マッキンゼーの年収は1318万円！年代別・役職別の給与や働き方を徹底解説

マッキンゼー・アンド・カンパニー日本支社は、世界最大級のコンサルティングファームとして、企業の戦略立案や業務改善を支援する企業です。

アメリカに本拠を置く同社は、グローバルに展開し、日本の企業から政府機関まで幅広いクライアントにサービスを提供しています。

本記事では、マッキンゼー・アンド・カンパニー日本支社の平均年収を紹介します。

また、マッキンゼーの年代別・役職別の年収や、中途採用の難易度についても解説します。

本記事の要点はこちら

マッキンゼーの平均年収は1318万円

OpenWorkのデータによると、マッキンゼー・アンド・カンパニー日本支社の平均年収は1,318万円となっています。

この数値は、正社員68人の回答者から算出されたもので、平均年齢は31歳となっています。

年収範囲は600万円から2,500万円と幅広く、役職や経験年数によって大きく異なることが分かります。

マッキンゼーと他社の年収を比較

企業名	平均年収
マッキンゼー・アンド・カンパニー	1,318万円
ボストン・コンサルティング・グループ（BCG）	1,543万円
ベイン・アンド・カンパニー	1,305万円
ゴールドマン・サックス証券	1,780万円
A.T.カーニー	1,371万円

OpenWorkの情報をもとに、マッキンゼーの年収水準を他の著名企業と比較してみましょう。

同じコンサルティング業界では、ボストン・コンサルティング・グループ（BCG）が平均年収1,543万円、ベイン・アンド・カンパニーが平均年収1,305万円となっています。

国内の大手企業と比較すると、ゴールドマン・サックス証券が平均年収1,780万円、A.T.カーニーが平均年収1,371万円となっています。

マッキンゼーの年収はボストン・コンサルティング・グループ（BCG）やゴールドマン・サックス証券よりは低い傾向があるものの、他の企業とは大差がないことがわかりました。

また、OpenWorkの年収ランキングでは46位、業界別ランキング（コンサルティング、シンクタンク業界）では8位となっており、業界内でもトップクラスの待遇を誇っています。

マッキンゼーにおける給与体系｜年代別・役職別の年収は？

マッキンゼーの給与体系は、役職や年代によって大きく異なり、実力主義の傾向が強いことが特徴です。

コンサルタントから始まり、アナリスト、シニアレベルへと昇進していく中で、年収も段階的に上昇していく仕組みとなっています。

給与制度：基本給が8〜9割を占める。

評価制度：
・5段階評価
・年に2回の人事評価を受ける
・360°評価を取っているが、下からの評価はパワハラなどのノックアウトファクターの有無をみる程度で、上の職位からの評価が肝要

引用：OpenWork｜年収・給与制度、マネージャー、在籍5～10年、男性

役職別の年収

役職	年収イメージ	年次イメージ
ビジネス・アナリスト	約600万円	1～3年目
アソシエイト	約1,200万円	3～5年目
エンゲージメント・マネージャー	約2,000万円	5～7年目
アソシエイト・パートナー	約3,000万円～	8～10年目
パートナー	約5,000万円～	10～20年目
シニアパートナー	数億円～	20年目～

マッキンゼーには6つの役職が存在します。

口コミによると、仕事内容に関係なく、同役職で基本給に変わりがないようです。

年俸制、額面を12で割ったものが毎月振り込まれる。基本給は同役職で同じ印象。

引用：OpenWork｜年収・給与制度、コンサルタント、在籍3年未満、男性

グレードで給与形態が決められていて、仕事内容が全く違っても同じバンドだと同じ給与となる、仕事の複雑さなどが一切考慮されていなくて、不公平を感じる。パフォーマンスボーナスも5段階のうち3以上で支給されるが数パーセントしか違わず、全く報われない。

引用：OpenWork｜年収・給与制度、事務、在籍10～15年、女性

年代別の年収

年齢	推定年収	推定範囲
25歳	898万円	595万円～1355万円
30歳	1256万円	835万円～1895万円
35歳	1572万円	1043万円～2371万円
40歳	1674万円	1109万円～2525万円

年代別の年収データを見ると、マッキンゼーでは年齢と共に着実に年収が上昇していることが確認できます。

25歳時点で既に898万円という高い年収からスタートし、30代で1,200万円を超える水準に達します。

35歳では1,572万円、40歳では1,674万円と、一般的な企業の役員クラスに匹敵する年収水準となっているといえるでしょう。

口コミでは、基本給が高い点や昇級ペースが早い点に対してポジティブな意見が目立ちました。

基本給が非常に高く、また毎年の上昇率も非常に高い。しかし、ボーナスはグローバルな会社全体の業績の影響を大きく受けるため、あまり期待はできない。

評価制度：かなり透明性は高い方だと思う。ただし、多少個人のアピール力と、誰が評価担当になるかの運要素の影響もないことはない。

引用：OpenWork｜年収・給与制度、コンサルタント、在籍3～5年、男性

他社と比較しても給与水準が高く、昇給ペースについてもかなり早い印象です。
退職金制度がない代わりに、年に一回年俸の十数％が支給される制度があります。

評価制度：ひとりのパートナーが長期的に評価を行う仕組みになっています。直近アサインされたプロジェクトのマネージャーやパートナー、メンバーにヒアリングを行って評価を進めるため、短期・長期いずれの視点でも一定程度の納得感をもって評価されていると感じられます。

