株式会社キーエンスは、大阪府に本社を置き、工場の生産自動化を支援する電気機器の製造・販売企業大手です。
自動制御機器や計測機器、情報機器や光学顕微鏡、電子顕微鏡などを製造・販売しています。
特に海外での売上比率が高く、現地法人を世界各地に設立しています。
本記事では、キーエンスの平均年収や年代別・役職別の年収についてまとめました。
編集部キーエンスへの転職・就職を考えている方は、ぜひ本記事を参考に情報を集めてください。
本記事の要点はこちら
キーエンスの平均年収は?
有価証券報告書によると、キーエンスの平均年収は約2,039万円です。
平均年齢34.8歳、平均勤続年数11.1年となっています。
キーエンスの年代別年収は?
| 年代 | 平均年収 |
|---|---|
| 20代 | 892万円 |
| 30代 | 1,360万円 |
| 40代 | 1,856万円 |
| 45歳 | 2,015万円 |
年功序列の傾向があり、年齢とともに着実に年収が上がる給与体系です。
キーエンスの中途採用率は?
具体的な数値は公開されていませんが、平均年齢34.8歳、平均勤続年数11.1年から、中途採用を積極的に行っていると考えられます。
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キーエンスの平均年収は2,039万円|同業他社との比較
有価証券報告書によると、キーエンスの平均年収は2,039万円です。
半導体・電子・精密機器業界の平均年収654万円より1,385万円高く、極めて高い水準であることがわかります。
キーエンスと他社の年収を比較
キーエンスの年収を同業他社と比較すると、水準の高さが際立ちます。
以下は、主要な電子機器メーカーとの年収比較表です。
| 企業名 | 平均年収 | 平均年齢 | データソース |
|---|---|---|---|
| キーエンス | 2,039万円 | 34.8歳 | 有価証券報告書 |
| ファナック | 1,164万円 | 39.9歳 | 有価証券報告書 |
| 東京エレクトロン | 1,354万円 | 43.5歳 | 有価証券報告書 |
| 村田製作所 | 803万円 | 40.1歳 | 有価証券報告書 |
| オムロン | 821万円 | 44.5歳 | 有価証券報告書 |
キーエンスは、同業他社と比較して約700万円から1,200万円以上高い年収水準となっています。
特に注目すべきは、平均年齢が34.8歳と比較的若いにもかかわらず、40代が中心の他社を大きく上回る年収を実現している点です。
キーエンス独自の業績連動型賞与制度と、高い付加価値を生み出すビジネスモデルが背景にあると考えられます。
キーエンスにおける給与体系|年代別・役職別の年収は?
キーエンスの給与体系は、基本給に加えて業績連動型の賞与が大きなウェイトを占める特徴があります。
賞与は年4回支給され、会社の業績と個人の評価に応じて変動します。
年収の約44%を賞与が占めており、業績が好調な年には更なる上積みが期待できる仕組みです。
役職別の年収
キーエンスの給与体系は、クラス制度と呼ばれる階級制を採用しています。
クラスは2から8までの7段階に分かれており、新卒入社の場合はクラス2からスタートします。
各クラスの年収目安は以下の通りです。
- クラス2:600〜700万円(1年目)
- クラス3:900〜1,100万円(2〜3年目)
- クラス4:1,200〜1,500万円(3〜7年目)
- クラス5(リーダー):1,800〜2,300万円(6年目〜)
- クラス6(機種責任者):2,500〜3,000万円(9年目〜)
- クラス7(エリアマネージャー):3,000〜4,000万円(15年目〜)
- クラス8:4,000万円〜
クラス5までは業績と評価によってほとんどの社員が到達可能です。
クラス6以上は管理職となり、機種責任者やエリアマネージャーなど限られたポジションのみとなります。
海外勤務になると、上記の年収が1.5倍程度アップするため、クラス6でも4,000万円近くの年収が期待できます。
年代別の年収
キーエンスの年代別年収は、OpenWorkによると以下の通りです。
| 年齢 | 平均年収 | 年収レンジ |
|---|---|---|
| 25歳 | 892万円 | 596〜1,335万円 |
| 30歳 | 1,360万円 | 909〜2,036万円 |
| 35歳 | 1,676万円 | 1,120〜2,508万円 |
| 40歳 | 1,856万円 | 1,240〜2,778万円 |
| 45歳 | 2,015万円 | 1,346〜3,015万円 |
キーエンスでは、30歳で平均年収1,360万円、40歳で1,856万円と、年齢とともに着実に年収が上昇していきます。
特に25歳から30歳にかけての伸びが最も大きく、468万円の増加が見られます。
若手のうちに実力を発揮した社員が、クラスアップによって大幅な年収増を実現できる仕組みがあるためです。
年収レンジの幅が広いのは、同じ年齢でもクラスや評価によって年収に差が出ることを示しています。
残業代
キーエンスの残業代は、基本給にもとづいて算出されます。
OpenWorkによると、平均残業時間は月56.5時間、残業代は月10〜15万円程度が目安です。
ただし、キーエンスは基本給の比率が低く抑えられているため、残業代の額は他社と比較してそれほど高くありません。
実際に、年収に占める残業代の割合は約12%程度です。
残業時間は部署やプロジェクトによって変動しますが、営業職では顧客対応のため残業が発生しやすい傾向にあります。



