EY税理士法人の年収は744万円！Big4税理士法人の給与体系を徹底解説

EY税理士法人は、アシュアランス、税務、トランザクションおよびアドバイザリーなどの分野におけるサービスを中心に提供している税理士法人です。

EYグローバルネットワークを駆使して、各国税務機関や規則改正の最新動向を把握し、変化する企業のビジネスニーズに合わせて税務の最適化と税務リスクの低減を支援しています。

本記事では、EY税理士法人の平均年収を紹介します。

また、EY税理士法人の年代別・役職別の年収や、中途採用の難易度についても解説します。

本記事の要点はこちら

EY税理士法人の平均年収は744万円

OpenWorkによると、EY税理士法人の平均年収は744万円となっています。

この数値は正社員79人のデータに基づいており、平均年齢34歳という比較的若い年齢層での平均年収としては高水準といえるでしょう。

EY税理士法人と他社の年収を比較

企業名	平均年収（推定）	OpenWork評価
EY税理士法人	744万円	3.75
KPMG税理士法人	736万円	3.82
デロイト トーマツ税理士法人	766万円	3.74
PwC税理士法人	795万円	3.69
税理士法人山田&パートナーズ	637万円	3.65

しかし、グローバルファームとしてのブランド力や研修制度の充実度なども含めて考えると、総合的な待遇面での魅力は非常に高いといえるでしょう。

EY税理士法人における給与体系｜年代別・役職別の年収は？

EY税理士法人の給与体系について、役職別や年代別の年収、賞与制度などを詳しく見ていきましょう。

同社では実力主義に基づく評価制度が導入されており、個人の成果や貢献度に応じて年収が決定される仕組みとなっています。

努力した人、成果を上げた人に対し、正当に評価してくれると感じています。年齢や入社年に関係なく、仕事ができる人はどんどん昇格していきます。

引用：OpenWork｜年収・給与制度、専門職、在籍3～5年、男性

一方で、上司の意見が大きく影響されるとの意見もあるため、部署や職種によって異なる可能性があります。

上司の独断で決められる部分があり、何が評価されて何が評価されなかったのか、全くわからなかった。

引用：OpenWork｜年収・給与制度、バックオフィス、在籍3～5年、女性

役職別の年収

役職	平均年収	年収幅
税理士	788万円	550万円 ～ 1000万円
スタッフ	644万円	460万円 ～ 900万円
税務	693万円	450万円 ～ 1000万円
コンサルタント	894万円	500万円 ～ 1400万円
GCR	641万円	320万円 ～ 1000万円

役職別の年収を見ると、コンサルタント職が最も高く894万円となっています。

税理士資格を持つ職員の平均年収は788万円で、専門資格に見合った高い報酬が設定されていることがわかります。

スタッフレベルでも644万円と一般的な企業と比較して高水準です。

年代別の年収

年齢	推定年収	推定年収幅
25歳	594万円	428万円 ～ 823万円
30歳	673万円	485万円 ～ 933万円
35歳	720万円	519万円 ～ 998万円
40歳	810万円	584万円 ～ 1123万円
45歳	953万円	687万円 ～ 1321万円

年代別の年収推移を見ると、20代後半から40代にかけて着実に年収が上昇していることがわかります。

特に40代以降では年収800万円を超える水準となり、専門性の蓄積とともに高い報酬を得られる環境が整っているといえるでしょう。

優秀な人材であれば年齢に関係なく高い年収を実現できる可能性があり、実力主義の評価制度が反映されているといえるでしょう。

残業代

EY税理士法人では、残業代について適切に支給される制度が整備されているとのことです。

税務業界の特性上、決算期や申告期には業務量が増加する傾向にあるため、その時期の労働時間管理と残業代の適切な支給が重要なポイントとなります。

同社では働き方改革にも積極的に取り組んでおり、効率的な業務運営による労働時間の適正化を図っているといえるでしょう。

給与は低くマネージャー以下は半分くらいが残業代になる。残業代自体は支給されるので働いた分は報われていると感じる。

引用：OpenWork｜年収・給与制度、税理士、在籍5～10年、男性

基本給は低いので、残業代で稼ぐ感じ。

引用：OpenWork｜年収・給与制度、税理士、在籍3年未満、女性

賞与（ボーナス）

EY税理士法人の賞与制度は、個人の成果と会社の業績を反映した支給体系となっています。

年2回の賞与支給が基本となっており、個人の評価や担当案件の成果に応じて支給額が決定されるのが一般的です。

年2回、合計4ヶ月分の賞与にプラスして評価による特別賞与が支給されます。

引用：OpenWork｜年収・給与制度、税務、在籍3年未満、男性

賞与は年に2回ですが、これは年俸を15.5で割ったうちの3.5ヶ月分と人事評価によるものです。
業績よる変動は特にないかと思います。秋の業績連動賞与は部署やチームの売上、また個人のパフォーマンスにより大きく変動します。

