シンクタンクへの就職・転職を考え始めた場合、まず志望先の候補選びで迷うものです。
「どんな会社があるのか」「系列によって何が違うのか」と、全体像を把握しづらいと感じる人は少なくありません。
結論として、日本の主要シンクタンクは金融系・事業会社系・政府系の3つに分類すると整理しやすくなります。
本記事で紹介するのは、5大シンクタンクを含む大手17機関の企業一覧です。
また、大手の年収ランキングや世界ランキングに関する疑問にも答えます。
編集部シンクタンクを志望先として検討している方は、ぜひ参考にしてください。
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関連記事:シンクタンクとは?意味や役割を簡単にわかりやすく解説
日本の大手シンクタンク企業一覧を比較
日本の代表的なシンクタンク17機関を、分類と系列がひと目でわかる形でまとめました。
| 企業・機関名 | 分類 | 親会社・所管 |
|---|---|---|
| 野村総合研究所 | 金融系・証券 | 野村ホールディングス |
| 三菱総合研究所 | 事業会社系 | 三菱グループ |
| 日本総合研究所 | 金融系・銀行 | 三井住友フィナンシャルグループ |
| みずほリサーチ&テクノロジーズ | 金融系・銀行 | みずほ銀行(2026年統合) |
| 三菱UFJリサーチ&コンサルティング | 金融系・銀行 | 三菱UFJフィナンシャル・グループ |
| 大和総研 | 金融系・証券 | 大和証券グループ本社 |
| ニッセイ基礎研究所 | 金融系・保険 | 日本生命 |
| 第一ライフ資産運用経済研究所 | 金融系・保険 | 第一生命グループ |
| 三井住友トラスト基礎研究所 | 金融系・信託 | 三井住友トラスト・ホールディングス |
| NTTデータ経営研究所 | 事業会社系 | NTTデータ |
| 日立総合計画研究所 | 事業会社系 | 日立製作所 |
| 電通総研 | 事業会社系 | 電通グループ |
| 三井物産戦略研究所 | 事業会社系 | 三井物産 |
| 経済社会総合研究所 | 政府系 | 内閣府 |
| 経済産業研究所 | 政府系 | 経済産業省 |
| 労働政策研究・研修機構 | 政府系 | 厚生労働省 |
| アジア経済研究所 | 政府系 | 日本貿易振興機構 |



表の企業名をタップすると、その企業の紹介箇所まで移動できます。
民間のシンクタンクは、証券・銀行・保険といった金融系と、メーカー・商社などの事業会社系に大きく分かれます。
親会社の業種によって、得意な調査領域や主な顧客層が変わる点が企業選びで押さえておきたいポイントです。
政府系は省庁や公的機関の所管で、政策研究に特化した組織です。
5大シンクタンクとは?
5大シンクタンクとは、国内で規模の大きい大手総研5社を指す業界の通称です。
5大総研と表記されることもあり、いずれも調査研究とコンサルティングの両方を手がけています。
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野村総合研究所
野村総合研究所は、野村ホールディングスを筆頭株主とする国内最大手のシンクタンクです。
シンクタンクの枠を超えて、システム会社としての存在感も大きい1社です。
1965年に設立され、コンサルティングと金融・産業向けITソリューションの両輪で事業を展開しています。
野村総合研究所の会社情報によると、従業員数は7,982人にのぼります(2026年3月31日現在)。
後述の年収ランキングのとおり、年収水準は業界トップクラスです。



選考の傾向は野村総合研究所への転職難易度の記事で詳しく解説しています。
三菱総合研究所
三菱総合研究所は、三菱創業100周年の記念事業として1970年に設立されたシンクタンクです。
同社は官公庁向けの政策研究・実証支援に強みを持っています。
政策づくりの現場に近い仕事がしたい人には、まず名前が挙がる会社です。
三菱総合研究所のIR情報によると、研究員は986名にのぼります。
グループ会社の三菱総研DCSを中心に、金融向けのITサービスも展開する会社です。



選考対策は三菱総合研究所への転職難易度の記事にまとめています。
日本総合研究所
日本総合研究所は、三井住友フィナンシャルグループのシンクタンクです。
シンクタンク・コンサルティング・ITソリューションの3つの機能を1社で担っている点が特徴です。
日本総合研究所の会社概要によると、従業員数は6,324名と公表されています(2026年4月末現在)。
調査職を思い浮かべがちですが、実はIT人材の活躍の場も広い会社です。



詳しい選考情報は日本総合研究所への転職難易度の記事をご覧ください。
みずほリサーチ&テクノロジーズ
みずほリサーチ&テクノロジーズ(旧みずほ総合研究所)は、みずほフィナンシャルグループのシンクタンク・ITソリューション会社です。
2021年4月にみずほ総合研究所とみずほ情報総研などが統合して発足し、旧称のみずほ総合研究所はこのとき姿を消しました(発足のお知らせ)。
その後2026年4月1日にみずほ銀行へ統合され、現在は独立した法人ではありません。
統合後もみずほ銀行のもとで、経済調査やコンサルティングの機能は引き継がれています。



