ユアサ商事に転職するには？中途採用の難易度や年収レンジを解説

企業情報カード
企業名	ユアサ商事株式会社
業界	専門商社（複合専門商社）
本社所在地	東京都千代田区
設立	1919年
創業	1666年
従業員数	2,891人（連結）、1,264人（単体）（2025年3月時点）
平均年収	811万円
中途採用比率	28.4%（2022年3月期）
平均残業時間	月26.6時間
有給取得率	64.0%
3年後定着率	非公開

ユアサ商事株式会社は、1666年創業の老舗複合専門商社です。

工作機械や産業機器、住宅設備、建材など幅広い分野を取り扱い、国内32拠点、海外31拠点でグローバルに事業を展開しています。

中途採用比率は28.4%（2022年3月期）と、新卒採用と並行して経験者採用にも取り組んでおり、転職市場でも注目される企業です。

本記事では、ユアサ商事への転職難易度や選考フロー、受かるためのポイント、向いている人の特徴についても紹介します。

ユアサ商事はどんな会社？

ユアサ商事は、産業分野からくらし分野まで多岐にわたる商材を扱う複合専門商社です。

工作機械部門では工場の生産設備やロボット販売を手がけ、住設・管材・空調部門では住宅設備や建材、空調機器を扱っています。

さらに建設機械部門では建設現場で使われる重機のレンタルや販売を展開しており、幅広い顧客基盤を持つのが特徴です。

2025年3月期の売上高は5,283億円、経常利益は160億円を記録しており、安定した経営基盤を築いています。

また、海外事業にも注力しており、11カ国31拠点でグローバルな営業活動を行っているのも強みといえるでしょう。

創業350年以上の歴史を持ちながら、ロボット(AI)やIoT事業など新領域にも積極的に取り組んでいます。

ユアサ商事の転職難易度は？中途採用で受かるのは厳しい？

ユアサ商事の転職難易度は、中程度からやや高めといえます。

なぜなら、中途採用比率は28.4%（2022年3月期）と一定数の経験者を採用している一方で、法人営業の経験や業界知識が求められるからです。

OpenWorkの評価スコアは3.13（上位18%）と比較的高く、働きやすい環境が整っていることから応募者も一定数見込まれます。

募集職種は営業（工作機械）や物流SCMコンサルタントなど専門性の高いポジションが中心で、応募資格として大卒以上・法人営業経験・社会人経験3年以上が設定されています。

そのため、業界未経験者や営業経験のない人にとっては、転職のハードルが高いと感じられるでしょう。

ただし、中途採用比率が28.4%と一定数の経験者を採用しており、2024年度の経験者採用実績は38名となっているため、適切な準備をすれば十分にチャンスはあります。

ユアサ商事の第二新卒における転職難易度は？

ユアサ商事の第二新卒採用は、やや難易度が高い部類といえます。

応募条件として「社会人経験3年以上」が記載されているため、第二新卒としてエントリーできるかどうかは、これまでの実務経験がどれだけ即戦力として評価されるかによって変わります。

