INPEXの年収は1,168万円｜年代別・職種別の給与体系と働き方を徹底解説

INPEXは、日本最大手の総合エネルギー開発企業で、主に石油や天然ガスの探鉱・開発・生産を行っています。

国内外での事業展開と投資、地域社会への貢献、その両輪で持続可能な成長を目指している企業です。

本記事では、INPEXの平均年収を紹介や年代別・役職別の年収、中途採用の難易度について解説します。

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INPEXの平均年収は1,168万円

有価証券報告書によると、INPEXの平均年収は1,168万円となっており、これは国内の大手企業の中でも高水準の年収といえます。

年収範囲は450万円から2450万円と幅広く、職種や年齢、経験によって大きな差が生まれていることが分かります。

この高い年収水準は、石油・天然ガス開発事業という高度な専門性を要求される業界特性や、海外プロジェクトでの豊富な経験を評価した結果といえるでしょう。

INPEXと他社の年収を比較

企業名	平均年収	引用元
INPEX	約1,168万円	有価証券報告書
石油資源開発（JAPEX）	約1,032万円	有価証券報告書
コスモエネルギーホールディングス	約1,151万円	有価証券報告書
出光興産	約994万円	有価証券報告書
ENEOSホールディングス	約1,069万円	有価証券報告書

INPEXと同業他社の年収を比較すると、エネルギー業界全体で高い水準を維持していることが分かります。

石油開発大手企業の中でも、INPEXの1,168万円という平均年収はトップを誇ります。

この高い年収水準は、石油・天然ガス開発事業における高度な技術力と専門知識、さらには海外での長期間プロジェクトを遂行する能力が評価された結果といえます。

また、近年はクリーンエネルギー事業への転換も図っており、新たな技術領域での専門性も年収に反映されているといえるでしょう。

INPEXにおける給与体系｜年代別・役職別の年収は？

INPEXの給与体系は、基本給与に加えて残業代、賞与、各種手当から構成されており、年代や役職に応じて段階的に上昇する仕組みとなっています。

特に石油・天然ガス開発事業における専門性や海外プロジェクトでの実績が評価に大きく影響し、個人の能力と成果に応じた給与体系が採用されています。

口コミでは、給与に満足している意見が多く見受けられました。

給与制度：
給与は周囲の同世代と比べて非常に高いと感じます。ただ家賃補助等の手当類はそこまで手厚くない印象です。
ただし、海外駐在に行くと、手当が手厚く、収入面で余裕が出る話はよく聞きます。

評価制度：
評価方法については、特に良し悪しはなく、一般的な企業の人事評価と同様に思います。年功序列の風土も感じますが、優秀で業務を多く推進している社員はしっかり評価されているように思います。

引用：Openwork｜年収・給与制度、技術、在籍3～5年、女性

役職別の年収

職種	年収イメージ	年次イメージ
役職なし	450～800万円	1～11年目
係長	800～900万円	12年目～
課長代理	1,000～1,200万円	16年目～（評価次第）
課長	1,200万円以上	評価次第

INPEXにおける役職別は上記の表を参考にしてください。

OpenWorkの情報によると入社当初は年功序列的な要素が強く、勤続年数に応じて着実に昇進し年収も上昇する傾向があるとのことです。

管理職レベルでは、海外プロジェクトの経験や専門技術の習得状況、チームマネジメント能力などが評価され、年収1000万円台に到達するケースが珍しくありません。

幹部社員は職務型人事制度を導入しているが、一般社員は基本的には年功序列。

引用：Openwork｜年収・給与制度、在籍3年未満、男性

給与制度：
今後は年功序列ではなく、発揮能力やポジションによって年収が決まる予定。

評価制度：
年に2回上長との面談を行い、評価させる。

引用：Openwork｜年収・給与制度、財務経理部門、在籍5～10年、男性

年代別の年収

年齢	平均年収	年収レンジ
30歳	740万円	573万円～954万円
35歳	921万円	714万円～,1188万円
40歳	1,168万円	905万円～1,507万円
45歳	1,412万円	1,094万円～1,822万円

INPEXの年代別年収を見ると、30歳時点で740万円、40歳で1,168万円、45歳で1,412万円と、年齢とともに順調に上昇していることが分かります。

特に30代後半から40代前半にかけての年収上昇が顕著であり、この時期に年収1,000万円の大台を突破する傾向が見られます。

また、各年代で年収レンジに幅があることから、個人の能力や成果、専門性に応じて年収に差が生まれる評価制度が導入されていることが推測されます。

給与はまあまあ良いかと思います。30代終盤で1000万円の大台には乗るはずです。

引用：Openwork｜年収・給与制度、総合職、在籍3～5年、男性

近年の制度改定でだいぶ改善したものの、メーカー以上商社未満。30代後半でマネージャーになれれば同年代の中ではそれなりの競争力の給与となるが、以降の伸び幅が小さい。