引用：OpenWork｜年収・給与制度、税理士補助、在籍3年～5年、女性

男女の年収差

EY税理士法人では、性別に関係なく実力と成果に基づいた評価制度が導入されています。

税務の専門職という特性上、資格やスキル、実務経験が重視されるため、男女間での処遇格差は比較的少ないとされています。

ただし、ライフイベントによる働き方の変化が年収に影響する可能性もあるため、ワークライフバランスを重視した制度の充実が今後の課題といえるでしょう。

口コミでは女性が働きやすい環境との意見も多くあるものの、育児や家事との両立は困難との意見もありました。

女性が多く活躍しており、女性の役員・役職者も多いため、女性だから昇進できないといったような制限は一切なかったです。（むしろ活躍している方は女性の方が多いように感じました。）またフルフレックス・リモートワークといった制度がしっかり整っていたり、産休育休についても男女問わずしっかりとれる環境なのでまさに女性が働きやすい会社の見本のような会社だと思います。

引用：OpenWork｜女性の働きやすさ、管理部門、在籍3年未満、男性

役職についている女性も多く、女性であるからといって待遇に差が出るようなことは全くないと感じる。ただし勤務時間が長いので育児や家庭との両立はスーパーマンレベルでないと難しい印象。育休や産休は取りやすく、復帰後に左遷されたり待遇が悪くなることもない。

引用：OpenWork｜女性の働きやすさ、税務サービス、在籍3年未満、女性

EY税理士法人の働き方｜残業時間・離職率・福利厚生は？

EY税理士法人の働き方について、残業時間や離職率、福利厚生制度などを詳しく見ていきましょう。

働き方改革への取り組みも積極的に行われており、従業員が長期的に活躍できる環境づくりが進められています。

残業時間

項目	時間
残業時間（月間）	40.0 h
有給休暇消化率	72.5 %

EY税理士法人の月間残業時間は40.0時間となっており、税務業界としては標準的な水準といえるでしょう。

決算期や申告期などの繁忙期には残業時間が増加する傾向にありますが、同社では業務の効率化や人員配置の最適化により、過度な長時間労働の抑制に努めています。

有給休暇消化率は72.5%と比較的高い水準にあり、社員のワークライフバランスに配慮した職場環境が整備されているといえるでしょう。

また、フレックスタイム制度やテレワーク制度の導入により、働き方の多様性にも対応した環境づくりが進められています。

当時は働き続けていたイメージですが、いまは変わっている部分も多いそうです。在宅勤務やフレックスタイムも拡充しているので過去よりはかなりいいと思います。

引用：OpenWork｜ワーク・ライフ・バランス、税理士、在籍3～5年、男性

離職率・平均勤続年数

EY税理士法人の離職率や平均勤続年数に関する具体的な数値データは公開されていませんが、同社の働く環境や制度から推察することができます。

税務業界は専門性が高く、キャリアアップのための転職が一般的な業界であるため、一定の人材流動性があることは自然な傾向といえるでしょう。

ただし、EY税理士法人では充実した研修制度やキャリア開発支援により、長期的に働きやすい環境づくりに取り組んでいます。

福利厚生

制度名	内容
健康保険	関東ITソフトウェア健康保険組合
退職金制度	確定拠出年金制度
研修制度	EYU（グローバル研修体系）
働き方支援	フレックスタイム制、テレワーク制度
その他	ベビーシッター育児支援事業 カフェテリアプランなど

