信金中央金庫は、全国の信用金庫の中央金融機関として、預金業務や融資業務、市場運用業務などを行う協同組織金融機関です。
東京都中央区に本店を置き、国内外に拠点を展開する金融機関としてご存じの方も多いのではないでしょうか。
1950年に創立され、信用金庫業界の信用秩序の維持と機能補完を担う重要な役割を果たしています。
本記事では、信金中央金庫の年代別・役職別の平均年収や、中途採用の難易度についても解説します。
信金中央金庫への転職・就職を考えている方は、ぜひ本記事を参考に情報を集めてくださいね。
本記事の要点はこちら
信金中央金庫の平均年収は?
信金中央金庫の平均年収は約828万円です(2024年度有価証券報告書より)。
平均年齢38.0歳、平均勤続年数13.9年となっています。
信金中央金庫の年代別年収は?
年代 | 平均年収 |
---|---|
20代 | 508万円 |
30代 | 680万円 |
40代 | 1,001万円 |
年功序列の傾向があり、年齢とともに着実に年収が上がる給与体系です。
信金中央金庫の中途採用率は?
具体的な数値は公開されていませんが、平均年齢38.0歳、平均勤続年数13.9年から、中途採用を積極的に行っていると考えられます。
\ あなたに合ったエージェントがわかる /
転職エージェントは…
信金中央金庫の平均年収は828万円|同業他社との比較
信金中央金庫の平均年収について、有価証券報告書とOpenWorkのデータを比較しながら詳しく見ていきましょう。
また、同業他社との年収水準の違いについても確認していきます。
信金中央金庫と他社の年収を比較
企業名 | 平均年収 | データソース |
---|---|---|
信金中央金庫 | 828万円 | 有価証券報告書 |
農林中央金庫 | 875万円 | 有価証券報告書 |
商工組合中央金庫 | 798万円 | 有価証券報告書 |
日本政策投資銀行 | 1,069万円 | 有価証券報告書 |
信金中央金庫の平均年収828万円は、政府系金融機関の中では標準的な水準です。
日本政策投資銀行と比較すると約240万円の差がありますが、平均年齢が4.5歳若いことを考慮すると妥当といえます。
農林中央金庫や商工組合中央金庫といった同規模の中央金融機関と比較すると、ほぼ同等の年収水準を維持していることが分かりますね。
OpenWorkによると、銀行業界の平均年収567万円より174万円高く、業界内でも19位の高い水準にランクインしています。
信金中央金庫における給与体系|年代別・役職別の年収は?
信金中央金庫の給与体系は年功序列が基本となっており、各役職への昇格には最低年次が設定されています。
年代や役職によって年収がどのように変化するのか、詳しく見ていきましょう。
役職別の年収
職種 | 平均年収 | 年収範囲 |
---|---|---|
金融職 | 1,060万円 | 750万円~1,700万円 |
営業職 | 819万円 | 350万円~1,400万円 |
企画職 | 788万円 | 336万円~1,250万円 |
総合職 | 680万円 | 350万円~1,100万円 |
事務職 | 469万円 | 350万円~900万円 |
信金中央金庫の職種別年収では、金融職が最も高く1,060万円となっています。
市場運用業務やトレーディング業務を担当する金融職は、専門性の高さから高い年収水準が設定されているようです。
営業職は819万円、企画職は788万円と続き、総合職は680万円となっています。
最も年収の高い金融職と最も低い事務職の差は591万円と、職種による年収差が大きいことが特徴的です。
年代別の年収
信金中央金庫の年代別年収を見ると、30歳で600万円を超え、40歳で1,000万円の大台に到達することが分かります。

特に30歳から35歳にかけての年収上昇が顕著で、196万円の大幅な増加が見られました。
年功序列の制度が採用されているため、個人の業績による大きな差は生じにくく、安定した昇給が期待できるでしょう。
役付きや役職への昇格の段階で大きく年収が上昇し、9年目までは概ね昇格できるものの、それ以降は徐々に昇格の門が狭まっていく傾向があります。
残業代
信金中央金庫の年収構成において、残業代は全体の11%を占めています。
OpenWorkによると、月間の残業時間は21.0時間となっており、金融業界としては適正な水準といえるでしょう。
30歳のモデルケースでは月6万円、40歳では月9万円の残業代が支給されており、時間外労働に対する適切な対価が支払われています。



