【2025年最新版】SAPジャパンの平均年収は1,117万円！同業他社との比較や年代別・役職別年収、働き方も解説

SAPジャパン株式会社は、ドイツに本社を置く世界的IT企業の日本法人です。

企業活動の中心となる基幹システム（ERP）を中心に、データベースなど幅広い分野のソフトウェア製品や技術サービスを提供しています。

グローバル展開する企業の業務効率化を支える重要な役割を担っており、日本国内でも多くの大手企業に導入されています。

本記事では、SAPジャパンの平均年収や年代別・役職別の年収についてまとめました。

本記事の要点はこちら

SAPジャパンの平均年収は1,117万円｜同業他社との比較

SAPジャパンの平均年収は、OpenWorkによると1,117万円です。

SIerやソフト開発、システム運用業界の平均年収581万円と比較すると、536万円も高い水準です。

SAPジャパンと他社の年収を比較

SAPジャパンの年収水準を理解するため、同業他社との比較を見ていきましょう。

企業名	平均年収	平均年齢	データソース
SAPジャパン	1,117万円	39.0歳	OpenWork
日本マイクロソフト	1,297万円	38.0歳	OpenWork
日本オラクル	1,259万円	44.1歳	有価証券報告書
SAS Institute Japan	1,028万円	40.0歳	OpenWork

同業他社と比較すると、SAPジャパンは外資系IT企業の中で中程度の水準であることがわかります。

日本マイクロソフトや日本オラクルには及ばないものの、SAS Institute Japanを上回る給与水準です。

ERPソフトウェアという専門性の高い分野で、グローバル市場のリーダーとしての地位を反映した報酬体系といえます。

SAPジャパンにおける給与体系｜年代別・役職別の年収は？

SAPジャパンの給与体系は、年齢や役職によって大きく変動する特徴があります。

外資系企業らしく、成果と専門性に応じた報酬設計がなされています。

ここでは、年代別・役職別の年収について詳しく見ていきましょう。

役職別の年収

SAPジャパンでは、職種によって年収水準が大きく異なります。

OpenWorkによると、営業職の平均年収が1,279万円と最も高く、次いでバックオフィス職が1,060万円、コンサルタント職が992万円、エンジニア・SE職が954万円となっています。

営業職は、成果に応じたコミッション（インセンティブ）の割合が大きいため、高い年収を実現しやすい傾向です。

目標を大きく超える売上を達成した場合、年収が2,000万円を超えることも珍しくありません。

年代別の年収

SAPジャパンの年代別年収を見ると、年齢とともに着実に上昇していく傾向が確認できます。

年齢	平均年収	年収レンジ
25歳	736万円	498〜1,088万円
30歳	871万円	590〜1,287万円
35歳	1,002万円	679〜1,481万円
40歳	1,101万円	745〜1,626万円
45歳	1,168万円	790〜1,725万円
50歳	1,249万円	846〜1,846万円