引用：OpenWork｜年収・給与制度、コンサルタント、在籍3～5年、男性

残業代

マッキンゼーの残業代については、口コミによると職種や役職によって取り扱いが異なるようです。

一般的なコンサルタント職では、基本給に一定の残業代が含まれている場合が多く、追加の残業代支給は限定的とのことです。

ただし、プロジェクトの性質上、長時間労働が常態化している傾向があり、実質的な時給を考慮すると、表面的な年収ほど高くない可能性もあります。

賞与（ボーナス）

マッキンゼーの賞与制度は、個人の成果やプロジェクトの業績に大きく依存する成果連動型となっています。

口コミによると、年間の賞与は基本給の30%～100%程度の幅で支給されることが多く、特に優秀な成果を上げたコンサルタントには高額なボーナスが支給されるようです。

また、プロジェクトの成功度合いやクライアントからの評価によって、チーム全体にインセンティブが付与される場合もあるとのことです。

このような成果主義の賞与制度により、優秀な人材にはより高い報酬が支払われる仕組みが構築されているといえるでしょう。

一方、口コミでは、他社に比べてボーナスが少ないと感じている意見が複数ありました。

年俸制。ボーナスはそれほど大きくなく、評価に応じて一定程度増減する。役職が上がるとボーナスの比率が上がる。

引用：OpenWork｜年収・給与制度、コンサルタント、在籍3～5年、男性

ジュニアメンバーのうちはボーナスは競合他社に比べて少し少ないが、基本給は同等レベル。昇進スピードが他社に比べ早い上に、昇進しなくとも在籍年数が上がると毎年結構な額で給与が上がる。

引用：OpenWork｜年収・給与制度、コンサルタント、在籍3～5年、女性

男女の年収差

マッキンゼーの男女間の年収差については、具体的な数値データは公開されていませんが、口コミによると比較的格差は小さいとされています。

同社では多様性の推進に積極的に取り組んでおり、性別に関わらず実力に応じた評価制度が導入されているようです。

ただし、コンサルティング業界全体の傾向として、長時間労働が前提となることが多く、ワークライフバランスの観点から女性の昇進が難しい場合もあるとのことです。

それでも、マッキンゼーでは女性の管理職登用や柔軟な働き方の導入など、性別による格差縮小に向けた取り組みが進められているといえるでしょう。

男女平等の社風。一方で、自己アピールが重要な社風のため、グローバルでインポスター症候群になる女性が多い。
そもそも女性は少ないため、基本的にはネットワーキングに苦労するか、男性に対して気を違うケースが多く、マネージャーレベルになると女性はほとんど残っていない。昨年のアップオアアウトの復活により、幹部クラスを含め女性社員の退社が相次いでいる。

引用：OpenWork｜女性の働きやすさ、ビジネスアナリスト、在籍3～5年、女性

育児サポートなどの制度はあるものの現実的には両立などできるわけないと思う。

引用：OpenWork｜女性の働きやすさ、コンサルタント、在籍3～5年、男性

マッキンゼーの働き方｜残業時間・離職率・福利厚生は？

マッキンゼーでの働き方は、高い年収と引き換えに非常にハードワークが求められることで知られています。

プロジェクトベースの業務が中心となるため、時期によって労働時間や業務負荷が大きく変動する傾向があります。

残業時間

項目	月間平均
残業時間	79.4時間
有給休暇消化率	77.0%

マッキンゼーの月間残業時間は79.4時間となっており、一般的な企業と比較して非常に長時間労働となっています。

これは1日あたり約4時間の残業に相当し、プロジェクトの締切が近い時期にはさらに長時間となることもあるようです。

一方で、有給休暇消化率は77.0%と比較的高い水準を維持しており、プロジェクトの合間には適切に休暇を取得できる環境が整備されているといえるでしょう。

離職率・平均勤続年数

マッキンゼーの離職率や平均勤続年数に関する具体的な数値データは公開されていませんが、コンサルティング業界全体の傾向として離職率は比較的高いとされています。

口コミによると、多くの社員が2～5年程度で転職するケースが多く、これは同社での経験を活かしてより良いポジションへのステップアップを図るためとのことです。

ただし、これは必ずしもネガティブな理由による離職ではなく、マッキンゼーでの経験が市場価値の向上につながるため、戦略的な転職が多い傾向があります。

福利厚生

福利厚生制度	内容
健康保険	企業健康保険組合加入
退職金制度	企業年金制度あり
研修制度	充実した社内研修プログラム
海外研修	グローバル研修機会提供
フレックス制度	柔軟な勤務時間調整可能