再編を経ているので、応募前に最新の募集要項や所属法人を確認しておくと安心です。
三菱UFJリサーチ&コンサルティング
三菱UFJリサーチ&コンサルティングは、三菱UFJフィナンシャル・グループ系のシンクタンクです。
民間企業向けコンサルティングと、官公庁・自治体向け政策研究の2本柱で事業を展開しています。
三菱UFJリサーチ&コンサルティングの会社概要によると、国内3拠点に加えて東南アジアに3つの海外拠点を構えています。
1985年の設立以来、MUFGグループの一員として調査・提言を重ねてきました。



コンサルティング志向と研究志向、どちらの人も検討しやすい体制です。
金融系シンクタンクの企業一覧
5大シンクタンク以外にも、金融グループ系列の有力なシンクタンクがあります。
証券・保険・信託と、母体の業種ごとに特色が異なる4社を紹介します。
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大和総研
大和総研は、大和証券グループ本社が100%出資する証券系シンクタンクです。
エコノミストによる経済調査から、コンサルティング、システム開発やAI活用の支援まで手がけています。
大和総研の採用サイトによると、従業員数は1,791名です(2025年3月末時点)。
公式サイトのレポートを読み比べると、調査領域の広さが実感できるでしょう。



転職を検討している人は、大和総研への転職難易度の記事もあわせて確認してみてください。
ニッセイ基礎研究所
ニッセイ基礎研究所は、日本生命グループの調査・研究機関です(日本生命のグループ会社一覧)。
1988年に設立され、保険会社系のシンクタンクとして調査・研究業務に特化しています。
コンサルティング比重の大きい総研と比べると、研究・情報発信に軸足を置いた組織といえます。
生命保険会社を母体とするため、年金や医療など暮らしに近いテーマとの接点が深い点も特色です。



研究職としてじっくり分析に向き合いたい人と相性が良いタイプの組織です。
第一ライフ資産運用経済研究所
第一ライフ資産運用経済研究所は、第一生命グループのシンクタンクです。
同社の沿革によると、1997年に第一生命の創立95周年を機に設立されました。
2026年4月には、第一生命経済研究所から現在の社名へ変更しています。
経済・金融の調査に加えて、資産運用・資産形成に関する調査研究へ力を入れています。



旧社名の第一生命経済研究所で覚えている人は、検索するときに注意しましょう。
三井住友トラスト基礎研究所
三井住友トラスト基礎研究所は、三井住友トラスト・ホールディングス系列の研究機関です。
三井住友トラスト基礎研究所の会社概要によると、不動産投資の調査・評価を核とする都市と不動産の専門シンクタンクにあたります。
PPPと呼ばれる官民連携や、インフラ分野のコンサルティング、投資助言業務も手がけています。
そのため、不動産と金融の専門性を磨きたい人に向いた環境です。



総合系の総研とは特徴が異なる、不動産特化型のユニークな存在です。
事業会社系シンクタンクの企業一覧
メーカー・商社・通信など、事業会社を母体とするシンクタンクも有力な選択肢です。
親会社の事業領域と結びついた調査・研究に携われる4社を紹介します。
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NTTデータ経営研究所
NTTデータ経営研究所は、NTTデータが100%出資するシンクタンクです。
NTTデータ経営研究所の会社概要によると、1991年に設立され、企業経営や行政に関する調査研究とコンサルティングを手がけています。
情報通信システムの企画・開発に関する調査にも強く、デジタル領域の案件との親和性が高い組織です。
教育研修やセミナーの運営まで、事業の幅は調査にとどまりません。



DX系のテーマに関心があるなら、真っ先に調べておきたい1社です。
日立総合計画研究所
日立総合計画研究所は、日立製作所を母体とする企業内シンクタンクです。
日立総合計画研究所の会社概要によると、1973年に設立され、経済・社会・資源・生活など幅広いテーマを調査・研究しています。
研究成果を通じて、日立グループの経営戦略を支える役割を担っています。
メーカー系シンクタンクの代表格として、技術と社会の接点を研究テーマにできる環境です。



日立というと製品のイメージですが、実は50年以上続く老舗シンクタンクです。
電通総研
電通総研は、2024年1月に電通国際情報サービスが社名を変更して発足した会社です(電通総研のニュースリリース)。
このタイミングで、電通グループ内のシンクタンク機能も同社へ集約されました。
システムインテグレーション・コンサルティング・シンクタンクの3つの機能をあわせ持つ点が特徴です。
従業員数は4,618名で、IT企業としての規模も備えています(2025年12月末現在)。



旧ISIDを知っている人ほど、シンクタンクと聞いて驚く社名かもしれません。
三井物産戦略研究所
三井物産戦略研究所は、三井物産の企業内シンクタンクとして1999年に設立されました。
三井物産戦略研究所の会社概要によると、政治・経済・産業・技術などの観点から情報の収集・分析・提供を担っています。
従業員は約100名と少数精鋭で、総合商社の情報網を背景にした分析に携われる環境です。



