【2025年最新版】ローソンの平均年収は682万円！同業他社との比較や高年収を実現している理由を解説

株式会社ローソンは、全国に約14,000店舗を展開する大手コンビニエンスストアチェーンです。

コンビニエンスストア事業を主軸に、成城石井やエンタテインメント関連事業、金融関連事業など多角的な事業展開を行っています。

本記事では、ローソンの平均年収や同業他社との比較、高年収を実現している理由について解説します。

本記事の要点はこちら

ローソンの平均年収は682万円｜同業他社との比較

ローソンの平均年収は682万円で、小売業界の中でも高い水準にあります。

ここでは、ローソンの年収を同業他社と比較していきます。

ローソンと他社の年収を比較

ローソンの年収水準を、同じコンビニエンスストア業界の主要企業と比較してみましょう。

企業名	平均年収	平均年齢	平均勤続年数	データソース
ローソン	682万円	42.7歳	15.8年	有価証券報告書
セブン&アイホールディングス	832万円	44.6歳	16.8年	有価証券報告書
ファミリーマート	642万円	41.3歳	11.8年	有価証券報告書
ミニストップ	614万円	45.5歳	14.9年	有価証券報告書

業界トップのセブン-イレブン・ジャパンには及ばないものの、ローソンは業界第2位の年収水準を維持しています。

また、ローソンの平均勤続年数15.8年という数値は業界内でも長い部類に入り、従業員の定着率の高さを示しています。

ローソンにおける給与体系｜年代別・役職別の年収は？

ローソンの給与体系は、年功序列と成果主義を組み合わせた制度となっています。

基本給は役割等級制度によって決定され、年齢や勤続年数に応じて段階的に上昇していく仕組みです。

ローソンは賞与の割合が比較的高く、業績や個人の評価によって支給額が変動する点に特徴があります。

役職別の年収

ローソンの役職は、一般職・スーパーバイザー・係長職・課長職・部長職に分かれており、それぞれ異なる給与テーブルが設定されています。

OpenWorkによると、職種別の平均年収はスーパーバイザーが547万円、営業が554万円、事務が577万円です。

店長職は385万円と比較的低めですが、店舗勤務という特性上、深夜勤務手当などが別途支給される仕組みがあるためです。

スーパーバイザーから管理職へのステップアップには、明確な評価基準が設けられており、業績評価と行動スキル評価の両面で判断されます。

管理職に昇格すると年俸制に移行し、基本給が大きく上昇する一方で、残業手当は支給されなくなるため、注意が必要です。

年代別の年収

OpenWorkのデータをもとに、ローソンの年代別年収を詳しく見てみましょう。

年齢	平均年収	年収レンジ
25歳	399万円	304～523万円
30歳	532万円	406～698万円
35歳	596万円	454～782万円
40歳	630万円	480～827万円
45歳	670万円	511～879万円
50歳	720万円	548～944万円
55歳	743万円	566～974万円

