日本電気（NEC）の年収は963万円！年代別・役職別の給与と転職難易度を解説

日本電気株式会社（NEC）は、ITサービスや社会インフラ事業を展開する日本を代表する総合電機メーカーです。

生成AIや生体認証技術、海底ケーブルの構築など、幅広い分野で最先端の技術を提供しています。

平均年収は約963万円と、国内大手メーカーの中でも高い水準を誇ります。

本記事では、日本電気（NEC）の平均年収や年代別・役職別の年収、中途採用の状況について解説します。

本記事の要点はこちら

日本電気（NEC）の平均年収は約963万円｜同業他社との比較

日本電気（NEC）の平均年収は約963万円と、国内大手電機メーカーの中でも高い水準にあります。

有価証券報告書によると、平均年齢42.6歳、平均勤続年数16.6年という数値から、長期的なキャリア形成が可能な環境です。

日本電気（NEC）と他社の年収を比較

日本電気（NEC）の年収水準を、同業他社と比較してみましょう。

企業名	平均年収	平均年齢	平均勤続年数	データソース
日本電気（NEC）	約963万円	42.6歳	16.6年	有価証券報告書
富士通	約929万円	43.1歳	18.2年	有価証券報告書
日立製作所	約961万円	42.6歳	18.7年	有価証券報告書
東芝	約926万円	46.1歳	19.8年	有価証券報告書
三菱電機	約870万円	41.3歳	16.3年	有価証券報告書

日本電気（NEC）の平均年収約963万円は、同業他社と比較してトップクラスの水準です。

富士通の865万円、三菱電機の817万円と比べると、100万円以上の差があります。

平均年齢42.6歳、平均勤続年数16.6年という数値は、同業他社と比較してもバランスの取れた水準です。

ITサービス事業と社会インフラ事業を両輪とする事業構造が、高い年収水準を支えているといえます。

同年代の他社同期と比較してやや高い水準ではあると感じる。

引用：Openwork｜年収・給与制度｜人事総務職、在籍3～5年、現職、新卒入社、男性

日本電気（NEC）における給与体系｜年代別・役職別の年収は？

日本電気（NEC）の給与体系は、年功序列と実力評価を組み合わせた制度です。

2024年からジョブ型雇用制度を導入し、職務内容に応じた給与体系への移行を進めています。

ここでは、年代別・役職別の年収や、給与を構成する各要素について詳しく解説します。

役職別の年収

日本電気（NEC）の役職別年収は、担当から統括部長まで明確な階層構造となっています。

担当クラスでは450万円から600万円程度、主任クラスで700万円から900万円程度です。

マネージャークラスに昇格すると、年収は900万円から1,000万円を超える水準に達します。

役職	年収目安
担当（20代）	450万円～600万円
主任（20代後半～30代中盤）	700万円～900万円
プロフェッショナル/マネージャー（30代後半～）	900万円～1,100万円
ディレクター（40代前半～）	1,000万円～1,300万円
統括部長（40代後半～）	1,200万円以上

主任への昇格が最初の大きな年収アップのタイミングとなり、裁量労働制への移行も伴います。

マネージャー以降は、部門の業績や個人の評価によって年収の差が大きく開くでしょう。

自分の役職及び評価によって月給が決まり、所属している部門の業績によって賞与額が決まる。月給に関しては評価によって大幅に変わる印象。担当レベルだと通常の月給＋3万程度は増える可能性が有る。

引用：Openwork｜年収・給与制度｜営業、在籍3～5年、現職、新卒入社、男性

年代別の年収

日本電気（NEC）の年代別年収は、年齢とともに着実に上昇していく傾向があります。

年齢	平均年収	年収レンジ	月給目安
25歳	471万円	371万円～599万円	31万円
30歳	617万円	485万円～785万円	41万円
35歳	739万円	581万円～939万円	49万円
40歳	830万円	653万円～1,055万円	55万円
45歳	893万円	702万円～1,135万円	59万円
50歳	936万円	736万円～1,190万円	62万円
55歳	968万円	761万円～1,231万円	64万円

30歳で600万円を超え、40歳で800万円、50歳で900万円を超える水準となっています。

25歳から30歳にかけての伸びが最も大きく、146万円の増加が見られました。

年功序列の要素が強いため、着実にキャリアを積むことで安定した年収アップが期待できるでしょう。

ただし、同じ年代でも役職や評価によって300万円以上の差が生じることもあります。

20代で部長になる人も出てきているようだが、部署によって評価の度合いが異なり、自身の所属する部署では、部長は最低でも30代後半が妥当な状況。大きな会社なだけあり、部署が異なると全く評価の度合いが変わるため、高い評価がつきやすい部署だと、比較的昇給も早いと感じる。