特に法人営業の経験は必須とされており、新卒入社後に営業として成果を上げてきた人は強みとして評価されやすいでしょう。

さらに、工作機械・建築設備・建材といった同社の主要領域に関する知識があると、選考で一歩リードできます。

一方で、同社の平均年齢は38.6歳と比較的若く、20代社員も一定数活躍しているため、第二新卒でも馴染みやすい環境です。

ユアサ商事の中途採用（キャリア採用）における選考フロー・倍率

ユアサ商事の中途採用における具体的な選考フローは公開されていませんが、一般的な専門商社の選考プロセスに準じた流れになると考えられます。

具体的な倍率も公開されていませんが、2024年度の経験者採用実績は38名となっており、採用枠は限定的といえるでしょう。

各段階で営業スキルや業界への理解度が評価されるため、十分な準備が必要です。

特に面接では、ユアサ商事のスローガンである「つなぐ」を理解し、どのように貢献できるかを具体的に伝えることが重要になります。

ユアサ商事の選考対策・受かるためのポイント

ユアサ商事の選考を突破するには、入念な準備が欠かせません。

ここでは、受かるためのポイントを詳しく解説します。

企業研究を徹底する

ユアサ商事の選考では、企業のコンセプトや事業内容への深い理解が求められます。

そのため、公式サイトや採用ページを熟読し、企業が大切にしている価値観を把握することが重要です。

ユアサ商事は「つなぐ複合専門商社グループ」として、モノづくり・まちづくり・環境づくり・すまいづくりの4つの領域で事業を展開しています。

この「つなぐ」というコンセプトには、顧客と製品、日本と海外、伝統と革新をつなぐ役割が込められており、面接でこの点に触れると好印象を与えられるでしょう。

また、応募する職種に関連する事業部門の取扱商材や顧客層を具体的に調べておくことで、実務への理解度をアピールできます。

履歴書・職務経歴書を作り込む

応募書類では、法人営業の実務経験を具体的に記載し、ユアサ商事でどう活かせるかを明確に示すことが重要です。

特に職務経歴書では、担当した商材や顧客層、営業スタイル、達成した成果を数値で示すと説得力が増します。

たとえば「年間売上目標○○万円を達成し、新規顧客を○社開拓しました」といった具体的な数値があると、実績が明確に伝わります。

また、工作機械や建築設備などの業界経験がある場合は、その知識をどう活かせるかを志望動機と結びつけて記載すると効果的です。

面接の回答を準備する

面接では、志望動機や実務経験の深掘りが行われるため、事前に回答を準備しておくことが大切です。

特にユアサ商事の企業コンセプトや事業内容に絡めた回答ができると、企業への理解度が伝わりやすくなります。

志望動機では「つなぐ」という企業コンセプトに共感した点や、幅広い事業領域で経験を積みたいといった具体的な理由を伝えると効果的です。

また、リーダーやマネジメントの経験については、将来的に部署の中核人材として活躍することが期待されているため、具体的なエピソードを用意しておくとよいでしょう。

海外事業にも注力している企業ですので、英語力やグローバルな視点を持っている人は、その点もアピールしてみてください。

ユアサ商事への転職に向いている人の特徴

ユアサ商事への転職に向いているのは、法人営業の経験があり、業界知識や専門性を持つ人です。

ここでは、ユアサ商事への転職に向いている人の特徴を紹介します。

ユアサ商事の業界出身の人

ユアサ商事は、工作機械・建築設備・建材・建設機械など多様な商材を扱う複合専門商社です。

そのため、これらの業界で実務経験を積んだ人は、即戦力として評価されやすいといえます。

募集職種の応募資格にも「工作機械、建築設備、建材、建設機械などの実務経験」と設定されており、業界知識があることが選考で有利に働くことが明記されています。

たとえば、工作機械メーカーの営業担当として顧客との関係構築や提案活動を行ってきた人であれば、ユアサ商事でもそのスキルを活かして活躍できます。

また、建設業界や住宅設備業界で経験を積んだ人も、住設・管材・空調部門や建築・エクステリア部門で即戦力として期待されるでしょう。

どこの会社でも通用するスキルを持っている人

ユアサ商事の中途採用では、法人営業の経験が必須条件となっています。

顧客との関係構築力や提案力、課題解決力といった営業スキルは、どの事業部門でも求められる普遍的な能力です。

業界が異なっていても、法人営業として実績を残してきた人であれば、ユアサ商事でも活躍できる可能性が高いといえます。

たとえば、IT業界でソリューション営業を担当してきた人や、製造業でBtoB営業を経験した人は、その営業スキルを活かして新しい商材を提案する力が期待されるでしょう。

また、顧客のニーズをヒアリングし、最適な商品やサービスを提案するコンサルティング力も重視されます。

【20代・第二新卒】吸収力が高い人

ユアサ商事は、平均年齢が38.6歳と比較的若い職場環境であり、20代の社員も多数在籍しています。

そのため、吸収力が高く、新しいことを積極的に学ぶ姿勢を持つ第二新卒の人にも適した環境といえるでしょう。

募集職種の応募資格には「社会人経験3年以上」が求められていますが、実務経験が浅くても成長意欲や柔軟性をアピールできれば、選考を突破できる可能性があります。

ユアサ商事では、グローバル人材育成研修やBS派遣研修といった教育制度が充実しており、若手社員の成長をサポートする体制が整っています。

また、多岐にわたる事業領域で幅広い経験を積めるため、早い段階からキャリアの幅を広げたい人にはうってつけの環境です。

年収を上げたい人

ユアサ商事は平均年収811万円と、年収水準が比較的高いため、年収アップを目指す人に適した企業です。

OpenWorkの回答者平均年収は617万円（平均年齢30歳）ですが、口コミでは「30歳で1,000万円も可能」との声もあり、実績次第で高収入を実現できる環境が整っています。

募集職種の営業職の年収レンジは550万円から960万円となっており、経験やスキルに応じて柔軟に評価される制度があるといえるでしょう。

また、賞与は年2回支給され、役員がつくと800万円から900万円、課長代理で1,100万円から1,200万円、課長で1,200万円から1,300万円と、昇進に伴って着実に年収が上がる仕組みです。

