【2025年最新版】三菱電機の平均年収は870万円！同業他社との比較や年代別・役職別年収も解説

三菱電機株式会社は、総合電機メーカーとして家電から重電、社会インフラまで幅広い事業を展開する企業です。

1921年の創業以来、100年以上の歴史を持ち、国内外で高い技術力を誇ります。

FA機器やエレベーター、人工衛星など多岐にわたる製品を提供し、売上高は2兆円を超える規模を誇ります。

本記事では、三菱電機の平均年収や年代別・役職別の年収についてまとめました。

本記事の要点はこちら

三菱電機の平均年収は870万円｜同業他社との比較

三菱電機の平均年収は870万円であり、総合電機メーカーとしては高水準です。

100年以上の歴史を持つ老舗企業として、安定した給与体系が整っています。

平均年齢41.3歳、平均勤続年数16.3年という数値からも、長期的なキャリア形成が可能な環境であることがわかります。

三菱電機と他社の年収を比較

三菱電機の平均年収を同業他社と比較すると、総合電機メーカーの中では標準的な水準です。

日立製作所や東芝、パナソニックといった競合他社と比較することで、三菱電機の立ち位置が見えてきます。

企業名	平均年収	平均年齢	平均勤続年数	データソース
三菱電機	870万円	41.3歳	16.3年	有価証券報告書
日立製作所	961万円	42.6歳	18.7年	有価証券報告書
東芝	735万円	36.0歳	–	OpenWork
パナソニック	956万円	44.0歳	17.9年	有価証券報告書
ダイキン工業	855万円	41.0歳	16.5年	有価証券報告書

三菱電機の平均勤続年数16.3年という数値は、同業他社と比較しても標準的であり、安定した雇用環境が整っているといえます。

三菱電機における給与体系｜年代別・役職別の年収は？

三菱電機の給与体系は、年齢や役職に応じて段階的に上昇する仕組みです。

2024年度から新しい人事制度が導入され、成果主義の要素が強まりました。

基本給に加えて、残業代や賞与、各種手当が支給され、総合的な待遇は充実しているといえます。

ここでは、年代別・役職別年収などを詳しく解説します。

役職別の年収

三菱電機では、総合職の場合D1からD3までの3段階のグレードがあり、その後管理職へと進みます。

D1は入社時から数年、D2は30代前半頃、D3は30代後半から40代前半で到達するのが一般的です。

また、D2からは裁量労働制となり、基本給が大幅に上昇します。

管理職は係長級のMG1から始まり、課長級がMG2〜3、部長級がMG3〜4、所長・事業部長級がMG5〜6となります。

課長級になると1,300万円以上、部長級では1,600万円以上の年収が見込めます。

年代別の年収

三菱電機の年代別年収を見ると、30歳で600万円を超え、40歳で800万円、50代で1,000万円に到達する水準です。

20代から30代にかけての伸びが最も大きく、約150万円の増加が見られます。

年齢	平均年収	年収レンジ	月給目安
25歳	474万円	376〜596万円	32万円
30歳	624万円	496〜785万円	42万円
35歳	761万円	605〜957万円	51万円
40歳	864万円	687〜1,088万円	58万円
45歳	931万円	740〜1,171万円	63万円
50歳	981万円	780〜1,234万円	66万円
55歳	1,058万円	841〜1,332万円	71万円

年代別の年収推移を見ると、着実に右肩上がりで上昇していることがわかります。

30代前半でD2（裁量労働制）に昇格すると、年収は800万円前後に達します。

また、40代で管理職になれば、1,000万円を超える年収も現実的です。

年収レンジの幅も広く、同じ年齢でも評価や役職によって300万円以上の差が生じることもあります。

残業代

三菱電機では、D1グレードの一般社員には残業代が全額支給されます。

残業時間は部署によって異なりますが、全社平均では月29.8時間です。

月10万円前後の残業代が支給されるケースも多く、若手の年収を押し上げる要因となっています。

ただし、D2以上の裁量労働制に移行すると、固定残業代40時間分が基本給に含まれる形となります。

一方で、働き方改革により、残業時間は以前より減少傾向です。

固定残業代30時間という暗黙の了解があるとの口コミもあり、部署によっては長時間労働が続くケースも見受けられます。

働き方改革で一昔前よりは格段に残業時間は減ったものの固定残業代30時間など、その時間以上には暗黙的に働くことを求められており内容よりただいるだけの人間も相変わらず多い。

