【2025年最新版】ハウス食品の平均年収は828万円！同業他社との比較や年代別・役職別年収も解説

ハウス食品株式会社は、カレーやスパイス、スナック菓子などを製造・販売する大手食品メーカーです。

「バーモントカレー」や「とんがりコーン」などのロングセラー商品で知られ、日本の食卓に欠かせない存在となっています。

本記事では、ハウス食品株式会社の平均年収や年代別・役職別の年収について解説します。

本記事の要点はこちら

ハウス食品の平均年収は828万円｜同業他社との比較

有価証券報告書によると、ハウス食品株式会社の平均年収は828万円です。

平均年齢41.8歳、平均勤続年数14.9年という数値から、長期的なキャリア形成を通じて年収を積み上げていく企業文化が見て取れます。

食品業界の中でも安定した給与水準を誇るハウス食品は、長く働くことでしっかりとした年収を得られる環境といえるでしょう。

ハウス食品と他社の年収を比較

ハウス食品の年収水準を、同業他社と比較してみましょう。

食品業界の主要企業との比較により、ハウス食品の給与水準の位置づけが明確になります。

企業名	平均年収	平均年齢	平均勤続年数	データソース
ハウス食品	828万円	41.8歳	14.9年	有価証券報告書
味の素	1,037万円	44.3歳	19.4年	有価証券報告書
キユーピー	688万円	42.0歳	16.1年	有価証券報告書
江崎グリコ	845万円	43.9歳	13.5年	有価証券報告書
明治	1,037万円	45.7歳	20.9年	有価証券報告書

ハウス食品の平均年収は、食品業界の中で中程度の水準です。

平均勤続年数14.9年という数値は、従業員の定着率の高さを示しており、働きやすい環境が整っていることがうかがえます。

ハウス食品における給与体系｜年代別・役職別の年収は？

ハウス食品の給与体系は、年功序列を基本としながらも成果に応じた評価制度を導入しています。

年代や役職によって年収がどのように変化するのか、詳しく見ていきましょう。

役職別の年収

ハウス食品の役職別年収は、一般社員からスタートし、主任・係長・課長・部長とキャリアを積むことで、年収も段階的に上昇していく仕組みです。

管理職に昇進すると、年収は大きく跳ね上がり、課長クラスで800万円前後、部長クラスになると1,000万円を超える年収も期待できるでしょう。

ただし、管理職への昇進には一定の年数と実績が求められるため、若手のうちは年功序列的な昇給が中心となります。

OpenWorkの口コミでは「評価基準が抽象的で、成果を上げても大きく評価されにくい」という声もあり、評価制度の透明性には改善の余地があるかもしれません。

年代別の年収

ハウス食品の年代別年収を、OpenWorkをもとに詳しく見ていきましょう。

年齢	平均年収	年収レンジ	月給目安
25歳	400万円	350～450万円	27万円
30歳	550万円	500～650万円	37万円
35歳	650万円	600～750万円	43万円
40歳	750万円	700～850万円	50万円
45歳	850万円	800～950万円	57万円
50歳	900万円	850～1,000万円	60万円