マッキンゼーは世界的な企業らしく、充実した福利厚生制度を提供しています。

特に注目すべきは、研修制度の充実で、社員のスキルアップを強力にサポートしています。

グローバル企業としての特色を活かし、海外研修や国際的なプロジェクトへの参加機会も豊富に用意されています。

また、高額な年収に見合った企業年金制度や健康保険組合への加入など、経済面でのサポートも手厚く提供されているといえるでしょう。

キャリアパス

マッキンゼーでのキャリアパスは、明確な昇進ルートが設定されており、実力次第で着実にステップアップできる環境が整っています。

口コミによると、同社での経験は転職市場でも非常に高く評価され、事業会社の経営陣や他のコンサルティングファームでのシニアポジションへの転職が可能とのことです。

マッキンゼーはどんな会社？｜年収が高い理由・今後の展望も解説

マッキンゼー・アンド・カンパニーは、1926年にアメリカで設立された世界最大級の戦略コンサルティングファームです。

グローバルに展開する同社は、企業の経営戦略立案から業務改善まで、幅広いコンサルティングサービスを提供しています。

主な事業・サービス内容

項目	内容
会社名	マッキンゼー・アンド・カンパニー日本支社
設立年	1971年（日本オフィス）
代表	岩谷直幸（日本支社長）
所在地	東京都港区六本木1-9-9 六本木ファーストビル9階（日本オフィス）
事業内容	戦略コンサルティング、組織変革支援

マッキンゼーは、戦略コンサルティングを中核事業として、世界65カ国以上でサービスを展開しています。

主なサービス領域には、企業戦略の立案、組織変革、デジタルトランスフォーメーション（DX）支援、M&A戦略などがあります。

日本においても、大手企業から政府機関まで幅広いクライアントに対して、経営課題の解決と持続的成長の実現をサポートしています。

特に近年は、AI・機械学習やサステナビリティといった新しい領域でのコンサルティングサービスも積極的に展開しているといえるでしょう。

年収が高い理由

マッキンゼーの年収が他社と比較して圧倒的に高い理由は、複数の要因が組み合わさった結果です。

第一に、クライアントからの高額なコンサルティング料金があります。

企業の根幹に関わる戦略立案や組織変革といった高付加価値サービスを提供することで、1プロジェクトあたり数千万円から数億円規模の収益を上げています。

第二に、厳格な採用基準により選ばれた優秀な人材が、短期間で高い成果を生み出すことができる点が挙げられます。

MBA取得者や博士号保持者など、高い専門性を持つ人材が集まることで、クライアントの期待を上回る結果を継続的に提供している点が特徴です。

また、グローバルネットワークを活用した知見の共有と、蓄積されたノウハウによる効率的なプロジェクト遂行も、高収益を支える重要な要素となっています。

今後の展望

マッキンゼーの今後の展望を考える上で、デジタル領域への積極的な投資と人材育成が重要なポイントとなります。

特に、AI・機械学習、データアナリティクス、サイバーセキュリティといった分野でのコンサルティング需要が急速に拡大しており、同社もこれらの領域での專門性強化に注力しています。

また、ESG（環境・社会・ガバナンス）やサステナビリティに関するコンサルティングも今後の成長分野として期待されており、企業の持続可能な経営を支援するサービスの拡充が進んでいます。

日本市場においても、デジタル化の遅れている企業や、グローバル展開を目指す企業からの需要は継続的に高まることが予想されます。

以上のことから、マッキンゼーの事業機会はさらに拡大を続けるでしょう。

まとめ

マッキンゼー・アンド・カンパニー日本支社は、平均年収1,318万円という業界最高水準の待遇を誇る世界的なコンサルティングファームです。

年齢に応じて着実に年収が上昇する給与体系が特徴的で、一般的な企業の役員クラスに匹敵する年収を若い段階から実現できる環境が整っています。

一方で、月間79.4時間という長時間労働や、実力主義による厳しい評価制度など、高い年収に見合った責任とプレッシャーが伴うことも事実です。

それでも、充実した研修制度やグローバルなキャリア機会、そして転職市場での高い評価など、将来のキャリア形成において非常に価値の高い経験を積むことができます。

マッキンゼーでの経験は、事業会社の経営陣や他のコンサルティングファームでのシニアポジション、さらには起業といった多様なキャリアパスへの扉を開く貴重な機会となるでしょう。

デジタル化やESG・サステナビリティといった新しい領域でのコンサルティング需要が拡大する中、マッキンゼーは今後も業界をリードし続けることが期待されます。