一方で、開発部門では比較的計画的に業務を進められるため、残業時間は営業職より少ない傾向です。
賞与(ボーナス)
キーエンスの賞与制度は、業績連動型が特徴です。
年4回(3月、6月、9月、12月)の賞与があり、年収に占める賞与の割合は約44%と非常に高い水準です。
基本的にボーナスが大きなウェイトを占めており、評価が高ければボーナスの額も大きくなる。
引用:Openwork|年収・給与制度|法人営業職、在籍3〜5年、新卒入社、男性
賞与額は、会社の業績(従業員一人当たりの営業利益)とクラス、個人評価によって決まります。
- 会社の業績に連動するため、好業績時には大幅な増額
- 個人評価によって賞与額が変動(評価が1段階変わると年収50万円以上の差)
- 若手のうちから高額賞与を受け取れる
業績が好調な年には、クラス4で年間600万円、クラス5で800万円を超える賞与を受け取ることも珍しくありません。
一方で、業績が低迷すると賞与額も減少するため、年収の安定性という点では注意が必要です。
各種手当
キーエンスの各種手当は、必要最低限の内容となっています。
主な手当は以下の通りです。
- 住宅手当:首都圏は月4万円程度
- 転勤手当:転勤距離に応じて数十万円単位で支給
- 通勤手当:実費支給
住宅手当は他社と比較して特別高いわけではありませんが、高い基本給と賞与でカバーされています。
転勤手当は距離に応じて手厚く、引越し費用を大幅に上回る額が支給されるケースもあります。