EY税理士法人では、従業員の働きやすさと長期的なキャリア形成を支援する充実した福利厚生制度が整備されています。

特に注目すべきは、グローバルファームとしての研修体系「EYU」があることで、世界水準のスキル開発機会が提供されている点です。

働き方の多様性にも配慮し、フレックスタイム制やテレワーク制度の導入により、個人のライフスタイルに合わせた働き方ができる環境が整っています。

キャリアパス

EY税理士法人では、従業員の専門性向上とキャリア発展を支援する体系的なキャリアパスが用意されています。

スタッフレベルから始まり、シニア、マネージャー、シニアマネージャー、パートナーへと段階的に昇進できる明確な道筋が示されています。

また、税務コンプライアンス、国際税務、M&A税務、移転価格など、専門分野に特化したキャリア形成も可能で、個人の適性や興味に応じた成長ができる環境です。

海外研修や他国のEYオフィスでの勤務機会もあり、グローバルな視点での専門性を身につけることも可能でしょう。

EY税理士法人はどんな会社？｜年収が高い理由・今後の展望も解説

EY税理士法人は、世界最大級の会計ファームであるEYグループの日本における税務部門として、グローバル企業から中小企業まで幅広いクライアントに高品質な税務サービスを提供しています。

ここでは、EY税理士法人の主な事業内容や年収が高い理由、今後の展望について詳しく解説します。

主な事業・サービス内容

項目	内容
設立	2002年
代表	蝦名 和博
本社所在地	東京都千代田区有楽町一丁目1番2号　東京ミッドタウン日比谷 日比谷三井タワー
事業所	東京、大阪、名古屋、福岡、沖縄
主要サービス	法人・国内税務全般

EY税理士法人は、2002年に設立された税理士法人で、アシュアランス、税務、トランザクション、アドバイザリーの各分野における世界的なリーダーとして、高品質なサービスを提供しています。

同法人の専門領域は多岐にわたり、税務コンプライアンス、国際税務戦略、M&A、組織再編、移転価格などの高度な専門知識を要する分野で豊富な実績を持っています。

サービス分野	主な内容
企業税務アドバイザリー・税務コンプライアンス	国内税務、連結納税、税務申告書作成、税務調査対応
国際税務戦略およびM&A・組織再編	移転価格、クロスボーダー取引、M&A税務デューデリジェンス
間接税戦略	消費税最適化、関税プランニング、VAT/GST管理
グローバル規模の人材マネジメント	国際人事税務、PE認定対策、役員報酬アドバイス
TTT（Tax Technology and Transformation）	テクノロジーを活用した税務オペレーション最適化

特に注目すべきは、同法人が推進するTax Technology and Transformation（TTT）です。

これはAIやビッグデータなどの最新テクノロジーを活用し、従来手作業で行われていた税務業務を効率化・自動化する取り組みで、クライアントの税務プロセス改革をサポートしています。

年収が高い理由

EY税理士法人の年収が高い理由として、以下の要因が挙げられるでしょう。

まず、世界最大級の会計ファーム「Big4」の一角として、グローバルネットワークを活かした高付加価値サービスを提供している点が大きな要因です。

同法人では、移転価格、国際税務、M&A税務など、高度な専門知識を要する分野に特化しており、これらの領域の専門家として市場価値の高い人材が集まっているのが特徴といえるでしょう。

また、グローバル企業や大手日本企業をクライアントとしており、複雑で大規模な案件を手がけることが多く、それに見合った対価を得られる環境にあります。

海外派遣プログラムやクライアント出向、クロスアサインなど、個人のスキルアップを支援する制度が充実している点も年収水準の高さにつながっているでしょう。

今後の展望

EY税理士法人は、「Building a better working world（より良い社会の構築）」をミッションとして掲げ、今後もさらなる成長が期待される分野に注力していく方針です。

特に重視しているのが、デジタル化とテクノロジーの活用です。

AIやIoT、ビッグデータなどの最新技術を税務業務に活用し、クライアントの業務効率化と税務リスクの軽減を支援する取り組みを強化しているとのことです。

また、日本企業のグローバル展開がますます加速する中、海外M&Aや国際取引に関する税務サポートの需要も高まっており、同法人の国際税務の専門性がさらに重要性を増していくでしょう。

さらに、ESGやサステナビリティに関する企業の取り組みが注目される中、これらの分野における税務アドバイザリーサービスの提供も今後の成長分野として期待されています。

まとめ

EY税理士法人は、世界最大級の会計ファームであるEYグループの日本における税務部門として、高度な専門性と豊富な実績を持つプロフェッショナルファームです。

OpenWorkのデータによると、同社の平均年収は744万円と高い水準にあり、25歳で約594万円、45歳では953万円と、年齢とともに着実な年収アップが期待できる環境が整っています。

年収が高い理由として、Big4の一角としてのブランド力、国際税務や移転価格などの高度な専門性、高付加価値サービスの提供などが挙げられます。

今後の展望としては、デジタル化・AI活用の推進、日本企業のグローバル展開支援、ESG・サステナビリティ分野での税務アドバイザリー強化などが期待されています。