25歳から30歳にかけての伸びが最も大きく、133万円の増加が見られます。

店舗勤務からスーパーバイザーへのキャリアアップが一般的なタイミングであることを反映しているためです。

また、30代以降も着実に年収が上昇し、40歳で600万円、50歳で700万円を超える水準に達します。

年収レンジの幅の広さは、役職や個人の業績評価によって給与に差が生じることが影響しています。

残業代

ローソンでは、一般職・スーパーバイザー職に対して残業代が全額支給されます。

OpenWorkによると、月間の平均残業時間は22.2時間となっており、業界平均と比較して少ない水準です。

残業代は給与全体の7%程度を占めており、月額換算で3万円～8万円程度の支給が一般的です。

基本給は低めでボーナスや残業代の比率が高い。

引用：Openwork｜年収・給与制度｜ASV、在籍3〜5年、男性

近年は働き方改革の推進により、残業時間の削減が進められています。

ただし、口コミには「支店によって残業時間の管理が厳しく、申請できる時間に上限がある」という声も見られました。

実際の業務量と申請できる残業時間にギャップが生じる場合もあるため、サービス残業が発生する可能性もあります。

賞与（ボーナス）

ローソンの賞与は年2回（上期・下期）支給され、給与全体の23%と比較的高い割合を占めています。

OpenWorkによると、20代のスーパーバイザーで年間100万円程度、30代で150～200万円程度の賞与が支給されています。

賞与の支給額は、全社の業績達成率や所属部門の達成率、個人の目標達成率によって決定される仕組みです。

賞与は年2回、支給前に評価面談を上司と行い、期中に自分が立てた目標の達成度によって、賞与支給額が決定する。

引用：Openwork｜年収・給与制度｜営業部、在籍3〜5年、女性

また、評価は相対評価で行われ、同じ部門内でもパフォーマンスによって支給額に差が生じます。

口コミでは「賞与が多く基本給は低い」という指摘もあり、普段の生活は質素でもボーナス時期にまとまった収入を得られる給与構造となっています。

各種手当

ローソンでは基本給や賞与以外に、さまざまな手当が支給されています。

特に住宅手当の充実度は高く、一人暮らしの場合、自己負担約2.5万円でアパートに住めるという口コミが多数見られました。

異動による引越しも全額補助されるため、転勤が多い職種でも経済的負担が少ない点が評価されています。

給与は本当にいいですし、引越し手当や家賃補助、居住手当、退職金、など福利厚生も手厚いです。

引用：Openwork｜年収・給与制度｜営業部、在籍5〜10年、女性

ただし、住宅手当は入社後4年目以降は自己負担額が増加し、8年目には全額自己負担となる制度のため、長期的な生活設計には注意が必要です。

また、地域手当は都心部の方が高く設定されており、地方勤務との間で月額数万円の差が生じる可能性もあります。

男女の年収差

有価証券報告書によると、ローソンにおける労働者の男女の賃金差異は以下のとおりです。

雇用形態	男女の賃金差異（女性の賃金/男性の賃金）
正規雇用労働者	81.8%
非正規雇用労働者	91.9%
全労働者	62.4%

正規雇用労働者における男女の賃金差異は、女性の勤続年数が男性より6.9年短いことと、女性管理職の割合が13.5%と低いことが主な要因です。

ローソンでは、この状況を改善するため、女性活躍推進を重要な経営課題として位置づけています。

女性管理職の比重を上げることも推奨しておりキャリアアップを目指す女性には働きやすいと思う。

引用：Openwork｜女性の働きやすさ｜一般、在籍3〜5年、女性

そのため、2030年までに女性社員比率・管理職比率ともに30%にすることを目標に掲げ、各種キャリア研修などを実施中です。

また、非正規雇用労働者の賃金差異は91.9%と比較的小さいものの、嘱託社員に定年再雇用の男性が多く、パートタイマーに女性が多いという構造があります。

ローソンの働き方｜残業時間・離職率・福利厚生は？

ローソンでは働き方改革の推進により、労働環境の改善に力を入れています。

OpenWorkによると、月間平均残業時間は22.2時間、有給休暇消化率は61.1%と、業界平均と比較して良好な水準です。

平均勤続年数15.8年という数値は、従業員の定着率の高さを示しており、長期的なキャリア形成が可能な環境であることがわかります。

残業時間

OpenWorkによると、ローソンの月間平均残業時間は22.2時間です。

小売業界の平均と比較して少ない水準であり、働き方改革の効果が表れているといえます。

ただし、残業時間は部署や役職によって大きく異なるため、事前の確認は必要です。

たとえば店舗勤務の場合、シフト制のため残業は比較的少ない傾向にありますが、人手不足の店舗では長時間労働が発生することもあります。

また、スーパーバイザーは担当店舗の巡回や加盟店オーナーとの打ち合わせなどで、月30～40時間程度の残業が発生する場合もあるでしょう。

本社勤務の場合は部署によって残業時間に大きな差があり、繁忙期には月50時間を超える可能性もあるため、注意が必要です。

離職率・平均勤続年数

ローソンの平均勤続年数は15.8年で、小売業界の中では長い部類に入ります。

明確なキャリアパスが用意されており、長期的なキャリア形成が可能な環境であることを示しています。

離職率の具体的な数値は公表されていませんが、口コミを見ると、店舗勤務からスーパーバイザーへのステップアップ時期に転職を検討する人が多い傾向です。

特に担当店舗の業績によって評価が左右されるため、外部要因で評価が下がることに不満を持つ声が見られました。

一方で、「上司や同僚に恵まれ、働きやすい環境だった」という肯定的な口コミも多く、配属先や上司との相性が定着率に大きく影響していることがわかります。

福利厚生

ローソンの福利厚生は、大手企業として充実した内容となっています。

特に評価が高いのは住宅関連の福利厚生で、全国転勤がある職種でも経済的負担が少ない点が好評です。

また、有価証券報告書によると男性労働者の育児休業取得率は98.0%と高く、育児支援制度が実際に活用されていることがわかります。

ローソンの有給休暇消化率は61.1%で、業界平均と比較すると良好な水準ですが、部署によって取得しやすさに差があります。

口コミでは「店舗勤務時代はシフト調整で希望休が取りやすかった」という声がある一方、「スーパーバイザーになると担当店舗の状況次第で休みづらい」など、環境によって異なるでしょう。