完全に社内規定に基づいて支給されるため、残業代の未払いといった問題は発生しにくい環境が整っているようです。
賞与(ボーナス)
信金中央金庫の賞与は年収全体の23%を占めており、比較的賞与の比率が高いことが特徴です。
30歳のモデルケースでは年156万円、40歳では年230万円の賞与が支給されています。
個人業績による支給率の増減は僅かで、安定した賞与の支給が期待できるでしょう。



年功序列の給与体系を採用しているため、勤続年数や役職に応じて段階的に賞与額も上昇していく仕組みとなっています。
男女の年収差
信金中央金庫における男女の年収差について、具体的な数値データは公開されていません。
ただし、年功序列制度が採用されており、基本的には勤続年数や役職に応じた給与体系となっているため、性別による大きな格差は生じにくいと考えられます。
金融業界全体として女性の管理職登用が進んでいることもあり、キャリアアップの機会は男女問わず提供されているでしょう。



役職への昇格が年収上昇の大きな要因となるため、男女ともに長期的なキャリア形成を通じて年収向上を目指せる環境が整っています。
信金中央金庫の働き方|残業時間・離職率・福利厚生は?
信金中央金庫で働く上で気になる労働環境について、詳しく確認していきましょう。
残業時間や離職率、福利厚生制度など、実際の働き方に関わる重要な要素を解説します。
※クリックすると読みたい箇所にスキップできます
残業時間
項目 | 数値 | 業界平均 |
---|---|---|
月間残業時間 | 21.0時間 | 25.5時間 |
有給消化率 | 50.1% | 45.2% |
信金中央金庫の月間残業時間は21.0時間と、金融業界の平均を下回る適正な水準です。
有給休暇消化率は50.1%となっており、業界平均を上回る取得率を実現しています。
ワーク・ライフ・バランスを重視した働き方が推進されており、プライベートの時間も確保しやすい環境といえるでしょう。
部署によって業務量に差があるものの、全体的には適正な労働時間の範囲内で業務が行われているようです。
・残業代はPCログベースでつけるので、1分単位でつきます。 ・残業代は部門によって大きく異なると思います。 ・地銀上位クラス、メガの8割程度とよく言われています。
引用:OpenWork
離職率・平均勤続年数
信金中央金庫の平均勤続年数は13.9年と、金融業界の中でも安定した水準を維持しています。



有価証券報告書のデータによると、従業員の定着率は高く、長期的に働ける環境が整っていることがわかります。
年功序列の安定した昇進制度や、充実した福利厚生制度が従業員の定着に寄与しているでしょう。
OpenWorkによると、同期入社の7割程度が管理職に昇進できるため、キャリア形成の見通しが立てやすく、離職率の低さにつながっているようです。
給与制度: メガバンクには劣るが、同期入社の7割は管理職になった感じがするので、給与に不満がある社員はほぼいないと思われる。
引用:OpenWork
福利厚生
信金中央金庫の福利厚生制度について、具体的な詳細は限定的ですが、基本的な制度は整備されています。



OpenWorkの口コミによると、住宅補助や昼食手当等は一切ないとの声もあり、福利厚生面では他の金融機関と比較してやや控えめな印象です。
ただし、教育研修制度や資格取得支援制度は充実しており、専門性を高めるための環境は整っています。
協同組織金融機関として安定した経営基盤を持つため、雇用の安定性や退職金制度などの基本的な保障はしっかりと確保されているでしょう。
キャリアパス
信金中央金庫のキャリアパスは、年功序列を基本とした明確な昇進制度が特徴です。