引用：Openwork｜年収・給与制度、商務、幹部社員、在籍10～15年、男性

残業代

INPEXの残業代について、OpenWorkによると月間残業時間は21.2時間となっており、残業代は適切に支給されているとの口コミが多く見られます。

一方、管理職クラスでは裁量労働制が適用される場合もあり、その場合は残業代の代わりに一定の手当が支給される仕組みとなっています。

全体的に、労働基準法に準拠した適切な残業代の支給が行われており、働きやすい環境が整備されているといえます。

部署にもよるだろうが、基本的に残業代は問題なく請求できる。が、ほとんどの社員が30代半ばから後半で名ばかりの幹部社員に昇進するため、以降は残業代がつかなくなる。とはいえ、何か変事があったり繁忙期でもないかぎり、よほど能率が悪くなければ大して残業する必要もない仕事量のはずだが。

引用：Openwork｜年収・給与制度、企画職、在籍10～15年、男性

賞与（ボーナス）

INPEXの賞与については、OpenWorkの口コミによると年2回（6月・12月）支給されており、業績に応じて変動する仕組みとなっています。

石油・天然ガス価格の市況や会社全体の業績に加えて、個人の成果や目標達成度が賞与額に反映される評価制度が採用されています。

特に海外プロジェクトでの成果や新規事業の立ち上げ、技術開発での貢献などが高く評価され、賞与額の増額につながるケースが多いとのことです。

また、近年はクリーンエネルギー事業への転換に向けた取り組みも評価対象となっており、多様な専門性が賞与に反映される傾向があるといえるでしょう。

月々の給与はそこまで高給ではないが、賞与が高いので、年収としては高くなる。

引用：Openwork｜年収・給与制度、事務職、在籍5～10年、女性

賞与は会社業績で変動。夏冬合わせて5-6ヶ月分になることが多い。

引用：Openwork｜年収・給与制度、企画職、在籍10～15年、男性

男女の年収差

INPEXにおける男女の年収差について、OpenWorkの口コミによると、基本的に同一職種・同一年次であれば男女による年収格差は少ないとの声が多く見られます。

ただし、海外駐在や長期プロジェクトへの参加機会において、家庭事情等により女性の参加が制限される場合があり、結果的に年収に差が生じるケースがあるとのことです。

近年は女性の活躍推進に向けた取り組みが強化されており、育児休業制度の充実や柔軟な働き方の導入により、女性のキャリア継続をサポートする環境整備が進められています。

全体的に、性別による処遇格差の解消に向けた企業の取り組みが進んでおり、今後さらなる改善が期待されるといえるでしょう。

エンジニアにも数名女性もおり、特に性別で差があるようには感じない。

引用：Openwork｜女性の働きやすさ、エンジニア、在籍10～15年、男性

女性でも多く活躍している。エンジニア、事務職問わず、高いポジションについている女性あり。

引用：Openwork｜女性の働きやすさ、事務、在籍5～10年、男性

INPEXの働き方｜残業時間・離職率・福利厚生は？

INPEXの働き方について、石油・天然ガス開発事業という特性上、プロジェクトベースでの業務が多く、海外との時差対応や長期プロジェクトへの参加が求められる場合があります。

一方で、働き方改革の推進により労働環境の改善が図られており、従業員のワークライフバランスの向上に向けた取り組みが積極的に行われています。

残業時間

項目	時間・数値
月間残業時間	21.2時間
有給休暇消化率	57.9%

INPEXの月間残業時間は21.2時間となっており、これは一般的な企業と比較して標準的な水準といえます。

石油・天然ガス開発事業の性質上、海外プロジェクトとの調整や緊急対応により残業が発生することがありますが、適切な労働時間管理が行われているとのことです。

有給休暇消化率は57.9%となっており、プロジェクトの繁忙期を考慮すると、まずまずの水準を維持しています。

また、フレックスタイム制度の導入により、個人の業務スケジュールに応じた柔軟な働き方が可能となっているといえるでしょう。

離職率・平均勤続年数

公式のサステナビリティ・レポート2023によると、2023年度のINPEXの離職率は「1.67％」と公表されています。

厚生労働省の「令和5年雇用動向調査」では、日本の平均離職率は15.4%であるため、極めて低いことがわかります。

平均勤続年数は有価証券報告書にて公表しており、「11.6年」でした。

国税庁が発表した「民間給与実態統計調査」では平均勤続年数は「12.7 年」のため、少し短いものの平均的な年数といえます。

福利厚生

制度名	内容
住宅関連	住宅手当、社宅制度
保険制度	健康保険、厚生年金、雇用保険
休暇制度	年次有給休暇、夏季休暇、年末年始休暇
育児支援	育児休業、時短勤務制度
健康管理	定期健康診断、人間ドック補助
研修制度	新入社員研修、専門技術研修

INPEXの福利厚生は、大手企業として充実した制度が整備されています。

特に海外駐在時には現地でのサポートが充実しており、手当が手厚いといった意見がありました。

育児支援制度では、育児休業制度や時短勤務制度が整備されており、女性の働きやすい環境作りに力を入れています。

また、専門技術研修制度が充実しており、エネルギー業界の最新技術習得やキャリアアップをサポートする体制が整っているといえるでしょう。

benefitは日本ではそれほといいと思わないが、海外駐在すると手厚いです。役職手当もどんと付きます。住居は全額支給、子供の学校、医療費、光熱費もかなり会社が負担してくれます。