ハウス食品の年代別年収を詳しくみると、30代後半から40代にかけて、役職の昇進とともに年収が大きく伸びる傾向です。

新卒入社の場合、25歳で年収400万円程度からスタートし、30歳で550万円、40歳で750万円と着実にステップアップしていきます。

50代になると900万円を超える年収も視野に入り、長期的なキャリア形成によって安定した収入を得られる企業といえるでしょう。

残業代

ハウス食品の残業代は、法定通りに支給される仕組みとなっています。

OpenWorkによると、月間平均残業時間は21.1時間と、食品業界の中では比較的少ない水準です。

残業代は基本給をベースに計算され、時間外労働に対しては1.25倍、深夜労働には1.5倍の割増賃金が支払われます。

ただし、管理職に昇進すると残業代の支給対象外となるため、役職によっては実質的な時給が下がるケースもあるでしょう。

口コミでは「残業時間は部署によって差があり、営業部門では繁忙期に残業が増える」という声も見られます。

賞与（ボーナス）

ハウス食品の賞与は、年2回（夏・冬）支給される仕組みです。

OpenWorkによると、賞与の支給月数は年間5～6ヶ月分程度が標準的とされています。

賞与は基本給の5.5ヶ月分がデフォルトです。

引用：Openwork｜年収・給与制度｜生産技術、在籍3〜5年、男性

業績連動部分と個人評価部分で構成されており、会社全体の業績が好調な年は支給額が増える傾向です。

ただし、OpenWorkの口コミでは「個人評価による賞与の増減幅が小さく、成果を上げても大きな差がつきにくい」という指摘もあります。

各種手当

ハウス食品では、基本給に加えて各種手当が支給されます。

主な手当として、住宅手当・家族手当・通勤手当・営業手当などがあります。

住宅手当は独身寮や借り上げ社宅制度が利用でき、自己負担を大幅に抑えられる点が魅力です。

家族手当は配偶者や子どもの人数に応じて支給され、扶養家族が多いほど手厚いサポートを受けられます。

営業職には営業手当が支給され、外勤業務の負担に対する補償がなされています。

これらの手当を合わせると、月額数万円程度が基本給に上乗せされるため、実際の手取り額は基本給よりも高くなるでしょう。

男女の年収差

ハウス食品における男女の年収差について見ていきましょう。

有価証券報告書によると、女性労働者の割合は25.8%、管理職に占める女性比率は10.5%です。

また女性管理職を増やそうといった流れがあるため、上を目指したい人にはチャンスはあると思う。

引用：Openwork｜女性の働きやすさ｜営業、在籍5〜10年、女性

OpenWorkでは「同一労働・同一等級において男女の賃金差はない」とされており、基本的には男女平等な給与体系が整備されています。

ただし、管理職への登用率や職種配置の違いから、結果的に平均年収に差が生じている可能性があります。

育児休業取得率は女性100%、男性70%と高水準であり、ワークライフバランスを重視した制度が整っているでしょう。

ハウス食品の働き方｜残業時間・離職率・福利厚生は？

年収だけでなく、働きやすさも企業選びの重要なポイントです。

ハウス食品の残業時間や離職率、福利厚生について詳しく見ていきましょう。

残業時間

ハウス食品の残業時間について、OpenWorkと有価証券報告書のデータから見ていきましょう。

項目	時間・率
月間平均残業時間	21.1時間
一月当たりの平均残業時間	10.9時間
有給休暇消化率	70.4%
有給休暇取得率	66.5%

ハウス食品の残業時間は、食品業界の中では比較的少ない水準です。

有給休暇消化率も70%前後と高く、ワークライフバランスを重視した働き方ができる環境が整っています。

OpenWorkによると、「部署によって残業時間に差があり、営業部門では繁忙期に残業が増える」という声がある一方、「全社的に残業削減の取り組みが進んでいる」という評価も見られます。

そのため、長時間労働が問題となりにくい職場環境といえるでしょう。

離職率・平均勤続年数

ハウス食品の平均勤続年数は、有価証券報告書によると14.9年です。

食品業界の中でも高い水準であり、従業員の定着率の高さを示しています。

採用10年後の継続雇用割合は男性63%、女性53%となっており、長期的なキャリア形成を実現している社員が多いことがわかります。

離職率の具体的な数値は公開されていませんが、平均勤続年数の長さから、離職率は比較的低いと推測でき、安定志向の方には適した職場環境といえるでしょう。

福利厚生

ハウス食品の福利厚生は、大手食品メーカーならではの充実した内容となっています。

主な福利厚生制度は以下の通りです。

特に住宅関連の福利厚生が手厚く、独身寮や借り上げ社宅制度により、住居費の負担を大幅な軽減が可能です。

育児休業取得率も男女ともに高く、子育てと仕事の両立がしやすい環境が整っています。

また、OpenWorkの口コミでは「福利厚生は充実しており、特に住宅補助が手厚い」という評価が多く見られます。

ハウス食品はワークライフバランスを重視したい方にとって、魅力的な制度が揃っているといえるでしょう。

キャリアパス

ハウス食品のキャリアパスは、年功序列を基本としながらも、公募制度など自発的なキャリア形成の機会も用意されています。

OpenWorkによると、年1回の公募制度があり、希望する部署への異動にチャレンジできる仕組みがあります。

たとえば営業・マーケティング・研究開発・生産管理など、幅広い職種での募集があり、社内でのキャリアチェンジも可能です。

ただし、「公募制度はあるが、実際に異動が叶うかは部署の状況による」という声もあり、必ずしも希望通りのキャリアパスを描けるとは限りません。

また、管理職への昇進は、一定の年数と実績が求められるため、若手のうちは年功序列的なキャリアパスが中心となります。

ハウス食品はどんな会社？｜年収が高い理由・今後の展望も解説

ハウス食品がどのような事業を展開し、なぜ高い年収水準を維持できるのか、詳しく見ていきましょう。

主な事業・サービス内容

項目	内容
社名	ハウス食品株式会社
本社所在地	東京都千代田区紀尾井町6-3
従業員数	480人
設立	1947年
資本金	9,948百万円
年間売上高	192億13百万円（2025年3月期）

ハウス食品株式会社は、カレーやスパイス、スナック菓子などを製造・販売する大手食品メーカーです。

1963年に発売した「バーモントカレー」は、日本のカレー市場でトップシェアを誇るロングセラー商品となっています。

主力事業は香辛・調味加工食品事業で、カレールウ・シチュールウ・スパイス・レトルト食品などを展開しています。

スナック食品では「とんがりコーン」が有名で、子どもから大人まで幅広い層に愛されている商品です。

近年では健康志向の高まりを受け、「ウコンの力」などの健康食品事業にも力を入れています。

年収が高い理由

ハウス食品の年収が高い理由は、主に以下の3点にあります。

複数の要因が組み合わさることで、従業員に高い給与水準を提供できる経営基盤が整っているといえるでしょう。

今後の展望

ハウス食品の今後の展望は、国内事業の強化とグローバル展開の加速にあります。

国内では、少子高齢化による市場縮小に対応するため、健康志向商品の開発や、調理の簡便性を追求した商品の投入を進めています。

特に、一人暮らしや共働き世帯の増加に対応した少量パックや時短商品の展開が期待されるでしょう。

海外では、アメリカでの豆腐事業の拡大や、東南アジアでのカレー事業の強化が計画されています。

有価証券報告書によると、第八次中期計画では「食で健康」をテーマに、グローバルなバリューチェーン構築による成長をめざしています。

スパイス系・機能性素材系・大豆系・付加価値野菜系の4つのバリューチェーンを軸に、国内外での事業拡大を図る方針です。

まとめ

ハウス食品株式会社の平均年収は828万円と、食品業界の中で標準的な水準です。

年功序列を基本としながらも、成果に応じた評価制度も導入されており、長期的なキャリア形成を通じて着実に年収を積み上げていける環境が整っています。

また、平均勤続年数14.9年という数値は、従業員の定着率の高さを示しており、長く安心して働ける環境が整っているといえます。

ただし、成果主義的な要素は限定的で、年功序列的なキャリアパスが中心となるため、若手のうちから高い年収を求める方には物足りなさを感じる可能性もあるでしょう。

一方で、安定した経営基盤と充実した福利厚生、ワークライフバランスを重視した職場環境は、長期的なキャリア形成を望む方にとって魅力的な選択肢となります。