各役職への昇格には最低年次が設定されており、若いうちの昇格には指定の資格取得が重要になります。
9年目の役付きまでは概ね昇格できるシステムとなっており、キャリア形成の見通しが立てやすい環境です。
それ以降の管理職への昇格は徐々に門が狭まっていきますが、専門性を活かした多様なキャリアパスが用意されており、長期的な成長を目指せるでしょう。
信金中央金庫はどんな会社?|年収が高い理由・今後の展望も解説
信金中央金庫がどのような事業を展開し、なぜ高い年収水準を実現できているのかを詳しく見ていきましょう。
また、今後の事業展開や成長戦略についても解説します。
※クリックすると読みたい箇所にスキップできます
主な事業・サービス内容
項目 | 内容 |
---|---|
社名 | 信金中央金庫 |
本社所在地 | 東京都中央区八重洲1丁目3番7号 |
従業員数 | 1,243人 |
設立 | 1950年6月1日 |
出資金 | 8,909億円 |
総資産 | 47兆9,919億円 |
信金中央金庫の主な事業内容は、預金業務、債券(金融債)業務、融資業務、市場運用業務、トレーディング業務、決済業務、信託業務など多岐にわたります。
信用金庫の各種業務の機能補完を行うほか、信用金庫経営力強化制度等の業界独自のセーフティネットを運営しています。
国内では札幌から熊本まで12支店を展開し、海外ではニューヨーク、香港、上海、バンコク、ロンドン、シンガポールに拠点を構える国際的な金融機関でしょう。
年収が高い理由
信金中央金庫の年収水準が高い理由として、協同組織金融機関としての独自性と安定した収益基盤が挙げられます。



総資産47兆9,919億円という巨大な資産規模を背景に、市場運用業務やトレーディング業務で安定した収益を確保しています。
全国254の信用金庫からの出資と取引により、景気変動に左右されにくい堅実な経営を実現していることも要因の一つでしょう。
また、高度な専門性が求められる市場運用業務や国際業務を手がけるため、優秀な人材を確保する必要があり、それが競争力のある給与水準につながっています。
今後の展望
信金中央金庫は、地域社会の課題解決と信用金庫との持続的成長を目指した事業展開を進めています。
デジタル化の推進や国際業務の拡充により、従来の金融サービスを超えた価値提供に取り組んでいるでしょう。
海外6拠点を活用したグローバルネットワークの強化や、フィンテック分野での新たなサービス開発も重要な成長戦略となっています。



信用金庫業界のセーフティネット機能を担う責任の重さから、今後も安定した経営基盤と競争力のある処遇を維持していくと考えられます。
まとめ
信金中央金庫の平均年収は、有価証券報告書によると828万円という高い水準です。
年功序列の安定した給与体系により、30歳で600万円を超え、40歳で1,000万円に到達するでしょう。
職種別では金融職が1,060万円と最も高く、市場運用やトレーディング業務の専門性が評価されています。
働き方の面では、月間残業時間21.0時間、有給消化率50.1%と適正な労働環境が維持されており、ワーク・ライフ・バランスを重視した職場環境が整備されています。
平均勤続年数13.9年という数値が示すように、従業員の定着率は高く、長期的なキャリア形成を目指せる安定した組織といえるでしょう。
信金中央金庫は、全国の信用金庫を支える中央金融機関として独自のポジションを持ち、総資産47兆円を超える安定した経営基盤を背景に競争力のある処遇を実現しています。
信用金庫業界の発展と地域社会の課題解決に貢献したい方にとって、やりがいと安定した処遇の両方を得られる魅力的な転職先といえるでしょう。



金融業界でのキャリアアップを目指している方は、信金中央金庫への転職を検討してみてはいかがでしょうか。
運営者情報
「トレオンメディア」は東京都渋谷区にオフィスを構える株式会社トレオンが運営しています。当社は厚生労働省から有料職業紹介事業の認可を取得し、求職者の転職支援や求人企業の採用活動のサポートをメインに活動しております。
会社名 | 株式会社トレオン |
所在地 | 東京都渋谷区恵比寿西1-33-6 1F |
公式サイト | https://tleon.co.jp/ |
法人番号 | 6011001157541(国税庁) |
有料職業事業厚生労働大臣許可番号 | 13-ユ-316110(人材サービス総合サイト) |
適格請求書事業者登録番号 | T6011001157541(国税庁) |
2025年8月時点