引用：Openwork｜年収・給与制度｜システムズアーキテクト、在籍5～10年、現職、新卒入社、男性

残業代

日本電気（NEC）の残業代は、担当クラスと主任以上で大きく異なります。

担当クラスでは、残業時間に応じて残業代が全額支給される仕組みです。

主任以上に昇格すると裁量労働制に移行し、固定の裁量労働手当が支給されます。

裁量労働手当は月20時間程度の残業を想定した金額となっており、これを超える残業や深夜残業については別途支給されます。

賞与（ボーナス）

日本電気（NEC）の賞与は、主任以下の場合は年間賞与を12月・6月に分割支給されます。

一方で、管理職は年間賞与を6月に一括で支給される仕組みです。

6月の賞与では、前年度の会社業績、事業部門の業績、所属部署の業績、個人の目標達成度を総合的に評価した成果報酬が加算されます。

賞与の基本的な支給額は、基本給の4か月分程度が目安となるでしょう。

評価によって賞与額は変動しますが、極端に高評価でない限り、大幅な増減はない傾向にあります。

部門の業績に左右される面が大きいため、配属部署によって賞与額に差が生じることもあります。

担当から主任に昇格すると基本給はもちろんボーナスの額が跳ね上がる。

引用：Openwork｜年収・給与制度｜営業、在籍5～10年、現職、中途入社、男性

各種手当

日本電気（NEC）では、充実した各種手当制度が整備されています。

住宅手当は若手社員だけでなく、結婚後も配偶者や子供を扶養に入れると継続して支給されますよ。

特に育児関連の手当が充実しており、子供がいる社員には年間10万円分の育児ポイントが支給されます。

カフェテリアプランでは、旅行やレジャー、自己啓発など、自分のニーズに合わせて福利厚生を選択可能です。

テレワークやフレックスタイム制度と組み合わせることで、ワークライフバランスを保ちながら働ける環境が整っています。

男女の年収差

日本電気（NEC）における男女の賃金差異は、2024年度のデータで以下のようになっています。

区分	男女の賃金差異（女性：男性）
全労働者	75.9%
正社員	74.8%
パート・有期労働者	82.9%

全労働者では女性の賃金は男性の75.9%となっており、正社員では74.8%という結果です。

この差異は、管理職比率や勤続年数の違いが主な要因となっています。

日本電気（NEC）では、女性管理職比率の向上を目指しており、労働者の男女の賃金差異が70%台となるよう取り組んでいます。

同じ役職・勤続年数であれば、男女による賃金差はほとんどありません。

女性社員でも産休・育休から復帰後に営業管理職として活躍していて、性別やライフイベントに左右されず、キャリアを形成できる環境だと思います。が跳ね上がる。

引用：Openwork｜ワーク・ライフ・バランス｜営業、在籍3～5年、現職、新卒入社、女性

日本電気（NEC）の働き方｜残業時間・離職率・福利厚生は？

日本電気（NEC）では、ワークライフバランスを重視した働き方改革が進められています。

テレワークやフレックスタイム制度の活用により、柔軟な働き方が可能です。

ここでは、実際の残業時間や離職率、充実した福利厚生制度について詳しく解説します。

残業時間

日本電気（NEC）の従業員月平均所定外労働時間は、23.7時間です（2024年度）。

年度	月平均残業時間
2021年度	21.6時間
2022年度	22.1時間
2023年度	23.1時間
2024年度	23.7時間

残業時間の管理は厳格で、45時間を超える場合は上長から警告が出ます。

テレワークやフレックスタイム制度を活用することで、プライベートの予定と仕事を調整しやすい環境です。

部署によっては有給休暇を消化しやすく、2024年度は100%達成を目指している社員も多く見られます。

フルフレックス制度については、特に申請等は必要なく、開始時間と終了時間で、その日の勤務時間が決まり、規定の1日の規定業務時間からの差異で決まり、残業時間も計算される。

引用：Openwork｜ワーク・ライフ・バランス｜SE、在籍3年未満、現職、新卒入社、男性

離職率・平均勤続年数

日本電気（NEC）の離職率は3.9%、平均勤続年数は16.6年と、長期的なキャリア形成が可能な環境です。

従業員平均勤続年数を男女別に見ると、男性17.3年、女性14.3年となっています（2024年度）。

大手メーカーとしての安定性と、充実した福利厚生制度が、高い定着率を支えているのでしょう。

とても働きやすいと思います。理由としてはスーパー フレックス制度が導入されており、機密が保持される範囲においては勤務時間、勤務場所にほとんど制約がないからです(とはいえ、深夜、早朝の勤務は原則禁止です。)また労働時間もそこまで長くないため、家庭の時間は十分に保つことができると思います。

引用：Openwork｜女性の働きやすさ｜管理部門、在籍5～10年、現職、中途入社、女性

福利厚生

日本電気（NEC）の福利厚生制度は、大手企業ならではの充実した内容となっています。

項目	内容
カフェテリアプラン制度	毎年付与されるポイントをそれぞれのニーズに合ったサービスに利用可能。
働き方	テレワーク 副業・兼業 短時間勤務など
住宅手当	家賃補助制度（対象者のみ） 転勤借上社宅制度 購入／賃貸提携割引
厚生施設	社内食堂・売店 従業員クラブ グラウンド テニスコート 体育館など
財産形成	退職金・DC年金制度 従業員持株会 資産形成アドバイスサービス 財形貯蓄
健康管理	NEC健康保険組合 人間ドック補助 健康増進セミナー 社内産業医
その他	ペアレント・ファンド（子の出生時の一時金支給） 団体保険 契約保養所