商社の現場情報と研究を行き来できるのは、商社系ならではの面白さです。
政府系シンクタンクの企業一覧
政府系シンクタンクは、省庁や公的機関が所管する研究組織です。
営利目的の受託調査は基本的に行わず、政策研究に特化しています。
※クリックすると読みたい箇所にスキップできます
経済社会総合研究所
経済社会総合研究所は、内閣府に置かれた政策研究機関です(経済社会総合研究所の公式サイト)。
GDP統計にあたる国民経済計算の作成・公表を担う、日本の経済統計を支える組織です。
景気動向指数や消費動向調査といった景気統計も所管しています。



ニュースで見るGDP速報の出どころが、まさにこの研究所です。
経済産業研究所
経済産業研究所は、経済産業省が所管する独立行政法人です。
経済産業研究所の概要によると、2001年に設立され、理論・実証研究にもとづく政策提言を行っています。
研究の柱はエビデンスにもとづく政策立案で、産業政策分野の研究拠点にあたります。



経済学の研究成果を政策に橋渡しする、アカデミア寄りの機関です。
労働政策研究・研修機構
労働政策研究・研修機構は、厚生労働省が所管する独立行政法人です。
労働政策研究・研修機構の概要によると、2003年に設立され、労働政策の調査研究と行政職員向けの研修を担っています。
常勤職員は98名と小規模ながら、雇用・労働分野に特化した専門研究機関です(2026年4月1日現在)。



雇用や働き方のデータを扱いたい人にとって、国内では代表的な受け皿です。
アジア経済研究所
アジア経済研究所は、日本貿易振興機構の傘下にある研究機関です(アジア経済研究所の公式サイト)。
アジアやアフリカ、中東、ラテンアメリカなど、発展途上国・地域の総合研究を専門としています。
拠点は千葉市にあり、経済に加えて政治・社会・法制度まで研究対象に含まれます。



地域研究の専門家を志すなら、国内でも数少ない環境です。
シンクタンク大手の年収ランキング
就職・転職先として見る場合、年収水準も比較の軸になります。
公表データが確認できる大手5社の平均年収を、ランキング形式でまとめました。
| 順位 | 企業名 | 平均年収 |
|---|---|---|
| 1位 | 野村総合研究所 | 約1,333万円 |
| 2位 | 三菱総合研究所 | 約1,082万円 |
| 3位 | 三菱UFJリサーチ&コンサルティング | 868万円 |
| 4位 | 大和総研 | 717万円 |
| 5位 | 日本総合研究所 | 703万円 |
上場2社は有価証券報告書の平均年間給与、非上場3社はOpenWorkの回答者平均で、算出方法が異なる点に注意してください。
国税庁「民間給与実態統計調査」によると給与所得者の平均給与は478万円なので、国内平均の1.5倍から2.8倍の水準です(令和6年分)。
みずほリサーチ&テクノロジーズは、みずほ銀行との統合により法人単位の平均年収データがありません。



回答者平均は実際の給与テーブルと差が出ることもあるので、目安として見てください。
シンクタンク企業に関するよくある質問
最後に、シンクタンクの企業一覧によくある質問をまとめました。
5大シンクタンクの序列はあるのか
公式な序列やランキングは存在しません。
平均年収で比べると野村総合研究所と三菱総合研究所が上位で、規模や得意領域は社ごとに異なります。
世界のシンクタンクランキングに日本の組織は入っているのか
ペンシルベニア大学のGlobal Go To Think Tank Index 2020年版では、日本国際問題研究所が世界8位に選ばれた実績があります。
ただし同ランキングは2020年版を最後に更新されておらず、最新の序列を示すものではありません。
大学系のシンクタンクはあるのか
東京大学未来ビジョン研究センターや慶應義塾大学SFC研究所、早稲田大学現代政治経済研究所などがあります。
大学の研究成果を社会や政策につなげる組織で、就職先というより研究拠点としての性格が強めです。
シンクタンクとコンサルティングファームの違いは何か
シンクタンクは調査・研究にもとづく提言、コンサルティングファームは企業の課題解決の実行支援に軸足があります。
詳しくはシンクタンクとコンサルの違いの記事で解説しています。
未経験からシンクタンク企業へ転職できるのか
コンサルティング部門やシステム部門を中心に、業界未経験でも中途採用の門戸は開かれています。
調査・分析の実務経験や、担当してきた業界の専門知識があると選考で評価されやすくなります。
まとめ
日本の主要シンクタンクは、金融系・事業会社系・政府系の3つに分類できます。
なかでも野村総合研究所をはじめとする5大シンクタンクは規模・年収ともに業界の中心です。
金融系は親会社の顧客基盤、事業会社系は親会社の事業領域と結びついた調査に強みがあります。
政府系は政策研究に特化し、採用は少数で高い専門性が求められるでしょう。
年収水準は国内平均を大きく上回る一方、データの算出方法が社ごとに異なる点には注意が必要です。



気になる企業が見つかったら、各社の採用ページや個別記事で理解を深めてみてください。
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「トレオンメディア」は東京都渋谷区にオフィスを構える株式会社トレオンが運営しています。当社は厚生労働省から有料職業紹介事業の認可を取得し、求職者の転職支援や求人企業の採用活動のサポートをメインに活動しております。
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