【2025年最新版】オンワード樫山の平均年収は397万円！同業他社との比較や年代別・役職別年収も解説

株式会社オンワード樫山は、「23区」や「組曲」などの自社ブランドを展開する国内トップクラスのアパレル企業です。

百貨店を中心に展開し、ライセンス契約による海外ブランド品も取り扱っています。

アパレル業界で長い歴史を持ち、安定した経営基盤を築いている企業として知られています。

本記事では、オンワード樫山の平均年収や年代別・役職別の年収、働き方の特徴についてまとめました。

本記事の要点はこちら

オンワード樫山の平均年収は397万円｜同業他社との比較

オンワード樫山で働く社員の年収について、詳しく見ていきましょう。

OpenWorkによると、平均年収は397万円です。

アパレル業界全体と比較すると標準的な水準といえますが、職種や年代によって大きな差があります。

ここでは同業他社との比較や、オンワード樫山の年収の特徴について解説します。

オンワード樫山と他社の年収を比較

オンワード樫山の年収水準を理解するため、同業アパレル企業との比較表を作成しました。

企業名	平均年収	平均年齢	データソース
オンワード樫山	397万円	31.0歳	OpenWork
三陽商会	551万円	43.0歳	有価証券報告書
ファイブ・フォックス	302万円	29.0歳	OpenWork
ベイクルーズ	434万円	31.0歳	OpenWork
ワールドストアパートナーズ	270万円	30.0歳	OpenWork

同業他社と比較すると、オンワード樫山の年収は標準的な水準にあることがわかります。

三陽商会やベイクルーズと比べるとやや低めですが、ファイブ・フォックスやワールドストアパートナーズとはほぼ同水準です。

アパレル業界全体として、販売職の年収は比較的抑えられる傾向にありますが、営業職やMD職になると年収が大きく上昇します。

オンワード樫山における給与体系｜年代別・役職別の年収は？

オンワード樫山の給与体系について、年代別・役職別に詳しく見ていきましょう。

年俸制を採用しており、個人の評価や担当ブランドの業績によって給与が決定されます。

ここでは具体的な年収データをもとに、オンワード樫山の給与体系の特徴を解説します。

役職別の年収

オンワード樫山では職種によって年収に大きな差があります。

最も年収が高いのはMD職で平均565万円、続いて企画職552万円、営業職466万円となっています。

一方、販売職は平均301万円と最も低い水準です。

職種	平均年収	年収範囲
MD	565万円	360〜850万円
企画	552万円	400〜750万円
営業	466万円	250〜1,000万円
総合職	443万円	320〜600万円
販売	301万円	200〜450万円

販売職から営業職やMD職へのキャリアチェンジによって、年収を大きく伸ばすことが可能です。

口コミによると、係長までは年功序列の要素が強く、主任クラスになると一気に50万円ほど年収が上がるとのことです。

年代別の年収

オンワード樫山の年代別年収を見ると、30歳で376万円、40歳で461万円という水準です。

年功序列の傾向があり、着実に年収が上がっていく給与体系といえるでしょう。

年齢	平均年収	年収レンジ
25歳	302万円	214〜426万円
30歳	376万円	266〜530万円
35歳	437万円	310〜616万円
40歳	461万円	327〜650万円
45歳	454万円	322〜640万円
50歳	455万円	323〜642万円

20代は300万円前後の年収ですが、30代になると370万円台に上昇します。

40代で460万円前後に達した後は、横ばいで推移する傾向が見られます。

担当ブランドの業績が年収に直結するため、どのブランドに配属されるかが重要な要素です。

残業代

オンワード樫山の月間平均残業時間は16.3時間です。

アパレル業界の中では比較的少ない水準といえるでしょう。

残業代は10分単位でしっかり支給されるという口コミがある一方で、「タイムカードがないため、基本の勤務時間を手入力する必要があり、サービス残業も多々ある」という声も散見されました。