給与体系は年功序列の傾向もありますが、成果を出せば早期に昇進できる可能性もあるため、実力を評価してもらいたい人には魅力的な環境といえます。

給料は同年代と比べて大変高い。
残業代がなくても基本給が同年代と比べて高い為驚かれる。残業代ありき・営業成績にもよるが、30歳で1000万は可能だと思います。

引用：Openwork｜年収・給与制度、営業、在籍3～5年、男性

自分の市場価値を上げたい人

ユアサ商事は、産業分野からくらし分野まで多岐にわたる事業を展開しており、幅広い経験を積める環境が整っています。

そのため、自分の市場価値を高めたい人や、キャリアの幅を広げたい人には最適な職場といえるでしょう。

たとえば、工作機械部門で製造業の顧客と取引を行いながら、住設・管材・空調部門で建設業界の顧客にアプローチするといった、複数の業界に関わる経験が可能です。

また、海外事業にも注力しており、11カ国31拠点でグローバルな営業活動を展開しているため、将来的に海外で活躍したい人にも魅力的な環境です。

さらに、ロボット(AI)やIoT事業などの新領域にも積極的に取り組んでおり、最新の技術やビジネスモデルに触れる機会もあります。

中途でユアサ商事に転職した場合の年収は？

ユアサ商事に中途入社した場合の年収は、経験やスキルに応じて幅があります。

募集職種の営業職では、年収レンジが550万円から960万円と設定されており、前職での実績や業界経験が評価の基準となるでしょう。

有価証券報告書のデータによると、平均年収は約811万円（平均年齢38.6歳）となっており、業界平均と比較して高水準です。

年齢	推定年収
25歳	492万円
30歳	624万円
35歳	689万円
40歳	628万円

年収は年齢とともに着実に上がる傾向があり、30歳で600万円台、35歳で600万円台後半を狙えます。

また、口コミでは「30歳で1,000万円も可能」との声もあり、実績次第で高収入を実現できる環境が整っているといえるでしょう。

昇進に伴って年収も上昇し、課長代理で1,100万円から1,200万円、課長で1,200万円から1,300万円、部長で1,400万円から1,700万円と、役職が上がるごとに年収も大きく伸びます。