引用：Openwork｜年収・給与制度、海外プロジェクトコマーシャル、在籍20年以上、男性

キャリアパス

INPEXのキャリアパスについて、OpenWorkの口コミによると、技術系と事務系それぞれに明確な昇進ルートが設定されています。

技術系では、エンジニアとしての専門性を深めながら、プロジェクトマネージャーや技術統括責任者への道筋が用意されており、海外プロジェクトでの経験が高く評価されます。

事務系では、経営企画や財務、人事などの管理部門でのキャリア形成が可能で、マネジメント職への昇進機会も豊富に用意されています。

また、近年はクリーンエネルギー事業への転換に向けて、新たな技術領域でのキャリア開発機会も増えており、多様な専門性を活かしたキャリア形成が可能といえるでしょう。

INPEXはどんな会社？｜年収が高い理由・今後の展望も解説

INPEXは、日本最大級の石油・天然ガス開発会社として、世界各地でエネルギー資源の探鉱・開発・生産事業を展開しています。

近年は「INPEX Vision 2035」のもと、従来の石油・天然ガス事業に加えて、カーボンニュートラル社会の実現に向けたクリーンエネルギー事業への転換を積極的に推進しています。

主な事業・サービス内容

項目	内容
会社名	株式会社INPEX（英文商号：INPEX CORPORATION）
本社所在地	東京都港区赤坂五丁目3番1号 赤坂Bizタワー
設立	2006年（平成18年）4月3日
資本金	2,908億983万5,000円
従業員数	単体：889人、連結：3,679人
主な事業	石油・天然ガス、その他の鉱物資源の調査、探鉱、開発、生産、販売及び同事業に付帯関連する事業

INPEXは、石油・天然ガス、その他の鉱物資源の調査、探鉱、開発、生産、販売及び同事業に付帯関連する事業を主力としています。

世界20カ国以上でプロジェクトを展開しており、特にアジア・オセアニア地域を中心とした大型LNGプロジェクトにおいて高い技術力と実績を誇っています。

また、近年はCCS（二酸化炭素回収・貯留）技術やアンモニア・水素等のクリーンエネルギー事業にも積極的に参入し、エネルギー業界の脱炭素化をリードする存在として注目されています。

従業員数は単体889人、連結3,679人の規模で、高度な専門技術を持つ人材が世界各地のプロジェクトで活躍しているといえるでしょう。

年収が高い理由

INPEXの年収が高い理由として、まず石油・天然ガス開発事業という高度な専門性を要求される業界特性が挙げられます。

探鉱・開発技術、地質学、石油工学など、長年の経験と専門知識が必要な分野で事業を展開しており、これらの希少な専門スキルに対する適正な評価が年収に反映されています。

また、海外プロジェクトが多く、長期間の海外駐在や過酷な環境での業務に対する手当や危険手当なども年収を押し上げる要因となっています。

さらに、エネルギー安全保障の観点から国家的に重要な事業を担っており、社会的責任の大きさと業績の安定性も高い年収水準を支える要因です。

今後の展望

INPEXは「INPEX Vision 2035」において、2050年のネットゼロ社会実現に向けた「責任あるエネルギー・トランジション」を掲げ、事業構造の変革を進めています。

従来の石油・天然ガス事業を成長の柱として維持しながら、CCS技術やクリーン水素・アンモニア事業の拡大により、低炭素社会への貢献を目指しています。

特に、アバディLNGプロジェクトやイクシスLNGプロジェクトの実現により、アジア・太平洋地域におけるエネルギー供給の中核的役割を担う計画です。

また、再生可能エネルギーや電力事業分野での新たな挑戦により、従来のエネルギー企業から総合エネルギー企業への転換を図り、持続的な成長を実現していく方針といえるでしょう。

まとめ

INPEXの平均年収は1,168万円と、国内企業の中でも高水準の年収を誇っています。

年代別では30歳で740万円、40歳で1,168万円、45歳で1,412万円と、年齢とともに順調に上昇し、40歳前後で年収1,000万円の大台を突破する傾向があります。

職種別では事務職が966万円と最も高く、エンジニアが932万円、技術職が769万円となっており、いずれも高い専門性を反映した年収水準となっています。

働き方については、月間残業時間21.2時間と適度な水準を保ちながら、有給休暇消化率57.9％とワークライフバランスにも配慮した労働環境が整備されています。

福利厚生では住宅手当や社宅制度、育児支援制度など大手企業として充実した制度が用意されており、特に海外駐在時のサポート体制も手厚く整備されています。

年収が高い理由として、石油・天然ガス開発という高度な専門性を要する業界特性、海外プロジェクトでの豊富な経験、エネルギー安全保障という社会的責任の大きさが挙げられます。

今後の展望では、「INPEX Vision 2035」のもと、従来の石油・天然ガス事業を維持しながら、CCS技術やクリーン水素・アンモニア事業など、低炭素社会への転換を積極的に推進していく方針です。

エネルギー業界における豊富な経験と高い技術力、そして新たな事業領域への挑戦により、INPEXは今後も魅力的なキャリアの場を提供し続ける企業といえます。