が支給されるケースも見られ、一回の賞与で100万円を超えることもあります。



賞与は前年の支給額をベースとした算出方法となっているため、昇格時の評価によっては翌年以降の賞与額に長期的な影響を与える可能性があり、評価制度の透明性向上が課題となっているといえるでしょう。
各種手当
EY新日本有限責任監査法人では、基本給に加えて各種手当が支給されています。
- 通勤手当(全額支給)
- 時間外手当
- 休日勤務手当
- 出張手当 など
ただし、住宅手当や家族手当といった一般的な福利厚生手当は提供されておらず、基本給重視の給与体系となっているのが特徴です。
また、公認会計士協会登録費用・年会費などの全額負担や、慶弔見舞金、各種クラブ活動への補助金など、職員の働きやすさとワークライフバランスを支援する制度が整備されています。
男女の年収差
EY新日本有限責任監査法人では、職階に応じた明確な給与テーブルが設けられており、同一職階・評価水準における基本給に男女差は基本的に存在しません。
OpenWorkの口コミや社員のブログによれば、育児や介護といったライフイベントと仕事を両立しやすい環境が整っていることも特徴です。
具体的には、以下のような柔軟な働き方を支える制度が多数用意されています。
- 在宅勤務
- 時短勤務制度
- ベビーシッター利用補助
- 配偶者出産休暇
- 看護休暇
- 育児コンシェルジュの配置 など
実際に以下のような前向きな口コミも見られます。
一般企業にくらべ、女性差別や学歴差別はほとんどない。また産休育休はこれ以上なく取りやすく、取得に嫌な顔をされることはないし、取得したからと言ってポジションが無くなるなどは見たことがない。上を目指す女性はキャリアを積むため短期で戻る傾向はあるが、一年取得しても仕事ができる人はストレートで昇格しているので女性の働きやすさは十分ある。
引用:OpenWork|女性の働きやすさ|スタッフ、在籍5〜10年、中途入社、女性
EY新日本有限責任監査法人の働き方|残業時間・離職率・福利厚生は?
EY新日本有限責任監査法人では、職員のワークライフバランスと持続的な成長を重視した働き方改革に積極的に取り組んでいます。
ここでは、EY新日本有限責任監査法人の具体的な労働環境について、残業時間から福利厚生まで詳しく解説します。
※クリックすると読みたい箇所にスキップできます
残業時間
項目 | 数値 |
---|---|
月間残業時間 | 39.5時間 |
有給休暇消化率 | 64.4% |
勤務時間 | 9:30〜17:30 |
EY新日本有限責任監査法人の月間残業時間は39.5時間となっており、監査法人業界としては比較的抑制された水準といえます。
残業時間はチームやクライアントによって大きく異なり、繁忙期は残業時間や休日出勤が多くなる一方、閑散期には残業がほとんど発生しないチームも存在するようです。
また、繁忙期以外は有給休暇を取りやすく、夏季休暇と有給休暇を合わせて2週間などの長期休みを取ることも可能です。
以上から、比較的ワークライフバランスの取りやすい職場環境と言えるでしょう。
残業の多さは、基本的に、クライアントの規模や上司の意向により大きく変動します。チームによっては、残業はほとんどないチームもあります。しかし、繁忙期には、基本的にどのクライアントであっても、残業対応が必要となるため、年間を通じて残業の少ないチームは稀有です。しかし、残業代はきっちり全額支払われます。
引用:OpenWork|年収・給与|スタッフ、在籍3年未満、新卒入社、男性
離職率・平均勤続年数
EY新日本有限責任監査法人では、離職率は公表されていませんが、監査法人業界全体として離職率が高めであることが知られており、同法人も例外ではないと見られます。
OpenWorkなどの口コミでも以下の声が見られ、一定の離職傾向があることがうかがえます。
シニアスタッフとしての現状に大きな不満は無いが、マネージャー以降の待遇や働き方に漠然とした不安がある。
引用:OpenWork|退職検討理由|スタッフ、在籍3〜5年、中途入社、男性
一方で、EY新日本有限責任監査法人で培った公認会計士としての専門性や実務経験は、転職市場で高く評価されやすく、よりよいキャリアを求めて計画的に転職を選択するケースも多く見られます。
なお、女性の活躍推進企業データベースによると、EY新日本有限責任監査法人の平均勤続年数は、男性7.4年・女性6.2年と報告されています。
女性のほうがやや短い傾向が見られますが、産休・育休後の復職制度や在宅勤務制度が充実していることから、ライフステージに応じた柔軟な働き方が可能な環境が整えられている点は評価できます。
福利厚生
制度・項目 | 内容 |
---|---|
社会保険 | 健康保険 厚生年金 雇用保険 労災保険 |
保険制度 | 団体所得補償保険(補助金制度有り) 団体医療保険 海外旅行保険(海外出張の場合) 総合福祉団体定期保険 など |
年金制度 | 選択制確定拠出年金制度 |
休暇制度 | 有給休暇 慶弔休暇 出産・育児・看護・介護休暇 配偶者出産休暇 妊活休暇 ボランティア休暇 試験休暇(実務補習所修了考査など) |
働き方 | 在宅勤務 時短勤務 所定時間のみの勤務 所定労働日数の低減 |
その他 | ベビーシッター利用補助 育児コンシェルジュ 法人契約スポーツクラブ 会員制リゾート カフェテリアプラン クラブ活動 |
EY新日本有限責任監査法人の福利厚生制度は、基本的な社会保険制度に加えて、職員のライフステージに応じた多様な制度が整備されています。
特に注目すべきは、フレキシブルな勤務制度の充実です。
在宅勤務や選択シフト勤務により、職員の働き方の多様性を支援しています。
キャリアパス
EY新日本有限責任監査法人では、スタッフからパートナーまでの明確なキャリアパスが設定されており、各職階での期待役割と昇格要件が明示されています。
- スタッフ
- シニア
- マネージャー
- シニアマネージャー
- パートナー/エグゼクティブディレクター
新卒入社の場合、公認会計士試験合格後にシニアスタッフに昇格し、その後一定の経験を積んでからマネージャー昇格試験を受験するのが一般的な流れです。
マネージャー以上はより高い管理能力や業務統括力が求められる役職であり、シニアマネージャー、パートナーへと段階的にキャリアを進めていきます。
EY新日本では、海外派遣や国内出向、デジタル人材育成など、多様なキャリア形成プログラムが充実しています。