SV職などの現場に出る仕事は繁忙期は店舗も忙しいので休みは取りにくい風潮もありますが、上司次第です。

引用：Openwork｜ワーク・ライフ・バランス｜スーパーバイザー、在籍5〜10年、男性

退職金制度や確定拠出年金など、長期的なライフプランをサポートする制度も整備されており、老後の生活設計にも配慮されています。

キャリアパス

ローソンでは明確なキャリアパスが用意されており、店舗勤務からスタートして段階的にステップアップしていく仕組みになっています。

スーパーバイザーへの昇格は、店舗勤務で一定の実績を上げることが条件となります。

OpenWorkによると、20代で600万円を超える年収を得ているケースもあり、早期にスーパーバイザーに昇格できれば高収入が期待できるでしょう。

ただし、管理職への昇格は一般職の最高ランクに達することが前提となり、さらに登用試験に合格する必要があります。

登用試験の受験枠には制限があるため、実力があっても管理職になれないケースも珍しくありません。

また、他部署への異動を希望しても、結果を出しつつ枠が空かない限り実現しないという声もあり、キャリアの幅を広げたい人には制約を感じる環境といえます。

ローソンはどんな会社？｜年収が高い理由・今後の展望も解説

ローソンは1975年に設立された、日本を代表するコンビニエンスストアチェーンです。

全国に約14,000店舗を展開し、セブン-イレブン、ファミリーマートに次ぐ業界第3位の地位を確立しています。

三菱商事株式会社を親会社とする強固な経営基盤を持ち、安定した成長を続けています。

主な事業・サービス内容

項目	内容
社名	株式会社ローソン
本社所在地	東京都品川区大崎1丁目11番2号
従業員数	4,361人（臨時雇用者1,669人）
設立	1975年
資本金	585億6百万円
営業収益	1兆879億円（2024年2月期）

ローソンの主力事業は、コンビニエンスストア「ローソン」のフランチャイズチェーン展開です。

通常の「ローソン」に加え、健康志向の商品を扱う「ナチュラルローソン」、100円商品を中心とした「ローソンストア100」など、多様な業態を展開しています。

また、2014年に買収した株式会社成城石井では高付加価値追求型のスーパーマーケット事業を展開しており、セグメント別では第2位の営業収益を上げている点が特徴です。

エンタテインメント関連事業では、ローソンチケットによるチケット販売、複合型映画館「ユナイテッド・シネマ」の運営などを行っています。

金融関連事業では、2018年に設立した株式会社ローソン銀行が、ローソン店舗内のATMを中心に銀行業を展開しています。

年収が高い理由

ローソンの年収が業界内で高水準を維持している理由として、以下の5点が挙げられます。

これらの要因により、ローソンの年収が高いと考えられます。

今後の展望

ローソンは2024年2月に親会社の三菱商事、KDDI株式会社と資本業務提携契約を締結し、デジタル技術を活用した新しいサービスの開発を加速させています。

店舗数は国内約14,000店、海外約5,000店の合計約19,000店に達しており、今後も既存店舗の収益性向上と新規出店のバランスを取りながら成長を目指す方針です。

その中でも、特に力を入れているのが、デジタル技術を活用した顧客体験の向上です。

スマートフォンアプリを通じた顧客とのコミュニケーション強化や無人決済システムの導入、AIを活用した需要予測など、先進的な取り組みを進めています。

また、成城石井やエンタテインメント関連事業など、コンビニ事業以外の収益源の強化にも注力しており、事業ポートフォリオの多様化を推進しているでしょう。

海外事業では、中国市場での更なる店舗展開に加え、フィリピンやタイなど東南アジア諸国での事業拡大も視野に入れています。

サステナビリティへの取り組みも強化しており、2050年までに温室効果ガス排出量実質ゼロを目指すなど、社会的責任を果たしながら持続的な成長を目指しています。

まとめ

ローソンの平均年収は682万円であり、コンビニエンスストア業界では高水準を維持しています。

年功序列と成果主義を組み合わせた給与体系により、着実なキャリアアップと収入の向上が期待できる環境です。

特に、店舗勤務からスーパーバイザーへのステップアップ時に大きく年収が伸びる傾向があり、20代で600万円以上を得ることも可能です。

福利厚生も充実しており、特に住宅手当や育児支援制度が手厚く、長期的なライフプランをサポートする体制が整っています。

また、平均勤続年数15.8年という数値が示すように、従業員の定着率も高く、安定したキャリア形成が可能な環境です。

ただし、管理職への昇格機会は限られており、キャリアアップを求める人には制約を感じる場合もあります。

それでも三菱商事を親会社とする強固な経営基盤や多角的な事業展開による安定した収益構造、デジタル技術の積極的な活用など、今後も成長が期待できる要素がそろっています。