特に注目すべきは、30歳で800万円を超え、35歳で1,000万円を突破している点です。

25歳から30歳の伸びが最も大きく、135万円の増加が見られました。

入社後数年でスキルを身につけ、ジョブレベルが上がることで給与が大きく伸びるためです。

年収レンジの幅が広いことから、同じ年齢でも職種や成果によって年収に大きな差が出ることがわかります。

外資系企業らしく、年功序列ではなく実力主義の給与体系が反映されているといえます。

残業代

SAPジャパンは年俸制を採用しており、基本給に月30時間程度の固定残業代が含まれています。

職種によって異なりますが、営業職の場合は基本給の割合が相対的に低く、コミッションの割合が高い設計です。

コンサルタントやエンジニア職の場合は、基本給の割合が高く設定されています。

実際の残業時間は、OpenWorkによると月間平均24.0時間となっており、外資系IT企業としては標準的な水準です。

ワークライフバランスを重視する企業文化があり、無駄な残業を避ける風土が根付いているといえます。

賞与（ボーナス）

SAPジャパンの賞与は、年俸に含まれる形で年1回（3月）に支給されます。

OpenWorkによると、年収内訳は基本給73%、賞与21%、その他5%、残業代1%です。

賞与の支給額は、会社全体の業績や所属チームの達成率、個人の評価によって決定されます。

営業職の場合は、目標達成率に応じて四半期ごとにコミッションが支給される仕組みもあります。

営業職はボーナスの割合の比重が他の職種よりも大きいです。

引用：OpenWork｜年収・給与制度｜Presales、在籍10〜15年、中途入社、男性

目標を大きく超える売上を達成すると、アクセラレート（加速倍率）が適用され、通常の2倍以上のコミッションを獲得できることも珍しくありません。

各種手当

SAPジャパンでは、外資系企業の特徴として、住宅手当や家族手当などの一般的な手当は支給されません。

その代わり、基本給を高く設定することで総合的な報酬を確保する方針を取っています。

一方で、自社株購入プログラムが用意されており、社員が自己資金で購入する分に対して会社がマッチング拠出する制度があります。

自社株購入プログラムを活用することで、長期的な資産形成が可能です。

また、無料で利用できる社内マッサージセンターなど、福利厚生面での工夫も見られます。

男女の年収差

SAPジャパンは外資系企業として、性別による給与差をなくす取り組みを進めています。

同じジョブレベル、同じ職種であれば、性別に関わらず同等の給与が支給される仕組みです。

OpenWorkの口コミでも、女性社員から「男女の給与差を感じたことはない」という声が多く見られます。

役員の方も女性社員が多く、女性、男性の扱いの差は感じない。

引用：OpenWork｜女性の働きやすさ｜内勤営業、在籍3〜5年、中途入社、女性

ただし、営業職やマネジメント職に就く女性の割合がまだ少ないことから、結果的に平均年収に差が生じている可能性はあります。

近年は女性リーダーの育成にも力を入れており、今後はさらに男女の年収差が縮小していくことが期待されるでしょう。

SAPジャパンの働き方｜残業時間・離職率・福利厚生は？

高い年収水準が魅力的なSAPジャパンの働き方や職場環境について解説します。

ここでは、残業時間や離職率、福利厚生やキャリアパスについて詳しく見ていきます。

残業時間

SAPジャパンの月間平均残業時間は24.0時間です。

平均残業時間24.0時間は、外資系IT企業としては標準的な水準です。

職種によって残業時間には差があり、営業職やプリセールス職は顧客対応に応じて残業が発生することがあります。

一方、コンサルタント職は客先常駐が基本となるため、プロジェクトの状況によって残業時間が変動します。

離職率・平均勤続年数

SAPジャパンの具体的な離職率は公開されていませんが、平均年齢39歳という数値から、一定の定着率があると推測されます。

外資系IT企業では、キャリアアップのために転職を選択する社員も一定数存在します。

口コミでは、「一度退職してから再入社する人も多い」といった声が見られ、SAPのスキルや経験が市場で高く評価されていることを示しているでしょう。

ジョブレベルの昇格枠が限られているため、社内でのキャリアアップを待つよりも、転職を通じて給与を上げる選択をする社員もいるようです。

福利厚生

SAPジャパンの福利厚生は、外資系企業として標準的な内容です。

住宅手当や家族手当といった日系企業特有の手当はありませんが、その分基本給が高く設定されています。

