KPMG税理士法人は、世界的な会計・監査・税務・アドバイザリーサービスを提供する日本法人で、税務コンプライアンス業務を始めとし、企業活動における税務コンサルティングを展開する企業です。
2004年1月に設立され、約960名の職員が在籍する大手税理士法人として、多くの企業に専門的なサービスを提供しています。
本記事では、KPMG税理士法人の平均年収を紹介します。
また、KPMG税理士法人の年代別・役職別の年収や、中途採用の難易度なども解説します。

KPMG税理士法人への転職・就職を考えている方は、ぜひ本記事を参考に情報を集めてくださいね。
本記事の要点はこちら
KPMG税理士法人の平均年収は?
OpenWorkによると、KPMG税理士法人の平均年収は736万円となっています。
国税庁が発表した「民間給与実態統計調査」では、全国の平均年収は460万円なので平均を大きく上回っています。
KPMG税理士法人の年代別年収は?
Openworkの情報によると、KPMG税理士法人の年代別年収は下記のとおりです。
年齢 | 推定年収 | 推定年収幅 |
---|---|---|
25歳 | 623万円 | 455万円~854万円 |
30歳 | 734万円 | 536万円~1006万円 |
35歳 | 811万円 | 592万円~1112万円 |
40歳 | 830万円 | 606万円~1137万円 |
KPMG税理士法人の中途採用率は?
KPMG税理士法人の中途採用率に関する具体的なデータは公開されていませんが、同法人は積極的に中途採用を行っています。
税理士法人業界では、専門性の高い人材の確保が重要な課題となっており、KPMG税理士法人においても経験豊富な税理士や会計士の採用に力を入れているようです。
特に税務コンサルティングやアドバイザリーサービスの拡充に伴い、関連する専門知識を持つ人材のニーズが高まっているとのことです。
中途採用においては、税理士資格や会計士資格の保有者、大手企業での税務経験者などが優遇される傾向にあり、専門性の高さに応じて競争力のある条件での採用が期待できるでしょう。
KPMG税理士法人の平均年収は736万円
KPMG税理士法人の平均年収は736万円となっており、税理士法人業界の中でも高水準の給与体系を維持しています。
この数値は、専門性の高いサービスを提供する大手税理士法人として、職員の能力と経験に見合った適切な報酬を提供していることを示しています。
KPMG税理士法人と他社の年収を比較
企業名 | 平均年収(推定) | OpenWork評価 |
---|---|---|
KPMG税理士法人 | 736万円 | 3.82 |
EY税理士法人 | 744万円 | 3.75 |
デロイト トーマツ税理士法人 | 766万円 | 3.74 |
PwC税理士法人 | 795万円 | 3.69 |
税理士法人山田&パートナーズ | 637万円 | 3.65 |
Big4税理士法人と呼ばれる大手法人の中で比較すると、KPMG税理士法人は平均的な年収といえます。
OpenWork評価で3.82と高い評価を獲得しているため、待遇や働き方に満足している方が多いのでしょう。
EY税理士法人(3.75)、デロイト トーマツ税理士法人(3.74)、PwC税理士法人(3.69)と比較しても、職場環境や待遇面での満足度が高いことが伺えます。
KMPG税理士法人における給与体系|職種・役職・年代別の年収は?