基本サービス残業文化があるので残業代申請しないとでないのを教えてくれませんので注意してください。

引用：Openwork｜年収・給与制度｜販売、在籍3〜5年、女性

年収の内訳では残業代が8%を占めており、月収に換算すると月3万円程度の残業代が含まれる計算です。

繁忙期には残業が増えることもありますが、基本的には定時退社がしやすい環境といえます。

賞与（ボーナス）

オンワード樫山は年俸制を採用しているため、賞与は年俸を14分割した形で支給されます。

年2回の賞与は夏季と冬季に支給され、夏のボーナスは月給1カ月分に満たない程度、冬のボーナスも同様の水準です。

夏のボーナスは月給1ヶ月分もない。

引用：Openwork｜年収・給与制度｜販売員、在籍15〜20年、女性

口コミによると、販売職の場合は賞与が年間20万円程度（夏10万円、冬10万円）という声もありました。

予算達成によるインセンティブもありますが、「雀の涙程度」という評価が多く、大きな金額は期待しにくいでしょう。

年収に占める賞与の割合は15%程度で、30歳の場合は年間56万円、40歳で69万円、50歳で68万円ほどの計算になります。

賞与から制服購入代が引かれるため、手取り額はさらに少なくなる点にも注意が必要です。

各種手当

オンワード樫山の各種手当について、口コミから得られた情報をまとめます。

通勤手当は支給されますが、住宅手当は基本的にありません。

そのため一人暮らしの社員にとっては負担が大きく、実家暮らしの社員が多い傾向です。

また、店長手当は5,000円からと低めの設定で、役職についても手当が十分とはいえない状況です。

アパレル企業特有の福利厚生として、自社製品を社員割引35%で購入できる制度があります。

かつては担当ブランドの服を購入しなければならない風潮もありましたが、近年は緩和されています。

ただし、販売職の場合は月3万円程度を自社製品購入に充てるケースも多く、実質的な手取り額が減る要因です。

男女の年収差

オンワード樫山における男女の年収差について、具体的な統計データは公開されていません。

ただし、OpenWorkの評価では「女性の働きやすさ」が比較的高く評価されており、性別による大きな差別はない環境といえるでしょう。

実際にアパレル業界全体として女性従業員の比率が高く、オンワード樫山でも女性が多く活躍しています。

年俸制を採用しているため、基本的には個人の評価と担当ブランドの業績によって年収が決まります。

オンワード樫山の働き方｜残業時間・離職率・福利厚生は？

オンワード樫山の働き方について、残業時間や離職率、福利厚生の観点から見ていきましょう。

OpenWorkによると、月間平均残業時間は16.3時間と比較的少なく、有給休暇消化率は49.1%となっています。

ここでは具体的な働き方の特徴について解説します。

残業時間

オンワード樫山の月間平均残業時間は16.3時間です。

アパレル業界の中では比較的少ない水準で、ワークライフバランスを保ちやすい環境といえます。

項目	数値
月間平均残業時間	16.3時間
有給休暇消化率	49.1%

残業代は10分単位で支給されるという口コミがある一方で、タイムカードがないため基本勤務時間を手入力する必要があり、サービス残業が発生するケースもあります。

店舗の状況や繁忙期によって残業時間は変動しますが、基本的には定時退社がしやすい環境といえるでしょう。

離職率・平均勤続年数

オンワード樫山の具体的な離職率や平均勤続年数のデータは公開されていません。

ただし、OpenWorkに寄せられた口コミからは、若手社員の離職が比較的多い傾向が読み取れます。

「20代半ばまでは周りの企業との給与を比較して退職を選ぶ同期も多々いた」「若手のうちは給与が低く、同期が退職することも多い」といった声が聞かれました。

一番の理由は給与の低さ。新卒入社から10年以上立っても＋50万くらい。

引用：Openwork｜退職検討理由｜販売職、在籍10〜15年、女性

平均年齢が31歳という数値からも、比較的若い人材が多く在籍していることがわかります。

一方で、長く勤続する社員も一定数おり、10年以上在籍している社員の口コミも複数見られました。

販売職は給与水準が低いため離職率が高い傾向にありますが、営業職やMD職へのキャリアチェンジに成功した社員は長く勤続する傾向があります。

福利厚生

オンワード樫山の福利厚生について、口コミから得られた情報をまとめます。

福利厚生面では充実しているとはいえず、特に住宅手当がない点が若手社員にとって大きな負担となっています。

自社製品を35%オフで購入できる社員割引制度は、アパレル企業ならではの福利厚生です。

かつては担当ブランドの購入が半ば強制的な雰囲気もありましたが、近年は緩和されています。