特に自社株購入プログラムは、長期的な資産形成に役立つ制度として多くの社員が活用しています。

また、大手町の駅直結オフィスは立地が良く、多くの路線が利用できるため通勤の便が良い点も魅力です。

ただし、コンサルタント職は客先常駐が基本となるため、オフィス環境の恩恵を受けにくい面もあります。

キャリアパス

SAPジャパンでは、ジョブレベル（Job Grade）にもとづいたキャリアパスが設定されています。

各ジョブレベルには給与レンジが定められており、昇格することで大きく年収が上がる仕組みです。

新卒入社の場合、JG2（年収400万円程度）からスタートし、経験を積みながらJG3、JG4と昇格していきます。

JG6でシニアコンサルタント（年収800万円程度）、JG7でラインマネージャー（年収900万円程度）となります。

SAPジャパンはどんな会社？｜年収が高い理由・今後の展望も解説

ここまでSAPジャパンの年収や働き方について見てきました。

ここからは、SAPジャパンがどのような事業を展開しているのか、なぜ年収が高いのか、今後の展望について解説します。

主な事業・サービス内容

項目	内容
社名	SAPジャパン株式会社
本社所在地	東京都千代田区大手町1-2-1 三井物産ビル
従業員数	1,000人以上

SAPジャパンは、ドイツに本社を置く世界的IT企業SAP SEの日本法人です。

主力事業は、企業活動の中心となる基幹システム（ERP：Enterprise Resource Planning）の提供です。

財務会計や販売管理、生産管理や人事管理など、企業の業務プロセス全体を統合的に管理するソフトウェアを開発・販売しています。

代表的な製品には、「SAP S/4HANA」「SAP Business One」などがあり、世界中の大手企業から中小企業まで幅広く導入されています。

年収が高い理由

SAPジャパンの年収が高い理由として、グローバル市場でのリーダー的地位が考えられます。

SAPはERPソフトウェア市場で世界シェアトップを誇り、高い収益性を維持しています。

次に、専門性の高さも高年収を実現する要素の1つです。

SAPの製品は企業の基幹システムとして導入されるため、導入・運用には高度な専門知識が求められます。

専門性を持つ人材は市場価値が高く、専門性に見合った報酬が支払われているといえるでしょう。

さらに、外資系企業としての給与体系も理由の1つです。

日系企業と異なり、各種手当を給与に含めた形で高い基本給を設定しています。

また、成果に応じたコミッション制度により、高い業績を上げた社員にはそれに見合った報酬が支払われる仕組みです。

今後の展望

SAPジャパンの今後は、クラウド化とAI活用がカギを握るでしょう。

従来のオンプレミス型ERPから、クラウド型ERP「SAP S/4HANA Cloud」への移行が進んでおり、需要拡大が期待されます。

日本国内でも、多くの企業がDXを推進する中で、クラウドERPへの関心が高まっています。

また、AI技術を活用したビジネスプロセスの自動化や最適化も、今後の成長ドライバーとなるでしょう。

一方で、グローバルIT企業間の競争も激化しています。

MicrosoftやOracleなどの競合他社も、クラウドERPやデータ分析ツールに力を入れており、市場での競争は厳しさを増しています。

こうした環境の中で、SAPジャパンが競争力を維持するためには、優秀な人材の確保と育成が不可欠です。

高い給与水準を維持しながら、社員のスキルアップやキャリア開発を支援する取り組みが、今後ますます重要になるといえるでしょう。

まとめ

SAPジャパンの平均年収は約1,117万円と、外資系IT企業の中でも高水準です。

30歳で800万円を超え、35歳で1,000万円を突破するなど、年齢とともに着実に年収が上昇していきます。

職種別では、営業職が最も高い平均年収1,279万円を実現しており、成果に応じたコミッション制度により、さらに高い年収も可能です。

リモートワークやフレックスタイム制度も活用しやすく、柔軟な働き方ができる環境です。

SAPジャパンの年収が高い理由は、グローバル市場でのリーダー的地位、ERPという専門性の高い分野での事業展開、外資系企業としての給与体系が挙げられます。

一方で、グローバルIT企業間の競争も激化しており、優秀な人材の確保と育成が競争力維持の鍵となります。

SAPジャパンへの転職を検討している方は、高い年収と専門性の高いスキルが身につく環境が魅力です。