引用：Openwork｜年収・給与制度｜社会インフラ、設計、主任、在籍10〜15年、中途入社、男性

しかし、近年は残業削減の取り組みが進んでおり、ワークライフバランスは改善されつつあるといえます。

賞与（ボーナス）

三菱電機の賞与は年2回支給され、近年は年5.0〜6.0ヶ月分程度で推移しています。

業績が好調な年には6.0ヶ月分を超えることもあるなど、安定した支給実績が魅力的です。

また、個人の評価によっても賞与額は変動し、S評価を獲得すれば次年度の賞与が10〜15%増加します。

D2以上の裁量労働制では賞与の割合が大きくなり、年収に占める賞与の比率は約25%に達します。

裁量労働制になると、ボーナスが跳ね上がるため、年収は50万程度上がる。

引用：Openwork｜年収・給与制度｜半導体・デバイス事業本部、半導体設計、T2、在籍5〜10年、新卒入社、男性

さらに、管理職になると賞与は役職に応じて決まるため、年間400〜500万円が支給されるケースも珍しくありません。

各種手当

三菱電機では、家族手当や住宅補助など、充実した福利厚生制度が整っています。

扶養手当は子ども1人につき月14,000円が支給され、複数の子どもがいる家庭には大きな支援となります。

また、住宅補助は家賃の半額が支給され、独身・既婚で上限が異なりますが、基本的には家賃負担を大きく軽減可能です。

ただし、持ち家の場合は住宅補助が支給されないため、賃貸か持ち家かで手取り額に差が生じるでしょう。

カフェテリアプランでは年間8万円以上のポイントが付与され、在宅勤務用のデスク環境整備やレジャー施設の利用など、幅広く活用できます。

領収書を提出すれば給与に上乗せされる形で還元され、社員の生活を多面的にサポートしています。

男女の年収差

三菱電機では、男女の賃金格差是正に向けた取り組みを進めています。

正規雇用労働者の男女間賃金差異は、全体で63.0%、正社員で64.9%、パート・有期社員で60.4%です。

この数値は、女性の平均賃金が男性の約6割程度であることを示しています。

ただし、管理職比率の違いや勤続年数の差によるものが大きく、同一職種・同一年齢であれば男女差はほとんどありません。

男女差別は無いので力があればポストにつける可能性は高いです。

引用：Openwork｜女性の働きやすさ｜営業、在籍5〜10年、新卒入社、女性

さらに、三菱電機では女性管理職比率の向上を目指しており、2025年度までに70%以上とする目標を掲げています。

女性の活躍推進に向けた環境整備が進んでいるなど、今後は男女の賃金格差も縮小していくと期待されます。

三菱電機の働き方｜残業時間・離職率・福利厚生は？

三菱電機の働き方は、働き方改革の推進により、近年大きく改善されています。

残業時間の削減や有給休暇の取得促進が進み、ワークライフバランスが整いつつあります。

ここでは、具体的な残業時間や離職率、福利厚生の内容を見ていきます。

残業時間

三菱電機の残業時間は、全社平均で月29.8時間となっています。

働き方改革により、以前と比べて大幅に削減されました。

項目	数値
平均残業時間（月間）	29.8時間
有給休暇消化率	52.0%

部署によって残業時間には差があり、開発部門や営業部門では月40時間を超えるケースもあります。

一方で、管理部門や生産技術部門では、月20時間未満に抑えられているケースも多いでしょう。

D2以上の裁量労働制では、固定残業代40時間分が含まれるため、実質的な残業時間の管理が難しくなる側面もあります。

一方で、有給休暇の消化率は52.0%であり、電機メーカーの中では標準的な水準です。

離職率・平均勤続年数

三菱電機の平均勤続年数は16.3年で、大手電機メーカーとしては標準的な水準です。

具体的な離職率は公開されていませんが、長期勤続者が多いことから、安定した雇用環境が整っているといえます。

新卒入社後、10年以上勤続する社員が多く、キャリアの長期形成が可能な環境です。

一方で、成果主義の導入により、若手でも早期にキャリアアップを目指す動きも見られます。

管理職への昇進が遅いと感じる社員や、評価に納得できない社員が退職を検討するケースもあります。

ただし、全体としては安定した雇用と長期的なキャリア形成が可能な企業といえるでしょう。

福利厚生

三菱電機の福利厚生は、大手企業ならではの充実した内容となっています。

住宅補助や家族手当に加えて、カフェテリアプランやレジャー施設の利用など、さまざまな制度が整っています。

住宅補助は家賃の半額が支給されるため、生活費の負担を大きく軽減できます。

ただし、持ち家の場合は住宅補助が支給されないため、賃貸と持ち家で手取り額に差が生じる点には注意が必要です。

カフェテリアプランでは、在宅勤務用のデスク環境整備やゴルフ、レジャー施設の利用など、さまざまな用途に活用可能です。

また、育児支援制度も充実しており、育児休業や時短勤務制度が整っています。