グループ企業に大手保険会社があるため、比較的安く保険に加入できる点もメリットといえるでしょう。

保養所などの施設も整っており、福利厚生の基本的な部分は押さえられています。

キャリアパス

オンワード樫山のキャリアパスについて、口コミから読み取れる特徴を解説します。

販売職から営業職やMD職へのキャリアチェンジが可能で、職種を変えることで年収を大きく伸ばせるでしょう。

販売職の平均年収301万円に対し、MD職は565万円と約1.9倍の差があることからも、キャリアアップの重要性がわかります。

係長までは基本的に年功序列で、主任クラスになると一気に50万円程度年収が上がるという特徴があります。

ただし、役職のポストが空いているかどうかの運にも左右されるため、実力だけでは昇進が難しい面もあるでしょう。

口コミでは「配属されるブランドの規模や予算感によって昇進のしやすさが変わる」「上司との相性が評価に大きく影響する」といった声が聞かれました。

評価制度については「基準が曖昧」「売上が全て」という意見が多く、透明性の高い評価制度とはいえない状況です。

オンワード樫山はどんな会社？｜年収が高い理由・今後の展望も解説

オンワード樫山がどのような会社なのか、事業内容や年収の背景、今後の展望について解説します。

国内トップクラスのアパレル企業として長い歴史を持ち、「23区」「組曲」などの人気ブランドを展開しています。

ここでは、オンワード樫山の企業としての特徴を詳しく見ていきましょう。

主な事業・サービス内容

項目	内容
社名	株式会社オンワード樫山
本社所在地	東京都中央区日本橋3-10-5 オンワードパークビルディング
従業員数	1,000人以上
業界	ファッション、アパレル、繊維／小売（百貨店・専門・CVS・量販店）
公式サイト	https://www.onward.co.jp/

オンワード樫山は、国内トップクラスの売上を誇る大手アパレル企業です。

「23区」や「組曲」などの自社ブランドを展開するほか、ライセンス契約を締結した数々の海外ブランド品も取り扱っています。

販売チャネルは百貨店が中心で、全国の主要百貨店に店舗を展開しています。

主力ブランドの「23区」は30代から40代の働く女性をターゲットとしたオフィスカジュアルブランドとして高い人気を誇るでしょう。

また、「組曲」はファミリー層向けのブランドで、幅広い年齢層に支持されています。

自社ブランドに加え、海外の有名ブランドとのライセンス契約により、多様な商品ラインナップを実現しています。

年収が高い理由

オンワード樫山の年収水準について、背景にある要因を解説します。

ただし、販売職の年収は301万円と低めの水準にとどまっており、営業職やMD職へのキャリアチェンジが年収アップがポイントです。

年俸制を採用しているため、担当ブランドの業績が年収に直結する仕組みです。

売上の高いブランドを担当することで、より高い評価と年収を得られる可能性が高まります。

一方で、評価制度の透明性には課題があり、「売上が全て」「上司との相性が影響する」といった声も聞かれます。

今後の展望

オンワード樫山の今後の展望について、アパレル業界全体が厳しい環境にある中、オンワード樫山も事業構造の転換を進めています。

百貨店依存からの脱却を図り、EC販売の強化やデジタル化への対応を急いでいます。

コロナ禍を経て、消費者の購買行動が大きく変化したことで、従来の百貨店中心の販売モデルだけでは成長が難しいでしょう。

オンライン販売の強化や、直営店の展開など、新しい販売チャネルの開拓が課題です。

また、若年層向けの新ブランド開発や、既存ブランドのリニューアルなど、商品戦略の見直しも進んでいます。

サステナビリティへの取り組みも重要なテーマとなっており、環境に配慮した商品開発や、廃棄削減に向けた取り組みを強化しています。

まとめ

オンワード樫山の平均年収は397万円で、アパレル業界の中では標準的な水準です。

販売職の301万円に対し、MD職は565万円と職種によって大きな差があり、キャリアチェンジが年収アップには不可欠です。

オンワード樫山では年俸制を採用しており、担当ブランドの業績が年収に直結する仕組みです。

年功序列の要素も残っており、主任クラスになると一気に50万円程度年収が上がる傾向があります。

働き方については、月間平均残業時間16.3時間と比較的少なく、ワークライフバランスを保ちやすい環境です。

ただし、住宅手当がないことや、若手のうちは給与が低いことから、一人暮らしの社員にとっては厳しい面もあります。

国内トップクラスの売上を持つ大手アパレル企業として安定した経営基盤を持つ一方、市場環境の変化に対応した事業構造の転換が課題となっています。

EC販売の強化やデジタル化への対応を進めており、今後の成長が期待されます。