【中途採用】ユアサ商事への転職におすすめの転職エージェント

ユアサ商事への転職を成功させるには、転職エージェントの活用が効果的です。

特に、商社業界に強いエージェントや、ハイクラス転職に対応したサービスを利用することで、選考対策や非公開求人の紹介を受けられます。

ここでは、おすすめの転職エージェントを2選紹介するので参考にしてください。

JACリクルートメント｜30代・ミドルの転職に強い

JACリクルートメントは、ハイクラス・ミドル層の転職に強みを持つ転職エージェントです。

商社業界の求人も豊富に取り扱っており、ユアサ商事のような専門商社への転職を検討している人に適したサービスといえます。

コンサルタントが企業と求職者の両方を担当する「両面型サポート」を採用しているため、企業の社風や求める人物像を深く理解している点が特徴です。

また、30代以上のミドル層向けの求人が中心で、年収800万円以上のハイクラス求人も多数保有しています。

ユアサ商事のように年収水準が高く、専門性が求められる企業への転職を目指す人には、JACリクルートメントの利用がおすすめです。

ASSIGN｜20代で年収を上げたい人向けの転職エージェント

ASSIGNは、20代から30代前半の若手層を対象としたハイクラス転職エージェントです。

商社やコンサル業界の求人に強く、年収アップを目指す若手ビジネスパーソンに適したサービスです。

コンサルタントは業界出身者が多く、企業ごとの選考傾向や求める人物像を熟知しているため、的確なアドバイスを受けられるでしょう。

また、キャリア戦略の設計から応募書類の添削、面接対策まで手厚くサポートしてくれるため、初めての転職でも安心して利用できます。

ユアサ商事の転職元・ユアサ商事からの転職先

ユアサ商事の転職元や転職先に関する具体的なデータは公開されていませんが、商社業界の傾向から推測することは可能です。

一般的に、専門商社への転職元としては、同業他社や製造業、建設業などが多いとされています。

これらの企業で実績を積んだ人が、ユアサ商事に転職するケースが多いと考えられます。

一方、ユアサ商事からの転職先としては、大手総合商社やメーカー、コンサルティング業界などが想定されるでしょう。

ユアサ商事で培った営業スキルや業界知識は、他の業界でも高く評価されるため、キャリアの選択肢は広いといえます。

特に、商社での経験は幅広い業界で活かせるため、転職市場でも有利に働くでしょう。

ユアサ商事はやばい？仕事がきつい？転職すると後悔する？

ユアサ商事が「やばい」「きつい」と感じるかどうかは、働き方や職場環境の捉え方次第です。

OpenWorkの評価スコアは3.13（上位18%）と比較的高く、働きやすさについてはポジティブな評価が多い傾向にあります。

項目	データ
平均残業時間	月26.6時間
有給取得率	64.0%
平均退社時間	18:20（非管理職・2024年度平均）

平均残業時間は月26.6時間と業界平均と比較して少なく、ワークライフバランスを重視できる環境といえます。

また、有給取得率も64.0%と高水準で、休暇を取りやすい職場環境が整っているといえるでしょう。

一方で、働く上で確認しておくべき点もあります。

Openworkの口コミでは、年功序列の傾向がある点や、海外事業の実力が伴っていないといった指摘もありました。

これらの点を踏まえると、ユアサ商事は年収水準が高く、ワークライフバランスも保ちやすい環境ですが、評価制度や昇進スピードについては事前に確認しておくとよいでしょう。

認識しておくべきこととしては、個人プレー感が強い社風であり、年功序列は根強く残っている。

引用：Openwork｜年収・給与制度、営業、在籍3～5年、女性

海外市場展開への取り組み拡大を方針に盛り込んでいるが、実力が伴っておらず中途半端。

引用：Openwork｜年収・給与制度、営業、在籍3年未満、男性

ユアサ商事の採用大学は？

ユアサ商事の採用大学は、国公立大学・私立大学ともに幅広く、学歴フィルターは比較的緩やかといえます。

ただし、旧帝大や早慶上智などの上位校出身者が多く、一定の学歴水準が求められる傾向にあるといえるでしょう。

区分	主な採用大学
国公立大学	東京大学、京都大学、大阪大学、神戸大学、横浜国立大学、北海道大学、東北大学、名古屋大学、九州大学、筑波大学、千葉大学、東京農工大学、電気通信大学、一橋大学（首都大学東京）、広島大学、岡山大学、金沢大学、新潟大学、静岡大学、信州大学、長崎大学（該当なし）、大阪市立大学、大阪府立大学、横浜市立大学、神戸市外国語大学、兵庫県立大学、高崎経済大学、新潟県立大学、福井県立大学など
私立大学	早稲田大学、慶應義塾大学（該当なし）、上智大学、東京理科大学、明治大学、立教大学、中央大学、法政大学、青山学院大学、学習院大学、成蹊大学、成城大学、明治学院大学、日本大学、東洋大学、駒澤大学、専修大学、関西大学、関西学院大学、同志社大学、立命館大学、近畿大学、甲南大学、龍谷大学、京都産業大学、関西外国語大学、南山大学、名城大学、中京大学、愛知大学、西南学院大学、福岡大学など
海外大学	国立台北科技大学、University of Arkansas

採用実績を見ると、旧帝大や早慶上智などの難関大学出身者が多い一方で、日東駒専や関関同立、地方国立大学出身者も採用されています。

そのため、学歴よりも実務経験や営業スキル、人物像が重視される傾向にあるといえるでしょう。

中途採用においては、応募資格として「大卒以上」が設定されていますが、学歴よりも法人営業の経験や業界知識が評価の中心です。

また、海外大学からの採用実績もあることから、グローバルな視点を持つ人材を積極的に採用していることがわかります。

ユアサ商事の中途採用・転職難易度まとめ

ユアサ商事は、創業350年以上の歴史を持つ複合専門商社で、中途採用比率28.4%（2022年3月期）と、新卒採用と並行して経験者採用にも取り組んでいます。

転職難易度は中程度からやや高めですが、法人営業の経験や業界知識があれば、十分に挑戦できる企業です。

年収水準が高く、ワークライフバランスも保ちやすい環境であるため、キャリアアップを目指す人には魅力的な転職先といえるでしょう。

選考では、企業研究の徹底と応募書類の作り込み、面接での回答準備が重要です。

特に、ユアサ商事の企業コンセプト「つなぐ」への共感や、幅広い事業領域でどう貢献できるかを具体的に示すことが求められます。

転職エージェントを活用することで、非公開求人の紹介や選考対策のサポートを受けられるため、転職成功の確率を高められます。

特に、JACリクルートメントやASSIGNといった商社業界に強いエージェントを利用すれば、的確なアドバイスを受けられるでしょう。

ユアサ商事への転職を検討している人は、まず企業研究を徹底し、自分の強みをどう活かせるかを整理してみてください。