監査の枠を超えて、国際経験や専門性を高められる機会が豊富に用意されており、自身の志向に応じた柔軟なキャリアを描くことが可能です。
EY新日本有限責任監査法人はどんな会社?|年収が高い理由・今後の展望も解説
EY新日本有限責任監査法人は、グローバルネットワークを活用した高品質な監査・保証業務を提供する、日本を代表する監査法人の一つです。
アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドの日本におけるメンバーファームとして、最先端のデジタル技術を駆使した革新的な監査手法の開発・導入に積極的に取り組んでいます。
ここでは、EY新日本有限責任監査法人の事業内容から年収が高い理由、今後の展望まで詳しく解説します。
※クリックすると読みたい箇所にスキップできます
主な事業・サービス内容
項目 | 内容 |
---|---|
法人名 | EY新日本有限責任監査法人 |
英文名称 | Ernst & Young ShinNihon LLC |
理事長 | 片倉正美(2019年7月1日就任) |
設立 | 2000年4月1日 |
資本金 | 11億8,600万円 |
人員構成 | 合計6,405名(社員562名、職員5,843名) |
本部所在地 | 東京都千代田区有楽町一丁目1番2号 東京ミッドタウン日比谷 日比谷三井タワー |
国内事務所 | 16カ所(東京、大阪、名古屋、福岡など) |
海外駐在 | 43カ所(アジア、欧米各地) |
EY新日本有限責任監査法人の主力事業は、金融商品取引法および会社法に基づく法定監査業務です。
被監査会社数は合計3,780社に及び、金商法・会社法監査812社、金商法監査61社、会社法監査1,241社など、多様な規模・業種のクライアントに対して監査サービスを提供しています。
また、財務会計アドバイザリーサービスとして、IPO支援、内部統制構築支援、サステナビリティ情報の保証業務なども手がけており、企業の成長段階に応じた包括的なサービスを展開しています。
近年は「EY Digital Audit」と呼ばれる先端テクノロジーを活用した監査手法の開発にも注力しており、より効率的で深度のある監査の実現を目指しているといえるでしょう。
年収が高い理由
EY新日本有限責任監査法人の年収が高い理由として、まず専門性の高さが挙げられます。
公認会計士という国家資格を要する専門職であり、企業の財務諸表監査という重要な社会的使命を担っているため、高度な専門知識と経験に見合った報酬水準が設定されています。
また、グローバルネットワークを活用した国際的な監査業務や、大手上場企業を中心とした高付加価値サービスの提供により、競争力のある報酬体系を維持できています。



デジタル技術の活用による監査の効率化と品質向上、サステナビリティ情報保証など新領域への展開により、付加価値の高いサービスを提供し続けていることも、高い年収水準を支える要因の一つです。
今後の展望
EY新日本有限責任監査法人の今後の展望として、デジタル技術を活用した監査の更なる高度化が重要な戦略となっています。
AI(人工知能)やデータアナリティクスを活用した「EY Digital Audit」の拡充により、従来の監査手法では発見困難なリスクの特定や、より効率的な監査プロセスの実現を目指しています。
また、ESG(環境・社会・ガバナンス)やサステナビリティ情報の重要性が高まる中、サステナビリティ情報保証業務の拡大が新たな成長領域として期待されています。



グローバル経済の複雑化に対応するため、海外駐在員の拡充や国際的な人材交流の促進により、世界標準の監査品質と日本企業のグローバル展開支援体制の強化を図っていくと考えられます。
まとめ
EY新日本有限責任監査法人は、平均年収807万円という高い水準を誇り、監査法人業界においても競争力のある報酬体系を提供している企業です。
在宅勤務や選択シフト勤務などのフレキシブルな働き方制度も導入されており、ワークライフバランスの向上に向けた取り組みが進められています。
今後は、AI・データアナリティクスを活用したデジタル監査の拡充や、サステナビリティ情報保証業務の拡大など、新領域での成長が期待されており、これらの領域に携わることで更なるキャリアアップの可能性も広がるでしょう。



EY新日本有限責任監査法人への転職を検討している方は、高い専門性と国際的な視野を身につけながら、競争力のある年収を得られる魅力的な職場として、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
コメント