KMPG税理士法人の詳細な給与体系について、職種別・年代別の年収や各種手当の状況を見ていきましょう。
税理士法人における給与は、資格保有状況や専門性、経験年数によって大きく左右される傾向があります。
職種別の年収
職種 | 平均年収 | 年収幅 |
---|---|---|
税理士 | 860万円 | 500万円~1500万円 |
専門職 | 730万円 | 400万円~1250万円 |
税務 | 808万円 | 460万円~1500万円 |
コンサルタント | 685万円 | 460万円~1300万円 |
スタッフ | 624万円 | 460万円~800万円 |
OpenWorkのデータによると、税理士資格を持つ職員の平均年収が860万円と最も高く、次いで税務職の808万円となっています。
専門職では730万円、コンサルタント職では685万円、スタッフ職では624万円と、役職や業務内容に応じて明確な給与格差が設けられているのが特徴です。
特に税理士資格保有者は500万円~1500万円と年収幅が広く、経験年数や担当クライアントの規模、専門領域によって大きな差が生まれています。
役職別の年収
続いて、OpenWorkの情報をもとに、役職別の年収を紹介します。
役職 | 年収イメージ | 年次イメージ |
---|---|---|
スタッフ | 450万円 | 0~1年 |
Eスタッフ | 490万円 | 2~4年 |
シニアスタッフ | 560万円 | 4~7年 |
マネージャー | 800万円 | 8~10年 |
口コミでは、初任給でも500万円~600万円と高水準の年収が得られるとのことです。
また、シニアになると1,000万超えが可能なので、高年収を目指している方にもおすすめの企業といえます。
職位によってベースは同じ。
基本給 スタッフ450万
Eスタッフ490万
シニア560万
残業代は、人により異なる。
初任給でも500万から600万、シニアになれば1000万も可能なため、待遇はかなり良いと思われるが、繁忙期は残業時間100時間越えは当たり前。残業したくない人には全く向かない。評価制度:
年に一度、自己評価と他者評価有。
この評価により、プロモーションできるかできないか決まるが、基本は下記の年数で昇進する。
スタッフ1年間
Eスタッフ2年間
シニア3年間
アシスタントマネージャー2年間
マネージャー3-5年間
シニアマネージャー ケースバイケース引用:OpenWork|年収・給与制度、シニア、在籍3~5年、女性
年代別の年収
年齢 | 推定年収 | 推定年収幅 |
---|---|---|
25歳 | 623万円 | 455万円~854万円 |
30歳 | 734万円 | 536万円~1006万円 |
35歳 | 811万円 | 592万円~1112万円 |
40歳 | 830万円 | 606万円~1137万円 |
年代別に見ると、25歳から30歳への昇給幅が特に大きく、111万円の増加となっています。
30代前半から後半にかけても順調に年収が上昇し、35歳で811万円に達した後、40歳では830万円と安定した水準を維持しています。



税理士法人における専門性の蓄積と経験値の向上が、適切に給与に反映されていることを示しています。
残業代
KMPG税理士法人では、月間残業時間が43.9時間となっており、税理士法人業界としては標準的な水準です。
残業代については、基本的に支給される制度が整備されているとの口コミが多く見られます。
繁忙期(確定申告時期など)においては残業時間が増加する傾向にあり、その際の残業代も適切に支払われているようです。
きちんと残業代が出て、福利厚生もしっかりしています。
引用:OpenWork|年収・給与制度、シニアスタッフ、在籍3~5年、女性
終電を逃した後のタクシー代は100パーセント出る。みなし残業も一切ない。給与面では不満は無いと思う。
引用:OpenWork|年収・給与制度、スタッフ、在籍3~5年、男性
賞与(ボーナス)
KMPG税理士法人の賞与制度については、年2回(夏季・冬季)の支給が基本となっています。
賞与額は個人の業績評価や会社の業績に応じて決定され、基本給の数か月分が支給される仕組みのようです。
口コミ情報によると、スタッフの賞与は基本給4ヶ月分と決まっているとのことです。
スタッフでは賞与は基本給4ヶ月分と決まっているのでサプライズはない。加えて、年初に業績連動賞与があるので、そこでは部署の業績と個人の評価を加味して個々に金額が違うと思う
引用:OpenWork|年収・給与制度、コンサルタント、在籍3~5年、女性
給与は他の税理士法人、他部署よりも高い水準であった。額面をベースとした夏季、冬季賞与があるなど他に、部署ごとのその年の業績に応じたゲインシェアという特別賞与もある。
引用:OpenWork|年収・給与制度、スタッフ、在籍3~5年、男性
男女の年収差
KMPG税理士法人における男女間の年収差については、具体的な統計データは公開されていませんが、口コミ情報からは比較的公平な処遇が行われているとの声が多く見られます。
税理士法人では資格保有状況や専門性、経験年数が重視される傾向にあり、性別よりも能力や実績に基づいた評価制度が採用されているようです。
ただし、育児休暇取得後の復職支援や時短勤務制度の充実度については、まだ改善の余地があるとの意見も多く見受けられました。
近年、働き方改革の一環として女性が長く活躍できる環境整備に取り組んでおり、今後さらなる男女格差の解消が期待されるでしょう。
女性は働き続けやすい環境ではありません。激務で休みもあんまり取れませんので、育児の女性に向いていません。時短勤務でも残業させます。
引用:OpenWork|女性の働きやすさ、アウトソーシング、在籍3年未満、女性
部署によって異なりますが、子供を複数人産んだ後でも管理職を務める人もいます。育児休暇の取得を奨励する風潮が広がりつつあります。
引用:OpenWork|女性の働きやすさ、スタッフ、在籍3年未満、男性
KPMG税理士法人の働き方|残業時間・離職率・福利厚生は?