その他、確定拠出年金制度や持ち株制度などもあり、長期的な資産形成をサポートする仕組みも整っています。
男女の年収差
キーエンスの男女の賃金差異は、有価証券報告書によると以下の通りです。
| 区分 | 男女の賃金差異(%) |
|---|---|
| 全労働者 | 41.8 |
| 正規雇用労働者 | 42.2 |
| パート・有期労働者 | 111.3 |
全労働者で見ると、女性の賃金は男性の41.8%となっています。
男女間の勤続年数の違いや、役職構成の差が影響していると考えられます。
キーエンスは実力主義を掲げており、性別に関わらず成果を出せば高い評価を得られる環境です。
しかし、営業職の割合が高く、かつ長時間労働が発生しやすい環境であるため、結果として男性社員の比率が高くなっている側面もあります。
キーエンスの働き方|残業時間・離職率・福利厚生は?
キーエンスの働き方については、高年収の裏にある厳しい労働環境が注目されがちです。
ここでは、実際の残業時間や離職率、福利厚生について解説します。
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残業時間
キーエンスの平均残業時間は、OpenWorkによると月56.5時間です。
1日あたり約3時間の残業に相当し、他社と比較してやや長い水準と言えます。
また、部署や職種によって残業時間は大きく異なります。
- 営業部門:顧客対応のため残業が多め(月60〜80時間程度)
- 開発部門:プロジェクトの進捗による(月40〜60時間程度)
- 管理部門:比較的少なめ(月30〜50時間程度)
キーエンスでは「働く日は徹底的に働き、休む日はしっかり休む」というメリハリのある働き方が推奨されています。
休日出勤は基本的に少なく、有給消化率は34.9%となっています。
ただし、営業職では顧客の都合により、時間外の対応が求められることもあるため、注意が必要です。
離職率・平均勤続年数
キーエンスの平均勤続年数は11.1年です。
電子機器業界の平均勤続年数(約15年)と比較するとやや短い水準ですが、若手の採用が積極的に行われていることも影響しています。
離職率の具体的な数値は公開されていませんが、若手のうちに高年収を得て転職するケースや、激務に耐えられず退職するケースが一定数見られます。
確かに給与は高く、やりがいもありましたが、プライベートの時間はほとんどなく、仕事中心の生活が当たり前になっていました。とくに、営業職は成果がすべての世界であり、数字を出し続けるプレッシャーは常につきまといます。将来を考えたときに、ずっとこの環境で働き続けるイメージが持てず、退職を決意しました。
引用:Openwork|退職検討理由|営業、在籍3〜5年、新卒入社、男性
一方で、実力主義の環境で成果を出し続けられる社員は長期勤続する傾向です。



キーエンスは「稼ぎながらスキルを磨く場」として割り切り、数年で転職する人も少なくありません。
福利厚生
キーエンスの福利厚生は、必要最低限の内容にとどまっています。
高い給与で福利厚生をカバーする方針のため、手厚い福利厚生を期待する方には物足りなく感じるかもしれません。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 社会保険 | 完備(健康保険、厚生年金、雇用保険、労災保険) |
| 住宅手当 | 首都圏4万円程度 |
| 確定拠出年金 | あり |
| 持ち株制度 | あり |
| 社員寮・社宅 | なし |
| 育児支援 | 育児休業制度あり |
社員寮や社宅がない点、カフェテリアプランのような選択型福利厚生がない点は、他の大手企業と比較してシンプルな内容です。
しかし、高い給与水準があるため、各自で住宅や生活面を充実させられます。
さらに、男性の育児休業取得率は72.9%と高く、ワークライフバランスへの配慮も進んでいます。
キャリアパス
キーエンスのキャリアパスは、クラス制度にもとづいた明確な昇進ルートがあります。
新卒入社の場合、クラス2からスタートし、実力と評価によって順次クラスアップしていく仕組みです。
- クラス2→3:入社1〜3年で自動的に昇格
- クラス3→4:試験合格が必要(入社3〜5年程度)
- クラス4→5:試験とマネージャー推薦が必要(入社5〜10年程度)
- クラス5→6:機種責任者選抜試験(入社10年以降、限られた人数)
- クラス6→7以上:エリアマネージャーや事業部責任者(選抜)
クラス5までは努力次第で到達可能ですが、クラス6以上は管理職ポストが限られているため、選抜される必要があります。
評価は四半期ごとに実施され、売上成績だけでなく、プロセス(行動量や提案力)も重視されます。
若手のうちは特にプロセスの比重が高いため、結果が出ていなくても一定の評価を得ることが可能です。