特に育児関連の福利厚生が充実しており、不妊治療・出産・育児に関する各種給付金が用意されています。

年次有給休暇の取得率は63.1%となっており、部署によっては100%を目指す取り組みも行われていますよ。

ファミリーフレンドリー休暇は年5日付与され、取得率は32.9%となっています。

テレワークやフレックスタイム制度と組み合わせることで、ワークライフバランスを実現しやすい環境が整っているといえるでしょう。

キャリアパス

NECでは、年次や社歴にとらわれない「ジョブ型人材マネジメント」を導入し、社員一人ひとりがプロフェッショナルとして活躍できる環境を整えています。

従来のように一律の昇進ルートをたどるのではなく、自身のスキルや志向に応じてキャリアを設計できるのが特徴です。

社員は希望する職種やプロジェクトに挑戦しながら、自らの強みを発揮し、成果に応じたフェアな評価と報酬を得られます。

キャリア形成の支援としては、ピープルマネージャーによるサポートのほか、職種別・役割別の研修体系やオンライン学習（LinkedInラーニング）も整備されています。

また、社内公募制度「NEC Growth Careers」を通じて、社内の他部門や新規事業への異動にもチャレンジ可能です。

日本電気（NEC）はどんな会社？｜年収が高い理由・今後の展望も解説

日本電気（NEC）は、ITサービスと社会インフラ事業を両輪とする総合電機メーカーです。

生成AIや生体認証技術、海底ケーブルなど、最先端の技術開発に強みを持っています。

ここでは、日本電気（NEC）の事業内容や、高い年収水準を支える理由について詳しく解説します。

主な事業・サービス内容

項目	内容
社名	日本電気株式会社
本社所在地	東京都港区芝5-7-1
従業員数	2万2,271人（2025年3月31日時点・単独）
設立	1899年7月
資本金	4,278億円（2025年3月31日現在）
売上収益	3兆4,234億円（2024年度・連結）

日本電気（NEC）は、1899年創業の歴史ある総合電機メーカーです。

主力事業は大きく分けて、ITサービス事業と社会インフラ事業の2つのセグメントで構成されています。

ITサービス事業で提供しているのは、主に企業向けシステムインテグレーション、クラウドサービス、サイバーセキュリティソリューションです。

社会インフラ事業では生体認証技術、通信ネットワーク、宇宙・航空、海底ケーブルなど、社会の基盤を支える技術を展開しています。

特に生体認証技術では世界トップクラスの技術力を誇り、顔認証や指紋認証で高いシェアを獲得しています。

年収が高い理由

日本電気（NEC）の平均年収が高水準であるのは、事業の特性と企業体制の両面に理由があります。

同社は、ITサービスや社会インフラなどの高付加価値事業を主軸としており、官公庁・金融機関・大手企業を主要顧客とするシステムインテグレーション事業では、高い利益率を確保しています。

また、生体認証技術や海底ケーブルなど、高度な技術が求められる分野で世界的な競争力を持つ点も大きな要因です。

特に顔認証技術は米国国立標準技術研究所（NIST）の評価で世界トップクラスの精度を誇り、技術力の高さが収益力向上につながっています。

今後の展望

日本電気（NEC）は、デジタルトランスフォーメーション（DX）と社会インフラの高度化を軸に、さらなる成長を見据えています。

生成AI分野では、独自の大規模言語モデルを開発し、企業向けAIソリューションの提供体制を強化しているところです。

社会や産業のデジタル化を支える存在としての地位を確立しつつあります。

サイバーセキュリティの分野では、官公庁や重要インフラを中心に高度な防御システムの導入が進み、国内外での需要が拡大しています。

海底ケーブル事業や生体認証システムのグローバル展開にも注力し、海外市場での影響力を高めている状況です。

2024年からはジョブ型雇用制度を本格導入し、専門性を重視した人材育成と評価への転換を推進。実力に応じた処遇が実現されつつあり、専門職志向の社員にとっても魅力的な環境が整っています。

まとめ

日本電気（NEC）の平均年収は約963万円と、国内大手電機メーカーの中でもトップクラスの水準です。

ITサービスと社会インフラ事業を両輪とする事業構造が、高い年収水準を支えています。

2024年度の中途採用比率は約49.1%と高く、キャリア採用を積極的に行っています。

働き方の面では、月平均残業時間23.7時間、年次有給休暇取得率63.1%と、ワークライフバランスを保ちやすい環境です。

テレワークやフレックスタイム制度の活用により、柔軟な働き方が実現できます。

実力主義を求める方には、2024年からは導入されたジョブ型雇用制度の今後の運用に注目する必要がありますね。

2024年からはジョブ型雇用制度が導入されたため、専門性を高めながら働きたい方にも適した環境でしょう。

日本電気（NEC）は、安定した事業基盤と高い技術力を持つ企業として、長期的なキャリア形成を目指す方におすすめの企業といえます。