KPMG税理士法人における働き方の実態について、残業時間や福利厚生の状況を詳しく見ていきましょう。
税理士法人特有の業務特性を踏まえた労働環境の整備状況や、従業員の働きやすさについて確認していきます。
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残業時間
項目 | 時間・割合 |
---|---|
月間残業時間 | 43.9時間 |
有給休暇消化率 | 73.4% |
OpenWorkによると、KPMG税理士法人の月間残業時間は43.9時間となっています。
税理士法人業界としては標準的な水準といえますが、繁忙期(確定申告時期や決算期)には残業時間が増加する傾向にあります。
有給休暇消化率は73.4%と比較的高い水準を維持しており、働き方改革への取り組みが見られます。
ただし、クライアントの要望に応じた業務対応が必要となるため、時期や担当業務によって労働時間に変動があることは理解しておきましょう。
繁忙期でなければ有給を取得しやすく、基本的に直前の連絡でなければ嫌な顔はされなかった>のは良かった。繁忙期中は有給を取る余裕もなく、限度までの残業が必要となることがあるためワーク・ライフ・バランスが崩れやすい。
部署にもよるかもしれないが基本的に定められている残業時間を超えてのサービス残業などはなく、残業の管理は適切に行われていた。引用:OpenWork|ワーク・ライフ・バランス、専門職、在籍3年~5年、女性
離職率・平均勤続年数
KPMG税理士法人の離職率については、具体的な数値は公開されていませんが、税理士法人業界全体としては比較的人材の流動性が高い傾向にあります。
これは、税理士資格を持つ専門職が独立開業を目指すケースや、より専門性の高い業務を求めて他社に転職するケースが多いためです。
口コミ情報によると、KPMG税理士法人では専門性を高めるための研修制度や、キャリア形成支援制度が充実しており、中長期的な人材育成に取り組んでいるとのことです。



特に税理士資格取得支援や、海外研修制度などを通じて、職員のスキルアップを積極的にサポートしているようです。
福利厚生
福利厚生項目 | 内容 |
---|---|
健康保険 | 健康保険組合加入 |
厚生年金 | 厚生年金保険加入 |
研修制度 | 専門研修・海外研修あり |
資格取得支援 | 税理士資格取得支援制度 |
働き方支援 | フレックスタイム制度 |
KPMG税理士法人では、専門性向上のための研修制度が特に充実しており、税理士としてのスキルアップを目指す職員に対して手厚い支援を提供しています。
健康保険や厚生年金などの基本的な社会保険制度に加えて、税理士資格取得支援制度や海外研修制度など、専門職としての成長を支援する制度が整備されています。
また、働き方改革の一環として、フレックスタイム制度の導入や、リモートワーク制度の整備にも取り組んでいるとのことです。
業界トップクラスの研修制度が整っています。世界から旬の情報や、税務の大御所からのレポートなど、勉強したいなら、いくらでも勉強できます。あくまでも本人次第です。また、英語の研修制度もあり、海外オフィスへ三か月の発見や、フィリピンでの語学研修などの精度も完備していて、手を挙げれば、基本チャンスが回ってきます。
引用:OpenWork|働きがい・成長、コンサルタント、在籍3年~5年、男性
キャリアパス
KPMG税理士法人におけるキャリアパスは、税理士資格の有無や専門領域によって多様な道筋が用意されています。
新卒入社の場合、まずはアシスタント業務からスタートし、税務業務の基礎を学びながら税理士資格の取得を目指します。
資格取得後は、スタッフ、シニアスタッフ、マネージャー、パートナーといった段階的な昇格パスが設けられており、経験と実績に応じてキャリアアップが可能です。
また、税務コンサルティングやアドバイザリー業務など、専門性の高い分野への転向も可能で、個人の志向や能力に応じたキャリア形成が期待できるでしょう。
KPMG税理士法人はどんな会社?|年収が高い理由・今後の展望も解説