一方で、クラスが上がるにつれて結果の比重が高まり、明確な成果が求められるようになります。
キーエンスはどんな会社?|年収が高い理由・今後の展望も解説
キーエンスは、なぜこれほど高い年収を実現できているのでしょうか。
その理由は、独自のビジネスモデルと高い付加価値にあります。
※クリックすると読みたい箇所にスキップできます
主な事業・サービス内容
キーエンスの主な事業は、工場自動化(FA)機器の開発・製造・販売です。
センサや測定器、画像処理システムやレーザーマーカー、顕微鏡など、幅広い製品ラインナップを展開しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 社名 | 株式会社キーエンス |
| 本社所在地 | 大阪市東淀川区東中島1丁目3番14号 |
| 従業員数 | 3,205人 |
| 設立 | 1974年 |
| 資本金 | 306億円 |
| 売上高 | 7,904億円(2025年3月期) |
キーエンスの事業は、大きく分けてファクトリー・オートメーション(FA)事業と研究開発支援事業の2つに分かれます。
FA事業では、製造業の生産ラインで使用されるセンサや画像処理システムを提供し、品質向上や自動化を支援する事業です。
研究開発支援事業では、マイクロスコープや測定器など、研究開発現場で使用される高精度機器を展開しています。



いずれの事業も、顧客の課題解決に直結する高付加価値な製品を提供することで、高い利益率を実現しています。
年収が高い理由
キーエンスの年収が高い理由は、以下の3つに集約されます。
- 高い営業利益率:50%を超える営業利益率を誇る
- ファブレス経営:工場を持たず、開発と販売に集中
- 業績連動型賞与:社員一人当たりの利益を還元する仕組み
キーエンスは、製造を外部に委託するファブレス経営を採用しています。
そのため、工場や設備への投資を抑え、開発と販売に経営資源を集中させられる点が特徴です。
また、直販体制を敷き、代理店を介さず顧客と直接取引することで、高い利益率を維持しています。
こうして生み出された高い利益を、業績連動型賞与として社員に還元する仕組みが、高年収の実現につながっています。
2025年3月期の営業利益率は約53%に達しており、利益の一部が従業員一人当たりの賞与として配分されるため、会社が稼げば稼ぐほど、社員の年収も上がる仕組みです。
今後の展望
キーエンスの今後の展望は、有価証券報告書によると「企画開発力の強化」と「海外事業の拡大」が重点課題です。
グローバル市場では、まだ商品の浸透度が低く、大きな成長余地があると認識されています。
特に、アジアや欧米市場での直販体制の強化により、更なる売上拡大を目指しているでしょう。
また、既存のFA事業に加え、新たな付加価値を創出するためのM&Aも視野に入れています。
持続的な成長を実現するためには、既存事業の拡大だけでなく、新規事業への投資も不可欠と考えられています。



キーエンスは今後も高い年収水準を維持しながら、グローバル展開と新規事業への挑戦を続けていくと想定されますが、業績連動型のため、景気後退時には年収が下がるリスクもあります。
まとめ
キーエンスの平均年収は2,039万円で、日本国内でもトップクラスの高年収企業です。
高年収を支えているのは、50%を超える営業利益率と業績連動型賞与の仕組みです。
年収の約44%を賞与が占めており、会社の業績が好調な年には更なる上積みが期待できます。
一方で、平均残業時間は月56.5時間とやや長めで、営業職では特に顧客対応による残業が発生しやすい傾向にあります。
キーエンスの働き方は、「稼ぐ力」と「厳しさ」が共存する環境と言えるでしょう。
高年収を得られる一方で、実力主義の評価制度と高い業務量に対応できる覚悟が必要です。
自分のキャリアプランと照らし合わせて、キーエンスでの働き方が自分に合っているかをしっかり見極めることが大切です。



転職や就職を検討している方は、本記事の情報を参考に、キーエンスという企業を多角的に理解したうえで判断してください。
運営者情報
「トレオンメディア」は東京都渋谷区にオフィスを構える株式会社トレオンが運営しています。当社は厚生労働省から有料職業紹介事業の認可を取得し、求職者の転職支援や求人企業の採用活動のサポートをメインに活動しております。
| 会社名 | 株式会社トレオン |
| 所在地 | 東京都渋谷区恵比寿西1-33-6 1F |
| 公式サイト | https://tleon.co.jp/ |
| 法人番号 | 6011001157541(国税庁) |
| 有料職業事業厚生労働大臣許可番号 | 13-ユ-316110(人材サービス総合サイト) |
| 適格請求書事業者登録番号 | T6011001157541(国税庁) |
2025年8月時点