女性の活躍推進にも力を入れており、働きやすい環境づくりが進んでいます。

キャリアパス

三菱電機のキャリアパスは、管理職コースと技術エキスパートコースの2つが用意されています。

管理職コースでは、係長級のMG1から部長級のMG4まで段階的に昇進していきます。

技術エキスパートコースでは、専門性を高めながらキャリアを積むことができ、管理職と同等の待遇を受けられるでしょう。

一方で、2024年度から新しい人事制度が導入され、成果に応じた昇進が可能になりました。

30代前半で係長級、40代前半で課長級に到達するケースも増えています。

ただし、管理職への昇進は部門の空きポジション次第という側面もあるため、同じ成果を上げても昇進に差が出る可能性もあります。

また、社内公募制度やジョブローテーション制度も整っており、多様なキャリア形成が可能です。

研修制度も充実しているため、技術研修やマネジメント研修など、スキルアップの機会が豊富に用意されている点も魅力の1つです。

三菱電機はどんな会社？｜年収が高い理由・今後の展望も解説

三菱電機は、総合電機メーカーとして幅広い事業を展開しています。

家電から重電、社会インフラまで、さまざまな製品・サービスを提供し、社会の基盤を支えています。

三菱電機の事業内容や年収が高い理由、今後の展望を詳しく見ていきましょう。

主な事業・サービス内容

三菱電機は、総合電機メーカーとして多岐にわたる事業を展開しています。

項目	内容
社名	三菱電機株式会社
本社所在地	東京都千代田区丸の内2-7-3
従業員数	31,213人
設立	1921年1月
資本金	1,758億円
売上高	2兆700億円（2025年3月期）

三菱電機の事業は、インフラやインダストリー・モビリティ、ライフやビジネス・プラットフォームの4つのビジネスエリアに分かれています。

インフラ事業では、発電システムや送配電システム、交通システムなど、社会の基盤を支える製品を提供しています。

インダストリー・モビリティ事業では、FA機器や自動車機器、エレベーターなど、産業や移動を支える製品を主力です。

ライフ事業では、エアコンや冷蔵庫などの家電製品を提供し、快適な生活空間の創造に貢献しています。

ビジネス・プラットフォーム事業では、情報システムや半導体など、IT・DX・セキュリティに関する製品・サービスを提供しています。

年収が高い理由

三菱電機の年収が高い理由は、安定した収益基盤と高い技術力です。

売上高2兆円を超える規模を持ち、多様な事業領域で安定した収益を確保しています。

特に、社会インフラやFA機器などの分野では高いシェアを持ち、安定した受注が見込めます。

また、三菱グループの一員として、ブランド力や信頼性も高く、大型プロジェクトが受注しやすい点も強みです。

さらに、研究開発にも積極的に投資しており、次世代技術の開発にも力を入れています。

三菱電機はグローバル展開も進んでおり、海外売上比率は約4割に達しています。

これらの要因が組み合わさり、結果として三菱電機の年収は総合電機メーカーの中でも高い水準を保っているといえるでしょう。

今後の展望

三菱電機は、カーボンニュートラルやDX推進など、社会課題の解決に向けた取り組みを強化しています。

2025年度から新しい中期経営計画がスタートし、成長領域への投資も加速中です。

特に、再生可能エネルギーやスマートファクトリー、モビリティ分野での事業拡大を目指しています。

グローバル展開もさらに強化し、海外売上比率を50%以上に引き上げる目標を掲げています。

三菱電機はデジタル技術の活用にも力を入れており、AIやIoTを活用した新製品・サービスの開発を進めていますが、過去の品質問題への対応や、競争激化への対応などの課題も抱えているでしょう。

しかし、長年培った技術力とブランド力を活かし、社会インフラやFA機器などの強みを持つ分野で成長を続けると期待されます。

まとめ

三菱電機の平均年収は870万円で、総合電機メーカーとしては高水準を維持しています。

2024年度から新しい人事制度が導入され、成果主義の要素が強まりましたが、依然として安定したキャリア形成が可能な環境です。

残業時間は月29.8時間と働き方改革により削減されており、有給休暇の消化率も52.0%と改善傾向です。

福利厚生も充実しており、住宅補助や家族手当、カフェテリアプランなど、多様な制度が整っています。

また、三菱電機は100年以上の歴史と高い技術力、三菱グループのブランド力を背景に、安定した収益基盤を持っています。

今後はカーボンニュートラルやDX推進など、社会課題の解決に向けた取り組みを強化し、成長領域への投資を加速させていく方針です。

三菱電機は高い年収水準と充実した福利厚生、安定した経営基盤を持つ魅力的な企業であるため、長期的なキャリア形成を考える方にとって、有力な選択肢の一つといえるでしょう。