KPMG税理士法人の事業内容や特徴、年収水準の背景について詳しく解説していきます。
世界的なネットワークを持つ大手税理士法人として、どのような強みを持ち、今後どのような展望を描いているのかを見ていきましょう。
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主な事業・サービス内容
項目 | 内容 |
---|---|
設立 | 2004年1月 |
代表 | 宮原 雄一 |
人員 | 約960名 |
本社所在地 | 東京都港区六本木1-6-1 |
事業所 | 東京、大阪、名古屋、京都、広島、福岡 |
主要サービス | 税務コンプライアンス、税務コンサルティング |
KPMG税理士法人は、2004年1月に設立された約960名の職員を擁する大手税理士法人です。
主な事業内容として、税務コンプライアンス業務を基盤として、企業活動における税務コンサルティングサービスを幅広く展開しています。
全国6拠点(東京、大阪、名古屋、京都、広島、福岡)でサービスを提供しており、地域に根差したきめ細やかな対応と、グローバルスタンダードの専門性を兼ね備えたサービスが特徴です。
特に外資系企業や大手上場企業に対する高度な税務アドバイザリーサービスを得意としており、国際税務や組織再編税制などの専門分野で高い評価を受けているといえるでしょう。
年収が高い理由
KPMG税理士法人の年収水準が高い理由として、まずBig4税理士法人としてのブランド力と専門性の高さが挙げられます。
世界的なKPMGネットワークの一員として、国際的な税務案件や複雑な企業再編案件など、高度な専門知識を要する業務を多数手がけており、その対価として高い報酬を得ています。
また、クライアント企業の多くが大手上場企業や外資系企業であり、プロジェクトの規模や複雑さに応じた付加価値の高いサービスを提供していることも、高い年収水準を支える要因です。
さらに、税理士資格を持つ専門職が多数在籍しており、高い専門性と豊富な経験を持つ人材に対して、適切な報酬を提供する人事制度が整備されていることも重要な要素といえるでしょう。
今後の展望
KPMG税理士法人の今後の展望として、デジタル化の進展に対応した新たなサービス展開が期待されています。
税務業界においてもDX(デジタルトランスフォーメーション)の波が押し寄せており、AI活用による税務業務の効率化や、クラウド技術を活用した新しい税務サービスの開発が急務となっています。
また、ESG(環境・社会・ガバナンス)への関心の高まりを受けて、サステナビリティ税務やカーボンクレジット関連の税務アドバイザリーなど、新しい分野での専門性構築も重要な課題となっています。
さらに、グローバル税制の複雑化に対応するため、国際税務分野での専門性をさらに強化し、多国籍企業のタックスプランニングニーズに応える体制の構築が今後の成長の鍵となるでしょう。
まとめ
KPMG税理士法人の平均年収は736万円と、税理士法人業界の中でも高水準の給与体系を維持しています。
年代別に見ると、25歳で623万円からスタートし、40歳で830万円に達するなど、経験と専門性の蓄積に応じた適切な昇給制度が整備されています。
職種別では税理士資格保有者が860万円と最も高く、専門性の高さが年収に反映される仕組みとなっているのが特徴です。
働き方の面では、月間残業時間43.9時間、有給消化率73.4%と、税理士法人業界としては標準的な水準を保っており、働き方改革への取り組みも見られます。
Big4税理士法人として世界的なネットワークを活用した高度な専門サービスを提供し、約960名の職員が全国6拠点で活躍しています。
今後はDX化の進展やESG分野への対応など、新たな専門領域への展開が期待されている点もポイントです。



税理士としてのキャリアを積みたい方にとって魅力的な環境が整っているといえるでしょう。
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